登録販売者 人体の勉強方法

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 登録販売者試験の試験科目の「人体の働きと医薬品(人体)」の勉強方法を述べるページ。独学者向け内容。「人体」は、得点源となる科目である。基本方針や勉強方法等を述べる。そのほか、直近試験の傾向や数字対策、各種勉強ブログへのリンクを掲載する。

人体 勉強方法 インデックス

はじめに

 「人体」は、「最終的に得点源とする」科目です。

 「人体」の問題は、暗記モノのため、最初のうちは、実に苦しいです。

 しかし、凝った出題がないので、暗記と記憶が進むと、ドンドン点が取れるようになります。

 「人体」でがんばるほど、「医薬品」や「法規」、「適正使用」で「捨て問」を作ることができます。

 「基本知識」に次ぐ得点源としたい科目です。力を入れるべき科目です。

直近試験の傾向

 「人体」の傾向ですが、器官の定義に注意してください。

 これまでは、「呼吸器系」の定義くらいしか、凝った出題がなかったのですが、「関西広域連合 R6 第68問」にて、初めて「外皮系」の定義がそこそこ突っ込まれました。

 過去問に出たことは、甘く見てはいけないので、「呼吸器系」と「外皮系」の定義だけでも、見ておきましょう。

 参考:呼吸器系 総論・前文

 参考:運動器官 外皮系

 次に、「人体」の最たる特徴の「カタカナ語句」ですが、これまでは、選択肢の1つに登場するくらいでした。

 しかし、近年、「関西広域連合 R6 第61問」のような横断問題まで出るようになってます。

 当該カタカナ語句は、問題を作りやすいことから、昔から出まくってます。正確に憶えましょう。

 「人体 カタカナ語句対策」に、カタカナ語句だけまとめたので、細切れ時間で活用願います。

 最後に、相変わらず、「副作用」のすべてが出題されています。

 こんな記述まで?という感じで、取るに足らない記述でも、出題されています。「副作用」は、一言一句、読んでください。

基本方針

 「人体」ですが、ウンザリするかと思います。そういうときは、順番を変えるといいでしょう。

 まずは、「III 症状からみた主な副作用」からやるといいでしょう。即、点になる勉強が可能です。

 次は、「II 薬が働く仕組み」です。内容は小難しいのですが、ページ数が少ないのに、2~3問出るので、費用対効果が高いです。

 最も面倒くさいのが「I 人体の構造と働き」です。これは、時間をかけて、少しずつ消化していくしかないです。

I 人体の構造と働き

 「I 人体の構造と働き」ですが、中学の生物で、「暗記と記憶」だけです。

 本試験では、凝った出題がないので、読めば読むほど、解けば解くほど、点数が上がります。本試験のその日まで、実力が伸び続ける科目です。

 繰り返しますが、最初のうちは、シンドイです。しかし、要は、「接触回数」です。

 たくさん問題を解いて、何回もテキストで接してください。遠回りでも、これが一番早いかと思います。

 なお、一番時間がかかります。暗記モノばかりなので、勉強のテンポを落としてください。進みが遅くなって当然です。焦らず、少しずつ憶えていきましょう。

 暗記のための対策ページあります。

 「人体 カタカナ語句対策

 「人体 器官定義対策

 上記ページで、空き時間・細切れ時間を活用して、憶えていきましょう。

II 薬が働く仕組み

 「II 薬が働く仕組み」は、ややこしい記述が多いです。

 今でも、わたしは、何が書かれているのか、いまいちわかりません。

 よくわからない記述は、深追いせず、「過去問丸憶え」で、機械的に解けるようになっていればOKです。

 たとえば、「一般に、消化管からの吸収は、濃度の高い方から低い方へ受動的に拡散していく現象」とか…、

 「循環血液中に移行した有効成分は、主として肝細胞の薬物代謝酵素によって代謝を受ける。」とか…、

 「多くの有効成分は血液中で血漿タンパク質と結合して複合体を形成しており、複合体を形成している有効成分の分子には薬物代謝酵素の作用で代謝されず、またトランスポーターによって輸送されることもない。」とか…、

