「医薬品が摂取された後、成分が吸収されるにつれてその血中濃度は上昇し、ある最小有効濃度(閾値)を超えたときに生体の反応としての薬効が現れる。」
「血中濃度はある時点でピーク(最高血中濃度)に達し、その後は低下していくが、これは代謝・排泄の速度が吸収・分布の速度を上回るためである。」
「やがて、血中濃度が最小有効濃度を下回ると、薬効は消失する。」
「一度に大量の医薬品を摂取したり、十分な間隔をあけずに追加摂取したりして血中濃度を高くしても、ある濃度以上になるとより強い薬効は得られなくなり、薬効は頭打ちとなるが、一方、有害な作用(副作用や毒性)は現れやすくなる。」
「全身作用を目的とする医薬品の多くは、使用後の一定期間、その有効成分の血中濃度が、最小有効濃度と毒性が現れる濃度域(危険域、中毒域ともいう)の間の範囲(有効域、治療域ともいう)に維持されるよう、使用量及び使用間隔が定められている(※2)。」
「使用量及び使用間隔が定められている」への注記。
「年齢や体格等による個人差も考慮されている。」
問題にしやすいところです。
たとえば、「使用量及び使用間隔は、年齢や体格等による個人差を“考慮していない”。」とかです。
このくらいの出題と思われます。一読しておけばいいでしょう。
「2)薬の体内での働き」の後半部分です。
無味乾燥の記述で、読んでいて眠くなります。がんばりましょう。
書いてあることは、見た目は小難しいですが、内容的にはふつうです。
まずもって、語句に注意しておきましょう。
「最小有効濃度」と「最高血中濃度」と「危険域、中毒域」、「有効域、治療域」のところです。
「宮崎県 R4 第32問」など、「穴埋め問題」での出題実績があります。
また、語句の「入れ替え」問題で出そうなので、丁寧に見ておきましょう。たとえば…、
「全身作用を目的とする医薬品の多くは、使用後の一定期間、その有効成分の血中濃度が、“最高血中濃度”と毒性が現れる濃度域(危険域、中毒域ともいう)の間の範囲(有効域、治療域ともいう)に維持されるよう(略)」とか…、
「全身作用を目的とする医薬品の多くは、使用後の一定期間、その有効成分の血中濃度が、最小有効濃度と毒性が現れる濃度域(“有効域、治療域”)の間の範囲(“危険域、中毒域”)に維持されるよう(略)」とかです。
このページを「お気に入り」に入れておいて、試験直前で、再チェックしてみてください。
さて、当該論点で最も注意すべきは…、
「一度に大量の医薬品を摂取したり、十分な間隔をあけずに追加摂取したりして血中濃度を高くしても、ある濃度以上になるとより強い薬効は得られなくなり、薬効は頭打ちとなるが、一方、有害な作用(副作用や毒性)は現れやすくなる。」
…のところです。
医薬品の適正な使用に関する記述で、「基本知識」等でも定番・おなじみのものとなっています。
選択肢の1つとして、ほぼほぼ問われるところなので、精読しておいてください。まあ、内容的には他の科目と変わらないので、大丈夫でしょう。
以上で、このページは、終了です。ご苦労様でした。
「2)薬の体内での働き」は、これで終わりです。
「3)剤形ごとの違い、適切な使用方法 総論・前文」に続きます。
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