登録販売者を知識ゼロから独学で1発合格するための勉強方法や、独学の序盤・中盤・終盤の過ごし方を述べています。登録販売者の試験科目の優先順位や、本試験の傾向と対策を過去問をサンプルに説述。独学向け教材のほか、憶え方・語呂合わせのリンク集も併せて掲載。
本年度の登録販売者試験は、今のところ、各ブロックとも「調整中」のところが多いです。
本年度の告知は、おおむね「5月中旬」です。GW明けに、受験予定地の公式に当たってください。
本年度も、コロナインフルエンザの動向によって、試験の中止や、日時の変更が予想されます。
ちなみに、令和3年度では、三重県が試験延期(9月→12月)をしました。
本試験の変更等があっても、電話等の個別連絡は“ない”ので、今年も受験予定地の公式を「お気に入り」に入れて、随時、チェックしてください。
特に、試験「1週間前」になったら、必ず公式をチェックです。
なお、変更等については、当方の「twitter」でも、わかり次第、発信するので、不安な人は、フォローしておいてください。
んでは、本文に入ります。
そこそこ長いので、「お気に入り」にでも入れて、チェックしていってください。
また、登録販売者が全くの「はじめて」という人は、初心者用ガイドの「はじめての登録販売者試験」を、先にお読みください。
なお、残念なことに、前回の試験に落ちてしまった人は、「不合格対策」の方も、一読願います。
登録販売者の独学にあたり、全受験生が知っておくべき必須情報は、以下の…、
…3点です。
まず、「教材の購入時期」ですが、購入に当たっては、改正の当否を必ず確認してください。
というのも、毎年「4月上旬~中旬」あたりで、テキストの元ネタである「手引き」の“改正”が明らかになるからです。
改正が「ない」なら、現在、売られているテキストが最新版なので、それを購入します。
対して、改正が「ある」場合は、「5~6月」あたりに買います。
というのも、当該改正に応じて、テキストの「新版」が製作されるからで、「新版」は「5~6月」あたりに販売されるのが常です。
慌てて買うと、旧版を掴んで買い直す羽目に陥ります。少なくとも、「4月」の改正の有無を知ってから、教材購入に至ってください。
なお、本試験は、早いところで、「8月末または9月初旬」です。
買うのが遅いと、試験に間に合わなくなる可能性があるので、注意してください。
なお、本年度には、改正が「あった」ので、よって、「令和4年度改正に対応」となっているテキストが『最新版』となります。
参考:登録販売者 教材レビュー
なお、改正と本試験の関係については、「登録販売者の手引きの「改正」の傾向と対策」も一読ください。
次に、「優先順位」ですが、試験科目の全部をがんばる必要はありません。
5つある試験科目のうち、優先すべきものと、そうでないものが“明白”にあります。
詳細は、本ページの「試験科目の優先順位」にまとめているので、必ず目を通して、試験勉強のウエイトを変えてください。
最後に、「足切り点」です。
登録販売者試験には、“試験科目ごとに”、“3.5割か4割”の足切り点が設定されています。
よって、1科目でも苦手なものがあると、当該「足切り点」に引っかかって、全体で合格点の「7割」を取っているのに落ちることになります。
登録販売者の独学では、「捨て科目」ができないので、満遍なく、勉強してください。
なお、足切り点は、都道府県ごとに異なっていて、「3.5割」か「4割」のどちらか、となっています。受験予定地の数字を、必ず、チェックしておきましょう。
登録販売者の独学にあたり、不合格者に共通する「ダメ勉強」を挙げておきます。以下の…、
…を、“やらない”だけで、合格が近づきます。
まず、やってはいけない筆頭は、御年配のお姐様に多い「テキストを丸々写す勉強」です。
絶対にやらないでください。
試験勉強は、写経ではありません。テキストを書写しても、頭に入りません。
壮大な手間なのに、効果は薄いので、そんな時間があるなら、そっくり問題演習に充てましょう。
次に多いのが、「ノートを作る勉強」です。ぶっちゃけ、ノートを作っただけで、勉強した気になる人がいます。そうじゃありません。
