登録販売者 第2章:人体

第2節:薬が働く仕組み

第3項:剤形ごとの違い、適切な使用方法 (a) 錠剤(内服)

(a) 錠剤(内服)

 「錠剤は、内服用医薬品の剤形として最も広く用いられている。」

 「一定の形状に成型された固形製剤であるため、飛散させずに服用できる点や、有効成分の苦味や刺激性を口中で感じることなく服用できる点が主な特徴となっている。」

 「一方、一定の大きさがある固形製剤であるため、高齢者、乳幼児等の場合、飲み込みにくいことがある。」

 「錠剤(内服)を服用するときは、適切な量の水(又はぬるま湯)とともに飲み込まなければならない。」

 「水が少なかったり、水なしで服用したりすると、錠剤が喉や食道に張り付いてしまうことがあり、薬効が現れないのみならず、喉や食道の粘膜を傷めるおそれがある。」




ひとくちコメント

 「(a) 錠剤(内服)」ですが、家にある薬でおなじみの剤形なので、大丈夫かと思います。

 実物を手にして、記述を追ってください。特徴等がすぐに頭に入ります。

 当該記述は、出題実績は、そこそこあります。「奈良県 R5 第34問」などです。

 剤形は、ド定番論点です。どの記述も、シッカリ読み込んでおきましょう。

 んでは、本文に戻ります。

 「水なしで服用できる錠剤として、以下のものが挙げられる。」

 「① 口腔内崩壊錠

 「口の中の唾液で速やかに溶ける工夫がなされているため、水なしで服用することができる。」

 「固形物を飲み込むことが困難な高齢者や乳幼児、水分摂取が制限されている場合でも、口の中で溶かした後に、唾液と一緒に容易に飲み込むことができる。」

 「② チュアブル錠

 「口の中で舐めたり噛み砕いたりして服用する剤形であり、水なしでも服用できる。」




ひとくちコメント

 「水なしで服用できる錠剤」ですが、該当するのが「口腔内崩壊錠」と「チュアブル錠」です。

 昔からよくよく「口腔内崩壊錠(または、チュアブル錠)は、“水と一緒に服用する”」と出題されます。「×」です。

 口腔内崩壊錠とチュアブル錠は、水なしで服用可能です。

 出題例は、「富山県 R4 午後第14問」です。

 当該口腔内崩壊錠とチュアブル錠は、剤形でも本当によく出るので、ガチで精読しておきましょう。

 最近では、試験が「難化」しており、そこそこ突っ込んだ出題があります。

 たとえば、「口腔内崩壊錠は、口の中の唾液で速やかに溶ける工夫がなされているが、固形物を飲み込むことが困難な高齢者や乳幼児、水分摂取が制限されている人は、使用を避けるのが望ましい。」とかです。「×」です。

 「固形物を飲み込むことが困難な高齢者や乳幼児、水分摂取が制限されている人」でも、容易に飲み込めるのが口腔内崩壊錠ですね。

 その他の例題としては、「チュアブル錠は、口の中で舐めたり噛み砕いたりして服用するのは、“厳に慎まなければならない”。」とかです。

 「口の中で舐めたり噛み砕いたりして服用する」のがチュアブル錠ですね。

 こんな風な出題も予想されるます。

 当該口腔内崩壊錠とチュアブル錠は、剤形が出たらまずこの2つのどちらかが出ます。

 定番中の定番なので、丁寧に精読しておいてください。

 なお、チュアブルの「チュ」は、チューイングガムの「チュ」で、「噛む(chew)」です。

 んでは、本文に戻ります。

 「錠剤(内服)は、胃や腸で崩壊し、有効成分が溶出することが薬効発現の前提となる。したがって例外的な場合を除いて、口中で噛み砕いて服用してはならない。」

 「特に腸内での溶解を目的として錠剤表面をコーティングしているもの(腸溶錠)の場合等は、厳に慎まなければならない。」




ひとくちコメント

 一読して内容を理解しておけば、大丈夫なところです。

 一口で言えば、錠剤(内服)は、噛んじゃダメってな次第です。

 んで、特に、腸溶錠のときは、ダメダメってな塩梅です。

 まあ、出題されたとしても、「静岡県 R5 第74問」くらいが関の山かと思います。精読しておけば、大丈夫でしょう。

 なお「腸溶性製剤」には、「貧血用薬」や、瀉下成分の「ビサコジル」などがあります。

 「医薬品」でも出る論点なので、チェックしておきましょう。

 以上で、当該論点は終わりです。

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 「(b) 口腔用錠剤」に続きます。

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補足リンク

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