登録販売者 第2章:人体

第1節:人体の構造と働き

第1項:胃・腸、肝臓、肺、心臓、腎臓などの内臓器官 1)消化器系(d)小腸

(d)小腸

 「全長6~7mの管状の臓器で、十二指腸、空腸、回腸の3部分に分かれる。」




ひとくちコメント

 「(d)小腸」ですが、まずもって、上記定義がド頻出です。

 「全長6~7mの管状の臓器で、十二指腸、空腸、回腸の3部分に分かれる」は、正確に暗記してください。

 「香川県 R2 第62問」や「茨城県 R4 第42問」といったように、本当に突っ込まれるところです。

 そして、数字の「全長6~7m」も、要チェックです。

 数字は、常に狙われています。本当に問題を作りやすいです。「全長“60cm~70cm”」や「全長“60m~70m”」のように、単位を変えるだけで問題ができてしまいます。チェックしておきましょう。

 んでは、本文に戻ります。


 「十二指腸は、胃から連なる約25cm のC字型に彎曲した部分で、彎曲部には膵臓からの膵管と胆嚢からの胆管の開口部があって、それぞれ膵液と胆汁を腸管内へ送り込んでいる。」




ひとくちコメント

 「十二指腸」についての記述ですが、まず、数字の「約25cm」をチェックしておきましょう。数字は、いつでも出ます!

 さて、過去の試験では、先の記述がそのまんま出ることが多かったのですが、難化傾向にある今、個々の語句をしっかり見ておくべきです。

 「膵臓・・・膵管・・・膵液」と「胆嚢・・・胆管・・・胆汁」の組み合わせをしっかり見ておきましょう。

 膵臓が“脾臓”などに変えられる可能性が高いです。

 んでは、本文に戻ります。


 「腸の内壁からは腸液が分泌され、十二指腸で分泌される腸液に含まれる成分の働きによって、膵液中のトリプシノーゲンがトリプシンになる。」

 「トリプシンは、胃で半消化されたタンパク質(ペプトン)をさらに細かく消化する酵素である。」




ひとくちコメント

 出ました!頻出のカタカナ語句です。

 似たような語句なので、憶えるのに苦労します。しかし、受験生が苦手だからこそ、出題者は出すのです!

 カタカナ語句の「トリプシノーゲン・トリプシン」は、押えておきましょう。

 参考:トリプシノーゲン・トリプシン(小腸)

 「福岡県 R3 第21問」のような問題は、即答できるようになっておくべきです。

 んでは、本文に戻ります。


 「小腸のうち十二指腸に続く部分の、概ね上部40%が空腸、残り約60%が回腸であるが、明確な境目はない。」




ひとくちコメント

 ガチで出る記述です。

 「概ね上部40%が空腸、残り約60%が回腸」は、正確に憶えてください。

 「概ね上部“約60%”が空腸、残りが“40%”回腸」などと、数字が入れ替えられても、即答できるようになりましょう。

 また、「空腸・回腸」の部分もよく変えられます。たとえば、盲腸、結腸等々です。

 問題を作りやすいところなので、ガチで見ておいてください。

 そして、「明確な境目はない」のところは、出題実績があります。押えておきましょう。

 んでは、本文に戻ります。


 「空腸で分泌される腸液(粘液)に、腸管粘膜上の消化酵素(半消化されたタンパク質をアミノ酸まで分解するエレプシン、炭水化物を単糖類(ブドウ糖、ガラクトース、果糖)まで分解するマルターゼ、ラクターゼ等)が加わり、消化液として働く。」




ひとくちコメント

 またも出ましたカタカナ語句です。「香川県 R2 第62問」のような出題例があります。

 これまでは、そう突っ込んだ出題がなかったのですが、今後は、全くわかりません。

 何の酵素が何の栄養に効くかが問われそうです。正確に押えておきましょう。

 「エレプシン・マルターゼ・ラクターゼ(小腸)」を参考に、憶えていってください。

 んでは、本文に戻ります。


 「小腸の運動によって、内容物がそれらの消化液(膵液、胆汁、腸液)と混和されながら大腸へと送られ、その間に消化と栄養分の吸収が行われる。」

 「小腸は栄養分の吸収に重要な器官であるため、内壁の表面積を大きくする構造を持つ。」

 「十二指腸の上部を除く小腸の内壁には輪状のひだがあり、その粘膜表面は 絨毛(柔突起ともいう)に覆われてビロード状になっている。」

 「絨毛を構成する細胞の表面には、さらに微絨毛が密生して吸収効率を高めている。」




ひとくちコメント

 昔からよく出る記述です。最もよく出るのは…、

 小腸・・・絨毛あり

 大腸・・・絨毛なし

 …です。ガチで押えておきましょう。

 ちなみに、当該記述は、出題的には凝ったものは出ず、「愛媛県 R2 第62問」のように、そのまんま出るのが大半です。

 しかし、難化傾向にある昨今、シッカリ見ておくべきかと思います。

 個人的には…、

 ・「十二指腸の上部を除く」・・・すなわち、「十二指腸の上部」には、輪状のひだは、「ない」。

 ・「十二指腸の上部を“含めて”」といった「ひっかけ」に注意する。

 ・「十二指腸の“下部”を除く小腸の内壁には輪状のひだがあり」といった「ひっかけ」にも、注意する。

 …といった感じです。

 「小腸」が頻出器官なので、いろいろ変えられそうです。精読しておいて損はないです。

 んでは、本文に戻ります。


 「炭水化物とタンパク質は、消化酵素の作用によってそれぞれ単糖類、アミノ酸に分解されて吸収される。」

 「脂質(トリグリセリド)は、消化酵素(リパーゼ)の作用によって分解を受けるが、小腸粘膜の上皮細胞で吸収されると脂質に再形成され、乳状脂粒(リポタンパク質(※3)の一種でカイロミクロンとも呼ばれる)となる。」

 「その際、脂溶性ビタミンも一緒に取り込まれる。」

注記‐※3

 「脂質がタンパク質などの物質と結合した微粒子。」

 あっそうですかー的な「注記」です。

 ガチで問われることは「ない」と思いますが、そのまんまが出そうなので、試験直前に見直しましょう。




ひとくちコメント

 小難しい記述ですが、「福岡県 R3 第21問」のように、出題実績のあるところです。

 有体に言えば、「脂質(トリグリセリド)」は、おなじみの酵素「リパーゼ」で分解されるも、小腸で吸収されると、再び脂質となって、「乳状脂粒」と呼ばれるものになる、ってな次第です。

 …小難しいですね。

 出題実績があまりないので、ガチ暗記まではしなくていいですが、「トリグリセリド・リパーゼ・カイロミクロン(小腸)」を参考に、カタカナ語句の認識は、できるようになっておきましょう。

 本ページは、以上です。ご苦労様でした。

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補足リンク1

 通読用・・・「第1項 内臓器官 1)消化器系 全記述

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