 …の記述は、(あーそうですか)的に、そのまんまを押えていけばいいです。問題さえ解ければいいんですよ。

 (出題者も、内容が医学的なことなので、よくわかってないと思います。変に凝った問題を出して、出題ミスになる危険性もあります。ですから、単純な問題しか出さないと思われます。)

 そして、当該単元には、超絶定番論点の「剤形」があります。費用対効果が抜群で、オイシイところです。

 定番なのは、「クリーム剤・軟膏剤の違い」ですが、他の剤形も、相応に問われています。

 本当にすぐ点数になるので、テキストを何度も精読しておきましょう。

 参考:Webテキスト 剤形ごとの違い、適切な使用方法

III 症状からみた主な副作用

 「III 症状からみた主な副作用」ですが、先述したように、その記述のすべてが出題されるようになっています。

 しかも、これまで問われたことがない記述が、殊更に、出題されています。

 出題者は、意図的に、過去の試験に出てないものを出題している感すらあります。

 たとえば、「全身的に現れる副作用」の「5)病気等に対する抵抗力の低下等」の…、

 「ステロイド性抗炎症薬や抗癌薬などは、易感染性をもたらすことが知られている。」とか…、

 「医薬品の使用が原因で血液中の血小板が減少し、鼻血、歯ぐきからの出血、手足の青あざ(紫斑)や口腔粘膜の血腫等の内出血、経血が止まりにくい(月経過多)等の症状が現れることがある。」とか…、

 「2 精神神経系に現れる副作用」の「3)その他」の…、

 「心臓や血管に作用する医薬品により、頭痛やめまい、浮動感(体がふわふわと宙に浮いたような感じ)、不安定感(体がぐらぐらする感じ)等が生じることがある」とか…、

 「医薬品を長期連用したり、過量服用するなどの不適正な使用によって、倦怠感や虚脱感等を生じることがある。」とか…、

 「3)循環器系に現れる副作用」の「(b) その他」の…、

 「医薬品を適正に使用した場合であっても、動悸(心悸亢進)や一過性の血圧上昇、顔のほてり等を生じることがある」とか…、

 …の記述です。

 こういうのが、選択肢の1つに、ぴょろっと顔を出します。

 「副作用」の記述は、すべて出ると仮定して、読んでいってください。端折ってはダメです!

 「Webテキスト 第3節 症状からみた主な副作用」も活用して、細切れ時間を有効利用してください。

補足1‐症状暗記無用

 副作用の症状は、ガチ暗記しなくていいです

 まれに問われるくらいだからです。問われるにしても、症状の「血圧上昇」が血圧“低下”とかになるくらいです。反対語のあるものを見ておけばいいでしょう。

 わたしの考えですが、おそらく、病気・症状に関することは医師の業務のため、登録販売者は手を出すな的な縄張り的なアレかと思われます。

 んなもんで、副作用の症状は、従来のキーワード的なものを押さえておけばいいです。

 たとえば…、

 菌性髄膜炎:首筋のつっぱりを伴った激しい頭痛

 間質性肺炎:空咳

 …とかです。これらのキーワードが問題の副作用と合致してたら正解とすればいいです。

補足2‐「注記」もチェック

 「注記」も、忘れずに目を通しておいてください。出題の可能性が高いです。挙げると…、

 ・肝機能障害・・・いわゆる健康食品、ダイエット食品として購入された無承認無許可医薬品の使用による重篤な肝機能障害も知られている。

 ・腎障害・・・外国から個人的に購入した医薬品(生薬・漢方薬)又はそれらと類似する健康食品(健康茶等)の摂取によって重篤な腎障害を生じた事例も報告されている。

 ・偽アルドステロン症・・・低カリウム血症を伴う高血圧症を示すことから、低カリウム血性ミオパチーによると思われる四肢の脱力と、血圧上昇に伴う頭重感などが主な症状となる。

