「血液が血管中を流れる方向は一定しており、心臓から拍出された血液を送る血管を動脈、心臓へ戻る血液を送る血管を静脈という。いずれも血管壁が収縮すると血管は細くなり、弛緩すると拡張し、心拍数と同様に自律神経系によって制御される。」
「動脈は弾力性があり、圧力がかかっても耐えられるようになっている(※1)。動脈の多くは体の深部を通っているが、頚部、手首、肘の内側等では皮膚表面近くを通るため、心拍に合わせて脈がふれる。」
「血管壁にかかる圧力(血圧)は、通常、上腕部の動脈で測定される(※2)。」
「静脈は皮膚表面近くを通っている部分が多く、皮膚の上から透けて見える。静脈にかかる圧力は比較的低いため、血管壁は動脈よりも薄い。」
「四肢を通る静脈では血流が重力の影響を受けやすいため、一定の間隔で存在する内腔に向かう薄い帆状のひだ(静脈弁)が発達しており、血液の逆流を防いでいる。」
「血漿中の過剰なコレステロールが血管の内壁に蓄積すると、血液が流れにくくなるとともに、動脈ではその弾力性が損なわれてもろくなる。」
一読していればいいでしょう。ただ、出題実績があるので、読み飛ばすことはしないでください。
参考:島根県 R4 第24問
「心臓が収縮したときの血圧を最大血圧、心臓が弛緩したときの血圧(心臓には圧がかからなくても、血管には血管壁の持つ弾力のためある程度の圧がある)を最小血圧という。」
この注記は、要注意です。出題実績がそこそこあります。
太文字の最大血圧と最小血圧は、チェックしておきましょう。
「血圧」という、日常でもよく使われる語句です。一般常識的にも、押えておきましょう。
「(b)血管系(動脈、静脈、毛細血管)」ですが、言うほど、難しくないです。
動脈・静脈は、身近な器官なので、理解も早いかと思います。
個々の特徴を、つまりは、「動脈・・・厚い」や「静脈・・・薄い。静脈弁がある」とかを押さえおけば、試験的に十分でしょう。
ただ、ちょこちょとこ「注記」が問われるようになっています。内容的には、一般常識的なものなので、遺漏なく押えておきましょう。
では、本文に戻ります。
「毛細血管は、動脈と静脈の間をつなぐように体中の組織に細かく張り巡らされている細い血管である。」
「毛細血管の薄い血管壁を通して、酸素と栄養分が血液中から組織へ運び込まれ、それと交換に二酸化炭素や老廃物が組織から血液中へ取り込まれる。」
「消化管壁を通っている毛細血管の大部分は、門脈と呼ばれる血管に集まって肝臓に入る。」
「消化管ではアルコール、毒素等のように生体に悪影響を及ぼす物質が取り込まれることがあるため、消化管で吸収された物質が一度肝臓を通って代謝や解毒を受けた後に、血流に乗って全身を循環する仕組みとなっている。」
内容的には、中学生物レベルで難しくないのです。精読しておけば、十分です。
強いてポイントを挙げると、「門脈」のところです。
試験では、記述そのまんまが出ることが大半ですが、ときおり、「関西広域連合 R4 第72問」や「香川県 R3 第25問」といったナンジャソラ的な出題があるので、用心してください。
以上で、このページは、終了です。ご苦労様でした。
通読用・・・「第1項 内臓器官 3)循環器系 全記述」
大元インデックス・・・「Webテキスト インデックス」
本章インデックス・・・「人体 インデックス」
本節インデックス・・・「人体の構造と働き インデックス」
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