基本的に、テキストはある程度まとまっています。ノート・メモの類は、テキストの余白に書き込みましょう。
んで、ノート・メモは、何回も間違う論点、すぐ忘れる論点、わからない論点に絞って、作るようにします。
ちなみに、わたしは、細切れ時間の活用のために、暗記メモは作りましたが、ノートは一切、作りませんでした。
さて、最後の「テキストを何冊も使う勉強」ですが、テキストの元ネタは、厚生労働省が公開している「手引き」です。
よって、どの出版社のテキストも“似たり寄ったり”で大差なく、数冊使う意味は、全くありません。お金の無駄です。1冊に絞って勉強してください。
「教材レビュー」で紹介するテキスト
「
らくらく完全攻略! 登録販売者試験 合格テキスト&問題集
」
の1冊で、十分に受かります。
登録販売者の独学では、先に3点に、くれぐれも注意してください。落ちる人は、だいたい、そうやっています。
登録販売者の試験科目は、「5科目」で…、
…といった寸法です。
んで、出題総数は「120問」となっています。
本試験は、「午前試験」と「午後試験」の「2回」行われます。
んで、試験科目のうち、何が午前で何が午後かは、都道府県によって異なります。よって、PDF過去問で、前もって調べておく必要があります。
合格点は「7割」。また、試験科目ごとに足切り点が設けられており、1科目当たり、最低でも「3.5割か4割(都道府県ごとに違う)」の正解がないと、その時点で不合格となります。
合格率は、おおむね「30~50%」台で、全国平均は「40%弱」です。
1問1問は難しくないですが、問題数が「120問」もあるため、想像以上に、疲れます。
独学での勉強時間は、「3~4ヶ月」を見ておくのがベストです。配偶者との「接し方」のように、短すぎても、長すぎても、ダメです。
というのも、試験勉強の実際は、「暗記と記憶」のみだからです。
「ジメチルポリシロキサン(ジメチコン)」や「プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル」といったカタカナ成分を、“膨大に”憶えることになります。
都合300~500個以上の成分を憶えることになるので、あまりに短い期間だと憶えきれず、あまりに長い期間だと、記憶の維持に苦労します。
「3~4ヶ月」で、じゅうぶん合格レベルの実力は身につくので、適切な勉強期間を見ておいてください。
本試験に関して、最低限、知っておくべきことは、以上です。
もっと突っ込んで、試験情報を知りたい人は、別ページにまとめている…、
…を、一読ください。
登録販売者の試験勉強では、優先すべきものと、そうでないものがあります。
優先順位は、以下のように…、
…になっています。
登録販売者の試験勉強で最優先すべきは、試験の看板でもある「主な医薬品とその作用(医薬品)」です。
その理由には、「実務に必要」と「試験で最も厄介」の2つからです。
まずもって、「医薬品」の勉強で得られる知識は、登録販売者の実務においても、必ず、必要となります。
登録販売者は、実際に、薬の相談を受けるため、医薬品の成分に精通していなければなりません。
相談応需のためには、医薬品の知識がどうしても必要となるため、当該「医薬品」を、一番勉強することになります。
また、蛇足ながら言うと、当該「医薬品」で勉強する薬の知識は、“教養”として、実に役に立ちます。
個人的には、数ある「試験勉強」のなかで、実際に大いに役立っています。
薬の知識は、登録販売者になってもならなくても、必ず、役に立ってくるので、たくさん勉強しても、まったく損がありません。
次に、「医薬品」は、本試験のメイン科目であり、最もボリュームがあり、そして、最も手ごわい科目ゆえに、優先しなくてはなりません。
「医薬品」の典型的な出題例としては、「福岡県 H29 第69問:胃腸薬」です。
この問題は、なのですが、初学者は、選択肢の…、
イ‐トロキシピド
ウ‐ロートエキス
…に「???」となること、必定でしょう。
しかし、このレベルなら、「医薬品」では、「ボーナス問題」扱いです。(なお、答えは「1」です。)
