登録販売者 第2章:人体

第3節:症状からみた主な副作用‐3:体の局所に現れる副作用

3)循環器系副作用(a)うっ血性心不全、不整脈

3)循環器系副作用(a)うっ血性心不全、不整脈

 「うっ血性心不全とは、全身が必要とする量の血液を心臓から送り出すことができなくなり、肺に血液が貯留して、種々の症状を示す疾患である。」

 「息切れ、疲れやすい、足のむくみ、急な体重の増加、咳とピンク色の痰などを認めた場合は、うっ血性心不全の可能性を疑い、早期に医師の診療を受ける必要がある。」

 「心不全の既往がある人は、薬剤による心不全を起こしやすい。」

 「一方、不整脈とは、心筋の自動性や興奮伝導の異常が原因で心臓の拍動リズムが乱れる病態で、めまい、立ちくらみ、全身のだるさ(疲労感)、動悸、息切れ、胸部の不快感、脈の欠落等の症状が現れる。」

 「これらの症状が現れたときは、直ちに原因と考えられる医薬品の使用を中止して、速やかに医師の診療を受ける必要がある。」

 「不整脈の種類によっては失神(意識消失)することもある。そのような場合は、生死に関わる危険な不整脈を起こしている可能性があるので、自動体外式除細動器(AED)の使用を考慮するとともに、直ちに救急救命処置が可能な医療機関を受診する必要がある。」

 「代謝機能の低下によって発症リスクが高まることがあるので、腎機能や肝機能の低下、併用薬との相互作用等に留意するべきである。」

 「特に、高齢者において、そのような配慮が重要である。」

 「医薬品の販売等に従事する専門家においては、医薬品を使用する本人だけでなく、その家族等にもあらかじめ注意を促しておく必要がある。」




ひとくちコメント

 当該「(a)うっ血性心不全、不整脈」ですが、そこそこ出る副作用です。

 記述のほとんどが出題可能性があります。代表的な出題例は、「広島県 R5 第38問」です。

 まずもって、よく出るのが個々の薬の定義です。

 ・うっ血性心不全・・・全身が必要とする量の血液を心臓から送り出すことができなくなり、肺に血液が貯留して、種々の症状を示す疾患

 ・不整脈・・・心筋の自動性や興奮伝導の異常が原因で心臓の拍動リズムが乱れる病態

 個々の定義が入れ替えられた問題が目立ちます。たとえば、「“不整脈”とは、肺に血液が貯留して、種々の症状を示す疾患である」とかです。

 「×」ですね。記述は、うっ血性心不全のものです。

 「穴埋め」問題でも出ています。「関西広域連合 R1 第79問」です。正確に押えておきましょう。

 次に、症状ですが、ガチ暗記は無用ですが、必ず読むようにしてください。

 特に、うっ血性心不全の「ピンク色の痰」は、固有のキーワードなので、押さえておきましょう。

 出題としては、「“不整脈”では、息切れ、疲れやすい、足のむくみ、急な体重の増加、咳とピンク色の痰などが認められる」とかがあります。

 何回も読むうちに、鼻が利くようになるので、ゆめゆめ読み飛ばさないようにしてください。

 上記以外のところ、たとえば、自動体外式除細動器(AED)とかも、読み飛ばさないようにしてください。

 「副作用すべて出る」なので、精読を重ねてください。

 以上で、このページは、終了です。ご苦労様でした。


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