登録販売者の勉強時間

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 「1ヶ月」合格も可能だが、合格点ギリギリなので危険。おおむね「3~4ヶ月」あれば、安定して合格圏に達する。が、暗記が苦手な人は、「5~6ヶ月」は見ておくほうがよい。対して、長期の勉強期間は、逆に、再暗記のロスが多くなるため、好ましくない。実力のピークで本試験が受けれるように調整する。

インデックス

 (※ 2020/11/28‐本試験の「難化」に伴い、一部修正しました。)

 (※ 2021/3/13‐本試験の「難化」に伴い、一部修正しました。)

  1. 先に結論
  2. 1ヶ月合格は危険
  3. 4~5ヶ月がよい
  4. 半年~1年は、非推奨
  5. 日々の勉強時間
  6. まとめ

先に結論

 結論から言うと、おおむね「4~5ヶ月」が登録販売者のベストな勉強時間です。

 登録販売者の試験勉強のほとんどは、「暗記と記憶」で占められています。

 試験勉強では、A5で300ページ強のテキストを、丸々頭に入れる勘定なので、「相応の時間」が必要となります。

 んなもんで、「4~5ヶ月」あれば、安定して、合格レベルの実力は養えます。

 しかし、暗記が苦手な人もいるはずです。そういう方は、「6ヶ月」は見ておくといいでしょう。

 最後に、「1ヶ月合格」も可能ですが、“危うい”ので、わたしは、勧めることができません。

1ヶ月合格も可能だが、危険

 登録販売者は、「1ヶ月」の試験勉強でも、合格はできます。実際に、受かっている人も、たくさんいます。

 しかし、「合格点ギリギリで受かっている」ことは、頭の片隅に置いておくべきです。

 登録販売者の合格点は、「7割正解」の「84点」ですが、わたしが耳目する範囲では、「1ヶ月」で受かった人は、だいたい「85~90点」くらいの得点でした。

 合格点ギリギリでは、少し傾向が変われば、即、危険水域に入ってしまうため、“危うい”ものがあります。

 よって、“確実に受かりたい人”は、「1ヶ月」の試験勉強は避けるべきです。わたしは、1ヶ月合格は狙いません。

 また、1ヶ月でも受かることは受かるとはいえ、試験勉強は、ガチ暗記・ガチ記憶ばかりの『強行軍』になるので、かなり疲労します。試験放棄のリスクもあることを、頭の片隅に置いておくべきです。