「医薬品」の試験問題は、先の例題のような「暗記もの」ばかりで、これが、「40問」も、延々と続くといった次第です。
「医薬品」では、カタカナ成分を、ひたすら「暗記と記憶」するため、かなり時間がかかります。
『後回し』にすると、絶対に追いつかなくなって、試験放棄に到ります。
また、『一時にまとめて』勉強できません。いっぺんにやると頭がパンクして、勉強放棄に到ります。
毎日少しずつやるしかないため、日々の勉強のメインに据えて、“最優先で”消化してください。
なお、わたしは、“\13,000円強の受験料”を無駄にしたくなかったので、医薬品の過去問は、「3~5回」ほどやっていました。
絶対に落ちたくない人は、ここまでやるべきです。(わたしの医薬品の勉強法はこちら。)
なお、「医薬品」は、全試験勉強の手間のうち「5/10」くらいを占めます。
「適正使用」ですが、これまでは、オーソドックスな出題ばかりで、そんなに手を焼かなかったのです。
しかし、令和1年度試験あたりから、「医薬品的な問題」の出題が、目立つようになりました。
当該「医薬品的な問題」ですが、「医薬品」の知識がないと、まずもって解けない問題で、かなり厄介なのです。
参考までに、過去問を挙げていくと…、
…と、いった寸法です。
見てのとおり、「医薬品」を勉強してないと、まずもって、解けません。
当該医薬品的な問題は、R1の「東京都」のように、“20問中11問”くらい出されるかもしれず、全くを以って、手が抜けません。
他の県も、東京都に倣って、「医薬品的な問題」を、怒涛のように出題する可能性があります。
杞憂で終わればいいのですが、「医薬品」の「使用しない」等の論点は、ガチで勉強しておきましょう。
また、最近では、「資料問題」や、登録販売者と関係がないのに、「製造販売業者の副作用報告」が出題されており、難易度が上がっています。
「救済制度」や「啓発活動」といった定番論点と頻出論点で、必ず点が取れるように、勉強しておきましょう。
なお、「医薬品的な問題」ですが、対策ページがあるので、「適正使用対策」を、一読願います。
第2位の優先科目は、「人体の働きと医薬品(通称:人体)」です。
勉強内容は、中学・高校の生物の問題です。消化腺や消化器、身体の各器官の名称と役割、膵臓で産生される酵素などなど、「昔」やったことを勉強することになります。
本科目は、ガチ暗記の科目で、出題も細かいものが多く、丁寧に勉強せざるを得ません。
試験傾向は、“すごく細かいので、気が滅入る”です。
試験問題の例ですが…、
『中枢神経とは、脳と“延髄”からなっている』
…といった感じの問題が出ます。
なお、答えは、「×」です。「中枢神経は、脳と脊髄から」なっています。
そのほかの例としては、「東京都 H29 第22問‐消化器系」などが、典型的な「人体」の出題です。
こういった知識問題が続くので、テキストの細かいところまで、憶えなくてはなりません。
んなもんで、優先して、論点を消化していく必要があります。
次に、「人体」の「副作用」ですが、最近の傾向だと、副作用全般から出題されるようになっています。
「福岡県 R1 人体 インデックス」などを参考にしてみてください。
こんな次第で、「副作用はすべて出る」と想定して、テキストを端折らず精読しておきましょう。
4番目に優先しないといけないのは、「薬事関係法規・制度(通称:法規)」です。
最近の登録販売者試験の傾向として、「法規が手ごわくなっている」ことが挙げられます。
重箱の隅を突いていたり、見も知らぬところから出題されたり、医療用医薬品が登場したりで、1~2問を、どうしても、落としかねないのです。
たとえば、「東京都 H28‐第43問:毒薬劇薬」などは、典型的な法規の問題です。
また、問題全体の難易度も、じわじわと高くなっており、そこそこ勉強していないと、得点が覚束ないものとなっています。
苦手な人も、多いと思います。
「法規」は、油断していると、「足切り」にひっかかる恐れもあります。しっかりやっていきましょう。
