登録販売者 第2章:人体

第2節:薬が働く仕組み

第1項:薬の生体内運命

1)薬の生体内運命(a)有効成分の吸収

 「③ 皮膚吸収

 「皮膚に適用する医薬品(塗り薬、貼り薬等)は、適用部位に対する局所的な効果を目的とするものがほとんどである。」

 「殺菌消毒薬等のように、有効成分が皮膚の表面で作用するものもあるが、有効成分が皮膚から浸透して体内の組織で作用する医薬品の場合は、浸透する量は皮膚の状態(※2)、傷の有無やその程度などによって影響を受ける。」

 「通常は、皮膚表面から循環血液中へ移行する量は比較的少ないが、粘膜吸収の場合と同様に、血液中に移行した有効成分は、肝臓で代謝を受ける前に血流に乗って全身に分布するため、」

 「適用部位の面積(使用量)や使用回数、その頻度などによっては、全身作用が現れることがある。

 「また、アレルギー性の副作用は、適用部位以外にも現れることがある。」

注記‐※2

 「浸透する量は皮膚の状態」のところに、「注記」があります。挙げると…、

 「加齢等により皮膚のみずみずしさが低下すると、有効成分が浸潤・拡散しにくくなる。」

 …となっています。

 一読すればわかることかと思います。目だけは通しておきましょう。




ひとくちコメント

 「③ 皮膚吸収」ですが、まあまあの出題率です。

 出題例としては、「高知県 R2 第73問」があります。このくらいの出題が関の山かと思います。

 漢字が多くて小難しいところですが、何度も精読をしておいてください。

 ちなみに、当該記述ですが、「外皮用薬」の「非ステロイド性抗炎症成分」の「インドメタシン」や「ケトプロフェン」の副作用の理解の足しになるかと思います。

 これらの外皮用薬は、先の記述にあるように、成分が肝臓で代謝を受けることなく循環血液に入ってしまう可能性があるからです。

 以上で、このページは、終了です。ご苦労様でした。

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 「(b) 薬の代謝、排泄 総論・前文」に続きます。

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