登録販売者の難易度

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 登録販売者の難易度を把握するページ。登録販売者試験を、宅建簿記、運転免許等の資格と比較してみます。次に、登録販売者試験の特徴から、難易度を説述します。また、最近になって特に顕著となった「需要(充足数)」が試験に与える影響についても述べています。中国・四国ブロック試験の難易度についても言及します。

難易度インデックス

  1. ひとくち難易度
  2. 資格比較‐宅建簿記乙4ボイラ2電工
  3. 運転免許の学科と比べてみると
  4. 試験の特徴からしても難しくない
  5. 難易度は、需要で決まる‐充足数
  6. 【重要】中国・四国ブロックの難易度

ひとくち難易度

 登録販売者の難易度ですが、一口で言えば、「難しくない」です。

 本試験問題は、他の資格試験と比べると、「カンタン」です。

 しかし、「登録販売者の独学」でも述べているように、ボリュームが大きいので、質の異なる苦労をすることを、忘れないでください。

資格比較

 登録販売者の本試験レベルは、簿記3級、乙4(危険物取扱者:乙種4類)、二級ボイラー技士、第2種電気工事士(学科)くらいです。

 問題の出され方や、頻出論点・定番問題の存在、過去問の使い回し等々、共通するものがたくさんあります。既視感を感じるはずです。

 これらの資格が取れた人なら、登録販売者の受験に、学力的にまったく問題ありません。

 次いで、登録販売者を、メジャー資格の宅建や簿記2級と比べると、宅建・簿記2級の方が断然難しいです。

 こういうとアレですが、宅建・簿記2級を持ってる方は、格下が相手となります。登録販売者のボリュームに辟易しても、難易度に苦しむことはないです。

 宅建・簿記2級の合格者は、問題なく合格できるでしょう。

運転免許の学科と比べてみると

 登録販売者を、運転免許の学科と比べてみます。

 正直言うと、運転免許の方が難しい(厳しい)です

 登録販売者では、選択肢の正誤がすぐわかります。登録販売者の試験問題は、運転免許のような“クセ”がなく、非常に素直です。

 そして、登録販売者は、5択(一部4択)の選択式です。運転免許の○×問題に比べると、1問1問の負担がかなり少ないです。

 というのも、登録販売者では、1つの選択肢がわからなくても、他の選択肢から最終解答を導けるので、得点可能性がとても高くなるからです。

 かつ、登録販売者の合格基準は、7割得点なので、運転免許と比べると、格段に気楽です。

 運転免許の学科をパスした人なら、登録販売者でも、十分に戦えます。

試験の特徴からしても難しくない

 登録販売者は、典型的な「ガチ文系資格」です。

 登録販売者の試験問題は、すべてが知識問題です。知っているか・憶えているかの暗記物ばかりです。

 また、凝った出題や新規の問題も、ほとんど「ない」です。法規に判例も出ないです!

 そして、テキスト以外からの出題が皆無です。試験問題のほぼすべては、テキストに載っています。

 ごくまれに、テキスト外のものも出ますが、1,000問に1問くらいです。

 参考:登録販売者試験の「ブラフ(はったり)」のまとめ‐保管期限・消費期限など

 最後に、重要なのが、競争試験でないところです。

 合格基準の7割(84点)を取れば、合格が確定します

 他の資格試験のように、(あー、しもたなー、合格者でまくっとるがな。合格点上げて減らさんとー)的なことがないです。

 出題者の一方的な都合で不合格になったりしないので、この点は、褒めてあげたいです。(まあ、ある年度で合格者が急増すると、次年度では、試験を調整(難しく)して、合格者を減らすことが“よく”あります。)

難易度は、需要で決まる‐充足数

 端的に言うと、登録販売者の需要が「ある」ときは、試験問題が簡単になって、合格者が増加します。

 逆に、登録販売者の需要が「ない」ときは、試験問題が難しくなって、合格者を絞り込むようになります。

 平成時代は、合格率がふつうに50%前後あったのに、令和時代になると、40%代を推移するようになります。

 登録販売者試験は、令和1~5年にかけて、年々難しくなっていきました。

 ドラッグストアの新規出店も頭打ちで、登録販売者の充足数が満たされていたため、試験主催者としては、合格者を多数出さなくてもよかった背景があります。

 しかし、令和6年に、薬(濫用等のおそれのある成分)の販売規制が強化され、店側に説明・情報提供が義務付けられたのです。説明・情報提供をしないと薬が売れなくなりました。

 よって、登録販売者の需要が一気に増え、令和6年度の試験問題は、全国的に、過年度より明らかにカンタンになりました

 こんな次第で、需要(充足数)いかんによって、試験問題の難易度が“あからさまに”変わります

 令和5年と令和6年の試験問題を比べてみてください。あきらかに、前者が難しくて、規制強化のあった後者の方が簡単です。

 参考:登録販売者 公式過去問+解説

 出題者は、登録販売者の需要(充足数)によって、難易度を上げ下げしてくる可能性が「大」です。

 本試験問題を見たら、格段に難しくなっていてもいいように、準備しておきましょう。

【重要】中国・四国ブロックの難易度

 登録販売者の各ブロックの試験問題は、大差がないのですが、中国・四国ブロックだけは、ガチで難しいことがあるので、注意が必要です

 中国ブロックは、鳥取県・島根県・山口県・広島県・岡山県です。

 四国ブロックは、香川県、愛媛県、高知県です。

 充足数が満たされているのか、問題作成者の頭がおかしいのか、中国・四国ブロックの問題は、破格に難しいことがあります。

 他県で受かる人でも、中国・四国ブロックだと落ちる公算が大です。

 市販の過去問題集が解けるだけでは到底受からんです。

 中国・四国ブロックを受験予定の方は、過年度のPDF過去問を解いて、その独自の傾向を“必ず”つかんで、対策を練っておいてください。

 参考:登録販売者 公式過去問+解説

 なお、個人的には、越境受験を勧めます。

 傾向が一定している関西広域連合か九州ブロックで受験しましょう。わたしならそうします。それだけの価値があります。

 中国・四国ブロックは、他ブロックとは傾向が本当に違っていて、不公平だと思います。

こまごましたもの

 登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。

 そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。

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