さて、あまり優先しなくてもよいのが、残る「医薬品に共通する特性と基本的な知識(通称:共通とか基本知識)」です。
「基本知識」は、“常識的に考えれば、取れる問題が多い”ため、あまり勉強しなくても、そこそこ点数が確保できる科目です。
たとえば、「福岡県 H29 第1問:医薬品総論」などは、知識ゼロでも、選択肢をよく読めば、答えを導くことができます。
NO勉強は絶対ダメですが、「基本知識」は、土日祝日で“一気にガーと”できてしまうので、『後回し』で結構です。後から、いくらでも挽回できます。
使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、
テキストは、初心者向けでオマケ付きの「らくらく完全攻略! 登録販売者試験 合格テキスト&問題集
」と…、
過去問題集は、掲載問題数が一番多い「超重要 登録販売者 過去問題集」を…、
…使えば支障ありません。わたしはこれで「117点」取れました。
また、公式の過去問は、PDFで配布されています。
PDFの過去問演習は、ノートPCやスマホより、「タブレット」が便利です。
もってない人は、受験を機に、アマゾンの「Fire HD」を推奨します。最優秀のコスパです。
まずもって、残念なことに、不合格になった人は、原因分析等を兼ねて、「不合格対策」を、一読願います。
さて、テキストの買い替えですが、場合によりけりです。
改訂があれば、新しく買い直したほうがいいでしょう。
しかし、改訂の量が少ないようなら、旧テキストに加筆修正すれば、事が足ります。
次に、過去問ですが、買い替える必要はありません。
念のため、もう一度解いたら、他県の過去問で演習すればいいです。
「登録販売者 都道府県別 過去問+解説」を参考にしてください。
直近の3年分の本試験を分析すると、基本的に、試験の傾向は、「従来どおり」といえます。
都道府県ごとの「問題差」を踏まえても、登録販売者の傾向は、「テキストの内容がそのまま出る試験」で、昔も今も、「試験問題の大半は知識問題」といった次第です。
よって、対策も、従来どおり、テキストを「2~3回」繰り返し読んで、問題集なり過去問を「2~3回」、受験予定地のPDF過去問を「1~2回」解いておけば、1発で独学合格できます。
ただ、注意すべき“兆候”は、厳然として、あります。
かいつまんでいうと、「マイナー成分も出る」、「事例問題の増加」、「漢方処方製剤・生薬がふつうに出題」です。
特に、これまで、試験にほとんど出なかった「マイナー成分」の出題が目立ちます。
「医薬品」の成分は、そのほとんどが出題される傾向にあります。
ガチ暗記は無用ですが、テキストを精読して、飛ばしたり捨てたりすることはしないようにしましょう。
漢方処方製剤・生薬ですが、ふつうに出題されています。
ところで、登録販売者には、難問や奇問も出ます。
たとえば、H28の大阪府の「法規」では、「第99問‐監督処分:平成28年度 大阪」です。
これは、独特の「ひっかけ」で、わたしも間違えました。
次に、H29の東京都の「医薬品」では、「第106問‐服用しない:平成29年度 東京都」という奇問が出ました。
ただでさえ難しい「漢方」なのに、「使用を避ける」となれば、解ける受験生は、ほとんどいないでしょう。
んで、奇問といえば、「大阪府 H30 第88問」の「化粧品の効能効果の範囲」です。
巻末資料からの出題で、わかるわけがありません。
んで、R1の福岡県の「福岡県 R1 第120問 監督処分」は、ぶっ飛んでます。これは、わからんです。
最後に、R2の関西広域連合の「関西 R2 第109問」です。巻末資料からの出題で、わからんですわ。
こんな風に、難問や奇問が出ることにはでます。
しかしながら、難問・奇問の類は極めて“少数”で、合否には直接影響しません。
よって、「無視」して構いません。
他の問題で、合格基準を“じゅうぶんに”満たせます。『難問・奇問は相手にせず』です。
ただ、余裕が出てきたら、過去問に出たことは、甘く見てはいけないので、直前期あたりに、チェックしておきましょう。
問題(選択肢)の使い回しは、そこそこあるからです!