 登録販売者試験は、年に1回で、しかも、受験料は13,000円強と、高額な試験です。

 これほど、1回で合格したい試験もありません。

 試験勉強そのものは、時間を取ってしっかり勉強すれば、まず合格できるのですから、余程の事情がない限りは、「1ヶ月合格」を目指さないほうが賢明です。

4~5ヶ月がよい‐ある程度の時間が、絶対に必要

 先述したように、登録販売者の試験勉強は、ほとんどが「暗記と記憶」です。

 とりわけキツイのが、「医薬品」のカタカナ成分の暗記です。

 試験勉強が始まると、その日から本試験当日まで、「サリチルアミド」や「エテンザミド」といったカタカナ成分の「暗記と記憶」の作業が始まります。

 参考:登録販売者 医薬品成分一覧

 日常でまったく見聞きしない文言のため、当該カタカナ成分の暗記が、配偶者なみに、手間取ります。

 たしかに、語呂合わせで憶えられるものや、問題を解いていけば頭に残るものもあります。

 参考:登録販売者の独学‐勉強リンク

 しかし、それでも、テキストの前でブツブツ唱えるなり紙に書くなりして憶えないといけないものばかりです。

 当方は、駆虫薬成分の「ピペラジンリン酸塩」が何回やっても憶えられず、憶えては忘れの連続で、30回以上は目を通した口です。

 安定して憶えるには、何回も何回も、見直したり復習したりする必要があります。

ほとんどすべてが出題範囲

 最近の「医薬品」なのですが、テキスト記載事項のそのほとんどが「出題範囲」となっています。

 かつては、頻出論点や定番論点を、ガッチリ押えておけば、それで点が取れたのです。

 しかし、昨今では、未出題の論点を、あからさまに狙った出題が目立ちます。

 よって、これまでのように、出るところだけをやる勉強が、通じなくなっているのです。

 テキストの論点は、満遍なく目を通しておく必要があり、以前と比べると、学習量が格段に増えています。

マイナー成分も

 「医薬品」ですが、マイナーな成分がふつうに問われているので、押えなくてはいけません。

 たとえば、「ヘパリン類似物質」や「ウルソデオキシコール酸」などは、まったく出題がなかったのです。

 しかし、ふつうに、選択肢の1つとして、出題されるようになっています。

 よって、これまでの試験に出てない成分でも、丁寧に押えなくてはならなくなっています。

漢方処方製剤も、生薬も

 「医薬品」ですが、難論点であった「漢方処方製剤」や「生薬」が、実にふつうに、出題されるようになっています。

 かつては、「漢方処方製剤」や「生薬」は、「10問」近い出題しかなかったのです。

 しかし、近年では、「20問弱」が、漢方処方製剤や生薬の選択肢のある問題となり、ふつうに勉強しなくては、点数の勘定が厳しくなっています。

 当該漢方処方製剤と生薬の出題増加も、学習量の増加と、勉強時間の増加の大きな理由となっています。

4~5ヶ月

 かつての登録販売者は、「2~3ヶ月」くらいでよかったのですが、難化事情を踏まえると、心もとないのです。

 過去の試験と比べると、明らかに、かつ、極端に、学習量が増えています。

 現状では、プラスして、「4~5ヶ月」を見ておくのが賢明です。

 最低でも、「3ヶ月」は、見ておくべきです。

 一夜漬けで何とかなる試験ではないので、最低でも「3ヶ月」を、んで、途中でだれることも考慮し、「4~5ヶ月」を見ておくことを勧めます。

 先に述べましたが、暗記が苦手な人は、「6ヶ月」は、見ておきましょう。

6ヶ月超~1年の長期はダメ

 結論から言うと、「6ヶ月超~1年の長期の試験勉強は、あまりよい勉強じゃない」です。

 よって、よほどに覚えが悪い人でない限り、長期の試験勉強を勧めません。

 というのも、どうしても、人は忘れてしまうからです。

 つまり、長期の試験勉強だと、「何かを新しく憶えて点数アップ!!」ではなく、忘却に伴う“再暗記・再記憶”ばかりに時間が取られてしまう、ってな次第です。

 “再暗記・再記憶”の作業は、精神的に面白くありません。足踏みばかりしているだけだからです。

 人は、「徒労」を最も嫌います。

 試験勉強も同じで、徒労が募ってくると、ちょっとしたことで、『試験勉強の中断』が起きます。

 んで、いったん、試験勉強を止めてしまうと、一気に実力が落ちてしまい、前より点数が低くなる、または、前より点が取れなくなってショックを受け、やる気が一気に蒸発し、さらに点が落ちるってな事態が「最悪のケース」となっています。

 時間と労力と、そして、忍耐は、有限です。

 暗記ばかりの登録販売者試験では、「6ヶ月超~1年」という長期の試験勉強だと、“再暗記・再記憶”が多くなり、ロスが大きくなります。

 んで、当該ロスが「試験勉強の中断」につながりかねないので、長期は避けるべき、といったた寸法です。

 相性がよほど悪くない限り、ふつうの人なら、「4~5ヶ月」で合格圏に達するはずです。

日々の勉強時間

 一概に言えませんが、日々の試験勉強は、序盤は、「1時間強」が丁度いいです。

 んで、慣れてきた中盤では、「2時間強」に増やし、慣熟した直前期に到れば、「3時間以上」といった感じです。

 ぶっちゃけ、「暗記と記憶」がほとんどのため、長時間の試験勉強は、試験直前でもない限り、とてもできないです。

まとめ

 登録販売者の勉強時間は、おおむね、「4~5ヶ月」です。

 「1ヶ月」は、危険です。

 暗記が苦手な人や、よほどに相性の悪い人は、「6ヶ月」を見ておきます。

 「6ヶ月超~1年」もの長期は、あまり勧めません。長期化すると「忘却」も増えるので、能率が落ちます。

 実力のピークで本試験が迎えられるよう、調整してみてください。

こまごましたもの

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