登録販売者 第2章:人体

第1節:人体の構造と働き

第1項:胃・腸、肝臓、肺、心臓、腎臓などの内臓器官 3)循環器系(e)リンパ系(リンパ液、リンパ管、リンパ節

循環器系(e)リンパ系(リンパ液、リンパ管、リンパ節

 「リンパ液が循環するリンパ系は、血管系とは半ば独立した循環系として存在する。」

 「リンパ系には心臓のようにポンプの働きをする器官がなく、リンパ液の流れは主に骨格筋の収縮によるものであり、流速は血流に比べて緩やかである。」

 「リンパ液は、血漿の一部が毛細血管から組織の中へ滲み出て組織液(組織中の細胞と細胞の間に存在する体液)となったもので、血漿とほとんど同じ成分からなるが、タンパク質が少なく、リンパ球を含む。」

 「組織液は、組織中の細胞に酸素や栄養分を供給して二酸化炭素や老廃物を回収したのち、そのほとんどは毛細血管で吸収されて血液に還元されるが、一部はリンパ管に入ってリンパ液となる。」

 「その際、組織中に侵入した細菌、ウイルス等の異物もリンパ管に取り込まれる。」

 「リンパ管には逆流防止のための弁があって、リンパ液は一定の方向に流れている。リンパ管は互いに合流して次第に太くなり、最終的に鎖骨の下にある静脈につながるが、途中にリンパ節と呼ばれる結節がある(※7)。」

 「リンパ節の内部にはリンパ球やマクロファージ(貪食細胞)が密集していて、リンパ液で運ばれてきた細菌やウイルス等は、ここで免疫反応によって排除される。」

注記‐※7

 「リンパ節は、首筋、脇の下、もものつけ根に多く集まっている。」

 一読しておけばいいでしょう。実際に自分のをマッサージするのもいいでしょう。意外に効きます。




ひとくちコメント

 「(e)リンパ系(リンパ液、リンパ管、リンパ節)」ですが、暗記必須のカタカナ語句もないので、難しくないところです。

 ただ、試験には、そこそこ出ます。とはいえ、凝った出題は「ない」ので、遺漏なく精読しておけば、大丈夫です。

 過去問の出題例としては、「東京都 H28 第25問」や「長野県 R5 第45問」です。

 よく出るのは…、

 「リンパ系には心臓のようにポンプの働きをする器官がなく、リンパ液の流れは主に骨格筋の収縮によるものであり、流速は血流に比べて緩やかである。」

 …のところです。

 文中の「骨格筋」が心筋や平滑筋に変えられます。

 「流速は血流に比べて緩やか」が、流速は血流より早いとかに変えられます。注意してください。

 これ以外では、よく読んで内容を把握しておけば、十分かと思います。

 また、個人的には、「最終的に鎖骨の下にある静脈につながるが、途中にリンパ節と呼ばれる結節がある」のところを見ておきたいです。

 鎖骨が、胸骨や肩甲骨とかに変えられそうです。

 静脈が、動脈や門脈とかに変えられそうです。

 リンパ節が、リンパ管やリンパ系とかに変えられそうです。

 登録販売者試験では、こういう出題が多々あるので、注意深く見ておきましょう。

 最後に、こういうとアレですが、以前は、当該リンパ系は、あまり出題されてませんでした。せいぜい選択肢の1つに、ぽぽっと出るくらいだったのです。

 しかし、昨今では、「山梨県 R4 第50問」のように、一問丸ごとで問われるケースが増えてきています。

 当該リンパ系も、遺漏なく、精読しておくべきです。

 以上で、このページは、終了です。ご苦労様でした。

ページリンク

 「3 循環器系」は、以上で終了です。次は、「4 泌尿器系」です。

 「次のページ(4 泌尿器系 総論・前文)」へ

補足リンク1

 通読用・・・「第1項 内臓器官 3)循環器系 全記述

補足リンク2

 大元インデックス・・・「Webテキスト インデックス

 本章インデックス・・・「人体 インデックス

 本節インデックス・・・「人体の構造と働き インデックス

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