 ・無菌性髄膜炎の全身性エリテマトーデス・・・膠原病(こうげんびょう)の一種で、発熱や全身の倦怠感、頬に赤い発疹、手指の腫れと関節炎、口内炎、光線過敏等の症状が現れる。

 ・無菌性髄膜炎の混合性結合組織病・・・膠原病(こうげんびょう)の重複症候群の中のひとつの病型で、寒冷刺激や精神的緊張によって起こる手指の蒼白化(レイノー現象)、手の甲から指にかけての腫れ、多発関節炎、皮膚の硬化等の症状が現れる。

 …があります。

 専門的な内容のものもあるので、突っ込んだ出題は、「ない」はずです。

 選択肢の1つに、そのまんまが出るかと思われます。出たときに困惑しないように、チェックだけ入れておけばいいでしょう。暗記も無用です。

「人体」の数字

 「人体」でも、数字が問われます。

 「人体」に出てきた数字だけを、以下に、まとめています。復習や知識の確認等に、細切れ時間で活用してください。

 ・人体の数字1

 ・人体の数字2

 ・副作用の数字1

 ・副作用の数字2

「人体」フル過去問

 「人体」の過去問を、「全ブロック 試験問題 科目別 インデックス」にまとめています。

 ドンドコ問題演習をしたい人は、活用してください。

 なお、全国の過去問は、「登録販売者 都道府県別 過去問+解説」にあります。受験予定地のPDF過去問を解く際に、活用ください。

個別論点攻略リンク

 「人体」の個別論点攻略ページへのリンクです。

 ・数字対策(数字ピックアップ)

 ・カタカナ語句対策

 ・器官定義対策

 ・消化腺の語呂合わせ

 ・消化管の語呂合わせ

 ・アポクリン腺とエクリン腺の憶え方

 ・ケラチン・セラミドの憶え方

 ・「人体」の血液の循環量15%、酸素の消費量20%、ブドウ糖の消費量約25%の憶え方

 ・白血球の憶え方とまとめ

 ・人体のビタミン(ビタミンK、ビタミンD、ビタミンA等)の憶え方とまとめ

 ・胃・胆嚢・大腸・腎臓のビタミンのまとめ

 ・食べ物アレルギー系(牛乳アレルギー・ゼラチン)のまとめ‐登録販売者

 ・【ハイレベル】主な副作用の時間のまとめ

Webテキストリンク

 「人体」の手引きの全記述を、「Webテキスト 基本知識 インデックス」に、アップしています。

 出先でテキストを読みたいとき、確認したいときなどに、活用ください。

Ⅰ 人体の構造と働き

人体の構造と働き インデックス

人体の構造と働き 総論・前文

第1項 胃・腸、肝臓、肺、心臓、腎臓などの内臓器官

1)消化器系

2)呼吸器系

3)循環器系

4)泌尿器系

第2項 感覚器官

1)目

2)鼻

3)耳

第3項 運動器官

第4項 脳や神経系の働き

人体の構造と働き 全記述

Ⅱ 薬が働く仕組み

薬が働く仕組み インデックス

第1項:薬の生体内運命

(a)有効成分の吸収

(b)薬の代謝、排泄

第2項:薬の体内での働き

第3項:剤形ごとの違い、適切な使用方法

薬が働く仕組み 全記述

Ⅲ 症状からみた主な副作用

症状からみた主な副作用 インデックス

症状からみた主な副作用 総論・前文

第1項 全身的に現れる副作用

第2項 精神神経系に現れる副作用

第3項 体の局所に現れる副作用

1消化器系副作用

2呼吸器系副作用

3循環器系副作用

4泌尿器系副作用

5感覚器系副作用

6皮膚副作用

7副作用情報等

症状からみた主な副作用 全記述

こまごましたもの

 登録販売者の独学方法については、「登録販売者の独学」を、参考にしてください。

 登録販売者のブログ記事などは、「サイトマップ」に、挙げています。

みんなとシェアする