参考:難問 過去問リスト
登録販売者の独学の基本は、「問題演習」です。
テキストばかり読んでいる人がいますが、問題を解かないと頭に入らないので、「問題演習」を中心に試験勉強を組み立てます。
進め方は、「テキストを読む→読んだところの問題・過去問を解く→テキストを読んで復習・成分名や数字の暗記→再び問題を解く」といった寸法です。
このように、序盤~中盤にかけては、「問題演習」を中心に進めて行きます。
対して、中盤~終盤ですが、「問題演習」をするのと同時に、「テキストの精読」を行ないます。
最近の傾向だと、マイナー論点・未出題論点からの出題が、実に、目立ちます。
これまでの試験に出ていない論点を、テキストですくい取るような感じで、読み込んで行きましょう。
また、「テキストの精読」は、知識の再記憶や整理に実に有効で、実力が安定します。
次に、科目ごとの『配分』ですが、『2本立て勉強』で行きます。
最初は、「医薬品:3割・・・その他の科目:7割」という感じで、勉強するのをお奨めします。
まず、1日の勉強のうち、3割くらいを「医薬品」に割きます。
「1時間」の勉強を見込んでいるなら、「20分」くらい、「医薬品」を勉強するといった寸法です。
んで、残りの7割を「基礎知識」や「適正使用」、「人体」、「法令」といった「負担が少ない」ものに充てます。
「医薬品」は、あまりに膨大なので、たくさんやると挫折します。毎日少しずつの方がいいです。
毎日、少しずつ「医薬品」を消化していき、だいぶ慣れてきたら、「医薬品」の比重を増やしていってください。
では、『独学』の進め方を…、
…見ていきましょう。
独学の序盤でやるべきことは、「テキストを読み通す」です。
序盤では、テキストは、“てきとー”に読むことに徹します。細部は追わず、ざっくり目を通していきます。
テキストには、見慣れぬカタカナや漢字が多く、専門的な記述も多々あり、膨大な専門用語の数に、配偶者のように、テキストを窓から投げ捨てたくなりますが、皆、状況は同じです。
全く頭に入らなくても、構いません。
ざっくりと、何が書かれているのかを把握する感じで、テキストを“最後まで”読んでいってください。
このとき、大事な事は、『無理に憶えない』です。
いきなり憶えようとすると、配偶者並の拒絶反応が起きて、試験勉強に配偶者並の嫌気が指します。
本格的な「暗記と記憶」は、中盤や終盤に入ってからです。
序盤の今は、とにかく、ざっくり、おおまかに、テキストの内容を把握してください。
専門用語や医薬品成分の大群に、軽く読むだけでも、頭が腐りそうになりますが、配偶者と同じで、「ならぬ堪忍、するが堪忍」です。配偶者に耐えられるのですから、登録販売者にも耐えられるはずです。
結局は、配偶者と同じで、『接触回数』に尽きます。
経験者は語りますが、最初はチンプンカンプンだった薬の成分名や器官名も、何回も接するうちに、“必ず”頭に馴染んで、わかるようになります。
序盤は、身体を慣らすときなので、ざっくり、テキストを最後まで読み通してください。
ところで、テキストに、章ごと・単元ごとに練習問題が付いているときは、テキストを読みながら、カンニングしながらでいいので、解いてください。意外に頭に残ります。
テキストを一通り読めたら、独学中盤の開始です。
独学の中盤ですが、「テキストの精読」「過去問(過去問題集)演習」「暗記と記憶」の3本柱で、試験勉強を組み立てます。
まず、「テキストの精読」ですが、登録販売者は、「テキストに載っていることは、すべて、問われる可能性がある」試験です。
たとえば、テキストには、「脾臓とは握りこぶし大のスポンジ状の臓器」といった文言がありますが、これが、本試験では、「脾臓とは、握りこぶし大の袋状の臓器」などと出題される、てな塩梅です。
テキストの「太文字」「赤文字」には、油断ができません。
中盤以降は、テキストの1つ1つの文言や語句を、読み飛ばすことなく、丁寧に押えていきましょう。(ガチで憶える必要はありません。)
