2)末梢神経系
「脳や脊髄から体の各部へと伸びている末梢神経系は、その機能に着目して、随意運動、知覚等を担う体性神経系と、消化管の運動や血液の循環等のように生命や身体機能の維持のため無意識に働いている機能を担う自律神経系に分類される。」
別段、試験には出ないところです。
語句の「体性神経系」と、「自律神経系」の違いを正確に押さえてください。
でないと、以下の記述が???となります。何回も読んで、内容を理解しましょう。(ガチ暗記は無用です。)
んでは、本文に戻ります。
【自律神経系の働き】
「自律神経系は、交感神経系と副交感神経系からなる。」
「概ね、交感神経系は体が闘争や恐怖等の緊張状態に対応した態勢をとるように働き、副交感神経系は体が食事や休憩等の安息状態となるように働く。」
「効果を及ぼす各臓器・器官(効果器)に対して、交感神経系と副交感神経系の二つの神経系が支配している(自律神経系の二重支配)。」
「通常、交感神経系と副交感神経系は、互いに拮抗して働き、一方が活発になっているときには他方は活動を抑制して、効果器を制御している。」
「自律神経系は、交感神経系と副交感神経系からなる。」は、選択肢の1つに出ます。
大丈夫と思いますが、押えておきましょう。
次に、暗記ポイントがあって…、
・交感神経系・・・闘争や恐怖
・副交感神経系・・・食事や休憩
…のところです。
本試験では、「○○神経が活発な時ときに、臓器○○はどうなるか?」がよくよく出まくるのですが、上記暗記ポイントさえ憶えておけば、解答しやすくなります。
また、「表」の理解の大きな助けとなるので、押えておくべきです。
次に、「自律神経系の二重支配」ですが、これまでに出たことない語句です。
しかし、いつ出てもおかしくないので、内容だけは把握しておきましょう。
最後に「通常、交感神経系と副交感神経系は、互いに拮抗して働き、一方が活発になっているときには他方は活動を抑制して、効果器を制御している。」のところですが、この記述は、あまり出ません。
試験に出まくるのは、「表」のところです。「福岡県 H29 第32問」が典型的な出題例です。
この「表」は、暗記するよりも、先に見た「交感神経系・・・闘争や恐怖」と「副交感神経系・・・食事や休憩」の理屈を見ていった方が理解しやすいです。
超絶定番ポイントで、ほぼほぼ毎回試験に出ます。確実に押えておきましょう。
んでは、本文に戻ります。
「効果器に伸びる自律神経は、節前線維と節後線維からできている。」
「交感神経と副交感神経は、効果器でそれぞれの神経線維の末端から神経伝達物質と呼ばれる生体物質を放出し、効果器を作動させている。」
「交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質はノルアドレナリンであり、副交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質はアセチルコリンである。」
「ただし、汗腺を支配する交感神経線維の末端では、例外的にアセチルコリンが伝達物質として放出される(※1)。」
「全身に広く分布するエクリン腺を支配する交感神経線維の末端ではアセチルコリンが神経伝達物質として放出されるが、局所(腋窩等)に分布するアポクリン腺を支配する交感神経線維の末端ではノルアドレナリンが神経伝達物質として放出される。」
「4 脳や神経系の働き」で最もヤヤコシイところで、しかも、試験に出るという、受験生泣かせのところです。
代表的な出題例としては、「茨城県 R4 第52問」があります。
一読しただけでは、マスターできません。何回も読むことを意識してください。ホント、一度理解しても、後々で???となって来ます。
ノルアドレナリンとアセチルコリンのところは、憶え方あります。下らないですが、「アポクリン腺・エクリン腺(外皮系)」を参考にしてください。
本文と注記の内容を、まとめておきます。
・“交感神経”の節後線維・・・ノルアドレナリン
・“副交感神経”の節後線維・・・アセチルコリン
・“汗腺を支配する交感神経線維”の末端・・・アセチルコリン(例外)
・全身に広く分布するエクリン腺を支配する交感神経線維の末端・・・アセチルコリン
・局所(腋窩等)に分布するアポクリン腺を支配する交感神経線維の末端・・・ノルアドレナリン
本当にヤヤコシイのですが、出ることは出ます。ただ、頻出ではないので、このページを「お気に入り」に入れておいて、試験直前で、追々見ておくといいでしょう。
んでは、本文に戻ります。
「医薬品の成分が体内で薬効又は副作用をもたらす際も、自律神経系への作用や影響が重要である。効果器に対してアドレナリン様の作用を有する成分をアドレナリン作動成分、アセチルコリン様の作用を有する成分をコリン作動成分という。」
「それらと逆に、神経伝達物質であるアドレナリンの働きを抑える作用(抗アドレナリン作用)を有する成分を抗アドレナリン成分、アセチルコリンの働きを抑える作用(抗コリン作用)を有する成分を抗コリン成分という。」
出題実績はそうないです。ざっくり読んでおけばいいです。
ちなみにですが、「アドレナリン作動成分」は、「医薬品」に出てきます。
対して、「コリン作動成分」なる成分は、「医薬品」には出てきません。
そして、です。
「抗コリン成分」は、「医薬品」に出てきますが、「抗アドレナリン成分」はないです。
どーでもいいのですが、意外にアレレとなるので、念のために述べ置きます。
以上で、このページは、終了です。ご苦労様でした。
「Ⅰ 人体の構造と働き」は、これで終わりです。
本章インデックス・・・「人体 インデックス」
本節インデックス・・・「人体の構造と働き インデックス」
登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。
興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。
そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。
★みんなとシェアする