「横隔膜の下、背骨の左右両側に位置する一対の空豆状の臓器で、内側中央部のくびれた部分に尿管、動脈、静脈、リンパ管等がつながっている。」
「腎臓に入る動脈は細かく枝分かれして、毛細血管が小さな球状になった糸球体を形成する。」
「糸球体の外側を袋状のボウマン嚢が包み込んでおり、これを腎小体という。」
ボウマン嚢から1本の尿細管が伸びて、腎小体と尿細管とで腎臓の基本的な機能単位(ネフロン)を構成している。」
「腎小体では、肝臓でアミノ酸が分解されて生成する尿素など、血液中の老廃物が濾過され、原尿として尿細管へ入る。そのほか、血球やタンパク質以外の血漿成分も、腎小体で濾過される。」
「泌尿器系」の「腎臓」ですが、その定義が超弩級頻出論点です。
ガチで押さえるべきは、太文字の「糸球体」と「ボウマン嚢」、「腎小体」、「ネフロン」です。
本当に、よくよく出ます。「青森県 R5 午後第6問」が典型的な出題例です。
ときには、「穴埋」問題ですら出ます。「福岡県 R1 第25問」です。
これらの太文字群は、暗記してください。そして、何が何なのか、説明が付くようになるまで、5~6回は、読み込んでおきましょう。
また、出題例に、「福岡県 H30 第27問」があります。
こういう出題を見るにつけて、当該腎臓のところは、そのすべての記述が出ると言っていいです。
臓器の定義の「横隔膜の下、背骨の左右両側に位置する一対の空豆状の臓器」も、「山口県 R2 第25問」で出ています。
最後の「腎小体」の意味・役割も、選択肢の1つによく出ています。
出題例は、「長崎県 R2 第25問」や「東京都 H30 第27問」です。
東京都のような「入れ替え」問題を意識しつつ、シッカリ読んでおきましょう。
「アミノ酸」がアンモニアや尿酸、乳酸とかに変えられても大丈夫ですか?
「血球やタンパク質の血漿成分も、腎小体で濾過」と出ても、間違いに気づきますか?
何回読んでもいい費用対効果の高いところです。できるようになるまで、精読してください。
んでは、本文に戻ります。
「尿細管では、原尿中のブドウ糖やアミノ酸等の栄養分及び血液の維持に必要な水分や電解質が再吸収される。その結果、老廃物が濃縮され、余分な水分、電解質とともに最終的に尿となる。」
ここも、意外に問われる記述です。選択肢の1つに出てくることが多いです。
「山梨県 R4 第46問」や「山口県 R5 第25問」などを見ておきましょう。
油断せず、精読しておいてください。
個人的にアレなのは、「栄養分及び血液の維持に必要な水分や電解質が再吸収」のところです。
カフェインですが、腎臓での水分の再吸収を抑制するわけですが、だから、尿量が増加する、つまり、利尿作用があるわけですね。
対して、アスピリンなどの解熱鎮痛成分は、手引きには…、
「解熱に関しては、中枢神経系におけるプロスタグランジンの産生抑制作用のほか、腎臓に おける水分の再吸収を促して循環血流量を増し、発汗を促進する作用も寄与している」
…とあります。
腎臓での水分の再吸収を促すので循環血流量を増し、発汗を促進して、解熱と相なるってな寸法です。
ここの記述は、「医薬品」の理解にもなるので、シッカリ内容を理解しておきましょう。
んでは、本文に戻ります。
「腎臓には、心臓から拍出される血液の1/5~1/4が流れている。」
腎臓の数字「1/5~1/4」ですが、やはり、出ます。
出題例には、「福岡県 H30 第27問」や「関西広域連合 R4 第65問」があります。
憶えていたら選択肢を即答できるので、必ず、押えておきましょう。
んでは、本文に戻ります。
「血液中の老廃物の除去のほか、水分及び電解質(特にナトリウム)の排出調節が行われており、血液の量と組成を維持して、血圧を一定範囲内に保つ上でも重要な役割を担っている。」
「このほか腎臓には内分泌腺としての機能もあり、骨髄における赤血球の産生を促進するホルモンを分泌する。」
「また、食品から摂取あるいは体内で生合成されたビタミンDは、腎臓で活性型ビタミンDに転換されて、骨の形成や維持の作用を発揮する。」
腎臓のアラカルト的な記述ですが、これも、出ます!全部押さえておくべきです。
「腎臓には内分泌腺としての機能」は、選択肢の1つに出ます。“外”分泌腺に変えられても、気づいてくださいね。
次に、ホルモン関係は、頻出です。
・骨髄における赤血球の産生を促進するホルモンを分泌
・ビタミンD・・・骨
…は、押えておきましょう。
「登録販売者の人体のビタミンの憶え方とまとめ」や「胃・胆嚢・大腸・腎臓のビタミンのまとめ」を参考に、頭に入れてください。
んでは、本文に戻ります。
「左右の腎臓の上部にそれぞれ附属し、皮質と髄質の2層構造からなる。」
「副腎皮質では、副腎皮質ホルモン(※1)。が産生・分泌される。」
「副腎皮質ホルモンの一つであるアルドステロンは、体内に塩分と水を貯留し、カリウムの排泄を促す作用があり、電解質と水分の排出調節の役割を担っている(※2)。」
「一方、副腎髄質では、自律神経系に作用するアドレナリン(エピネフリン)とノルアドレナリン(ノルエピネフリン)が産生・分泌される。」
「副腎皮質ホルモン」のところに、「注記」があります。挙げると…、
「ステロイドという共通する化学構造を持つことから、ステロイドホルモンともいう。医薬品に用いられるステロイド性抗消炎成分は、化学的に合成された副腎皮質ホルモンの誘導体である。」
…です。
こういう「注記」も、出るようになっています。
頻出論点の「注記」なので、見ておいてください。
このページを「お気に入り」に入れておいて、試験直前で、再確認してください。
「電解質と水分の排出調節の役割を担っている」のところに、「注記」があります。挙げると…、
「アルドステロンの分泌が過剰になると、高血圧、むくみ(浮腫)、カリウム喪失などを生じる(アルドステロン症)。」
…です。
副作用の「偽アルドステロン症」がガチ頻出論点です。
応じて、当該アルドステロン症も、出る可能性があります。これも、チェックだけはしておきましょう。
まずもって、当該副腎は、「ひっかけ」多発地帯です。
副腎皮質と副腎髄質とが、今昔、これでもかと言う感じで、入れ替えられています。「鳥取県 R2 第25問」が典型例です。
副腎皮質や副腎髄質という語句が選択肢に出てきたら、兎にも角にも、“皮”と“髄”の文字を、チェックするようにしてください。
当該副腎皮質と副腎髄質は、「人体」以外に、「医薬品」等々でも出てくる語句で、そこでも、「入れ替え問題」として出題されています。
登録販売者最大の「ひっかけ」ポイントなので、ガチで注意してください。
そして…、
・副腎“皮”質・・・アルドステロン
・副腎“髄”質・・・アドレナリン(エピネフリン)とノルアドレナリン(ノルエピネフリン)
…は、ガチ暗記してください。
当該副腎は、少ない記述ながら、突出した出題例があるので、費用対効果がかなり高いです。精読する価値のあるところです。
以上で、このページは、終了です。ご苦労様でした。
通読用・・・「第1項 内臓器官 4)泌尿器系 全記述」
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