ある程度、テキストが読めたら、果敢に「過去問(過去問題集)」に入ります。
ここでいう「過去問」とは、本試験のような120問構成のものではなく、先に紹介した「超重要 登録販売者 過去問題集」のように、章ごとに過去問が編み直されたものを言います。
なぜ、早々に過去問を解くのかというと、『解けちゃう』からです。
先に述べたように、本試験の問題の大半は、「テキスト」からなので、難しくはないのです。んなもんで、早々に過去問を解いて、実際の試験問題を「肌」で確かめる、ってな寸法です。
さて、当該過去問演習に「近道」はありません。
問題を解いたら、解説を読み、記憶が曖昧だったり不安だったら、テキストで確認します。間違えた問題や不安な選択肢は、必ず復習します。
こういう地味な勉強は、派手さはありませんが、必ず結実する“王道”のやり方です。
最初は絶望しますが、先述したように、要は、“接触回数”です。慣れてくる2~3回目になると、格段にカンタンになるし早く解けるようになるので、あきらめず、少しずつでいいので、「問題演習→テキスト確認→復習」を続けてください。
なお、登録販売者試験は、「1問2作業」という独特の問題形式なので、「登録販売者の解答は2回念押し‐最終得点は2~3点上がる」を一読して、日ごろから“最終解答の出し方”を練習してください。
なお、試験勉強の序盤~中盤では、本試験形式の「120問構成の問題」を解かなくていいです。
先に紹介した「らくらく完全攻略! 登録販売者試験 合格テキスト&問題集
」の巻末には、模擬試験として「120問」も問題があります。他のテキストも同じような構成をしていると思います。
しかし、この種の問題は、実力が付く前に手を出しても、ひたすら疲労するだけです。120問解くのに、4~5時間はかかって、心身とも疲労し尽くします。
120問の本試験形式の問題を解くのは、終盤以降です。
それまでは、「超重要 登録販売者 過去問題集」といった、章ごとに区切られた問題集で、実力を涵養してください。
同様の理由から、公式のPDF過去問も、中盤は、解く必要がありません。
登録販売者の試験勉強は、「暗記と記憶」がほとんどです。
30代・40代以降の人は、たった「1つの成分」を憶えるのに、一苦労するはずです。
しかし、何度も何度も、何回も何回も、5回・10回・20回は見直す感じで、気長にやってください。
わたしは、駆虫薬成分の「ピペラジンリン酸塩」が、本当に頭に入らず、30回以上は見直しました。
細々したことは、「細切れ時間」で憶えるのが一番です。
正直言うと、机の前でウンウン唸る1時間より、通勤・通学の20分のほうが効率がいいです。10分もあれば、1~2個、カタカナ成分を頭に刻むことができます。
電車やバスの中で、成分名をブツブツ唱えて、周りから白い目で見られてください。
通勤・通学等の細切れ時間を、十分に活用して、少しずつ憶えて行きましょう。
さて、細切れ時間用に、ポイントだけをまとめた…、
…があるので、活用ください。「○×問題」もあります。
また、手前味噌ながら、以下の…、
…は、中盤から終盤まで、参考になると思います。これまた、細切れ時間で消化してみてください。
独学の終盤では、「各都道府県が公開するPDF過去問」や「120問構成の問題(模試問題・予想問題)」に着手して、実力の完成を目指します。
終盤に至れば、実際の試験問題を、実際の試験形式で、解く十分な「力」があります。問題演習が120個も続いても、頭はきちんと動くはずです。
別段、PDF過去問等は、難しくありません。
大半の問題は、これまでの問題演習レベルです。これまで、キッチリ勉強してきた人なら、十分に、合格点である「7割以上」は得点できるはずです。
しかし、合格点が取れたからといって、油断は禁物。
間違えた問題・できなかった問題を、丁寧に復習してください。
また、医薬品の成分で、弱いところ・忘れたところも、多々、見つけるはずですから、そういうのも、復習していきます。
PDF過去問ですが、「登録販売者 公式過去問+解説」に各ブロックの過去問について、解説を付与しています。
掲載数の少ないところもありますが、活用してください。
なお、当該公式PDF過去問についてですが、長くなったので、「登録販売者の公式のPDF過去問について」や「登録販売者の公式のPDF過去問を解く3つの理由」にまとめています。一読しておいてください。
また、追い込み用に、試験に出そうな『数字』だけをまとめた「登録販売者 数字対策」で、数字の再暗記をしてください。
先のページで、4~5点以上は、取れるかと思います。
PDF過去問の演習が終わったら、その復習をする傍ら、「テキストの精読」をして、知識の整理や再記憶に勤しんでください。
終盤でテキストを1~2回精読しておけば、確固たる実力が備わるはずです。(本試験ではプラス10点くらい取れると思います。)
登録販売者の試験勉強の中で、最大の難関が「医薬品」で、各種成分を、これでもかというほど、憶えることになります。
以下に、わたしの「医薬品」の勉強方法を述べておくので、参考にしてみてください。
「医薬品」で勉強することは、日常生活で“馴染みのない”名称が多く、たとえば、「ポリエンホスファチジルコリン」などは、なかなかに頭に入って行きません。
んなもんで、わたしは、少しでも記憶に残すため、「問題集や過去問を解いて、成分名が出てきたら、マーカーを引き、そして、テキストの該当ページをメモする」ようにしておきました。
こうしておくと、「何を憶えてないか」が一目瞭然なので、試験勉強の効率が格段に上がります。テキストを調べる時間も短縮されるので、イライラすることもありません。
また、空いた時間に、問題集をぱっと開けば、(これなんだっけ?)的な復習ができるので、お勧めです。配偶者がリビングいたら、問題集に手を伸ばしましょう。
テキストの「医薬品」の最初は、「精神神経に作用する薬」の「風邪薬」だと思います。
しかし、当該「風邪薬」から、勉強を始めないといけない理由はありません。
実は、「風邪薬」は、「医薬品」のなかで最もボリュームの多い論点で、もの凄く挫折率の高いところとなっています。
対して、「医薬品」には、ほんの数ページで終わる単元がそこそこあります。たとえば、「婦人薬」や「喫煙補助剤」、「一般用検査薬」などです。
参考: 婦人薬
参考:禁煙補助剤
参考:一般用検査薬
勉強に慣れない時分は、“厄介なことを避ける”のが「肝」です。
しかも、です。先の“ほんの数ページのところ”でも、「1点」の配点があるので、費用対効果も高いのです。
まずは、量の多い「風邪薬」より、量の少ない「婦人薬」等から、「医薬品」の制覇を狙いましょう。こっちのほうが、効率がいいし、精神的にも楽です。
わたしが「医薬品」の成分を勉強したときは、身近の薬の成分を調べました。
家に「薬」のほとんどは、「一般用医薬品」のはずです。んなもんで、登録販売者と“被っている”ってな寸法です。
面倒でも、成分の1つ1つを、家の「薬」と照らし合わせると、(あーこの成分入っているナァ)的になって、頭に意外に残ります。
「プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル」なんて、実に憶えにくいですが、わたしの場合、家にあった「ムヒアルファEX」に配合されていたので、即、暗記できたってな次第です。
身近な薬を最大に活用して、憶えこみましょう。
結論から言うと、最初は、「漢方処方製剤」と「生薬」を後回しにして、カタカナ成分の終わりが見え出したら、「生薬」においおい手を付け始め、最後に「漢方処方製剤」をするが、時間がないなら「漢方処方製剤」は捨てる、といった次第です。
本試験で問われるのは、8割が「カタカナ成分」なので、まず、こっちを突破しなくては、点数になりません。反対に言えば、漢方や生薬が100%できても、試験には受からないってな手合いです。
んなもんで、最初は「カタカナ成分」を勉強して、「漢方処方製剤」と「生薬」は、“眺めるだけ”にします。
「カタカナ成分」の7割くらいが頭に入ったら、「生薬」に手を付けます。
「カタカナ成分」だけでも、合格基準点は取れます。が、「生薬」の知識があると、格段に、「医薬品」の点数が安定するので、生薬は“合格の保険”になります。
先の紹介したテキストの「らくらく完全攻略! 登録販売者試験 合格テキスト&問題集
」には、小冊子がおまけについており、『生薬の一覧表』があります。これがよくまとまっており、寝る前に、目を通すだけで、そこそこ憶えることができます。
また、語呂合わせなどをまとめた、ブログの「登録販売者:生薬」や、過去問を○×問題にした「生薬の独学」も、そこそこ役立つと思います。
これらを駆使して、「生薬」までは、勉強しておきましょう。
さて、「漢方処方製剤」ですが、完全に捨てない程度に、勉強をする必要があります。
当方が受験生のときは、ガチの「捨て問」でしたが、最近の試験では、「漢方処方製剤」の問題数が増えており、捨てられなくなっています。
出題パターンは、ほぼ決まっており、出題論点は、固定化されています。
よって、勉強さえすれば、ある程度の点数を確保できます。
ブログの「登録販売者:漢方処方製剤」や、横断まとめの「漢方処方製剤対策」、○×問題等の「漢方処方製剤一覧」を参考に、少しずつ消化していってください。
「漢方処方製剤」は、まずもって、『全滅しない(全問不正解にならない)』を目標に、勉強しましょう。
「1章:基本知識」は、ざっくりテキストを読んで過去問を解いていれば、大丈夫でしょう。
別段、工夫もせず、終わりました。
基本知識は“常識で考えれば解ける問題”が多く、楽でした。本試験でも、ほぼ満点でした。どうしても「医薬品」や「身体」で点数を落としがちな人は、ここで点を稼いでください。
「2章:人体」は、ガチ「暗記と記憶」だったので苦労しました。
とはいえ、テキストを2~3回精読し、過去問を2~3回解くと、合格点は取れるようになりました。
ブログ記事の「登録販売者:人体」などを参考にしてください。
「4章:法規」は、最初は戸惑ったのですが、問われるところは、例年変わらないので、“過去問を解いて、定番論点・頻出論点を把握し、それらをみっちり仕上げる”ことで、得点原にすることができました。
「5章:適正使用」ですが、基本的には、他の科目と同じです。
ただし、最近では、「適正使用」に「医薬品的な問題」が出題されているので、ここだけは、注意してください。
これらの科目は、過去問演習・問題演習が「物」を言うので、同じ問題を何回も繰り返してください。
「登録販売者 公式過去問+解説」で、他県(他ブロック)の過去問を解くのも、実力が付きます!
令和4年度(2022年度)に、本試験の元ネタである「手引き」が改正されました。
保険の意味で、最低限、知っておきたいものを、以下にまとめています。
本試験の直前あたりに、活用してください。
改正のすべてについては、当サイトの「登録販売者 試験問題作成に関する手引き 令和4年度の改正について」でアップしています。
「教材レビュー」はこちらです。
細切れ時間用の医薬品のポイント集+○×問題は、「医薬品の独学」と「生薬の独学」です。
んで、登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。
興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。
そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。
また、登録販売者の最新事情を、たとえば、「8月試験は“予想以上に”キツイと思うべし」などを、ブログに挙げています。「登録販売者の投稿記事 」を参考にしてください。
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