登録販売者 第2章:人体

第1節:人体の構造と働き

第2項:目、鼻、耳などの感覚器官 1)目(b)眼瞼、結膜、涙器、眼筋

感覚器官 1)目(b)眼瞼、結膜、涙器、眼筋

 【眼瞼(まぶた)】

 「眼球の前面を覆う薄い皮膚のひだで、物理的・化学的刺激から目を防護するほか、まぶしいとき目に射し込む光の量を低減させたり、まばたきによって目の表面を涙液で潤して清浄に保つなどの機能がある。」

 「上下の眼瞼の縁には 睫毛(まつげ)があり、ゴミや 埃等の異物をはじいて目に入らないようにするとともに、物が触れると反射的に目を閉じる触毛としての機能がある。」

 「眼瞼は、素早くまばたき運動ができるよう、皮下組織が少なく薄くできているため、内出血や裂傷を生じやすい。」

 「また、むくみ(浮腫)等、全身的な体調不良(薬の副作用を含む)の症状が現れやすい部位である。」




ひとくちコメント

 【眼瞼(まぶた)】は、なんてことのない記述ですが、それでも、出題実績があって、「三重県 R5 午後第6問」といった感じで、選択肢の1つに登場しています。

 個人的には、「むくみ(浮腫)等、全身的な体調不良(薬の副作用を含む)の症状が現れやすい部位である」のところが重要かと思います。注意深く他人の顔を見ると、あ!となることがあります。

 当該記述は、これといったキーワードがなく、小難しい出題は、今後もなさそうです。

 丁寧に読んて、内容を理解しておけばいいでしょう。

 んでは、本文に戻ります。

【結膜】

 「眼瞼の裏側と眼球前方の強膜(白目の部分)とを結ぶように覆って組織を保護している。薄い透明な膜であるため、中を通っている血管が外部から容易に観察できる。」

 「目の充血は血管が拡張して赤く見える状態(※2)であるが、結膜の充血では白目の部分だけでなく眼瞼の裏側も赤くなる。」

 「強膜が充血したときは、眼瞼の裏側は赤くならず、強膜自体が乳白色であるため、白目の部分がピンク味を帯びる。」

注記‐※2

 「目の充血は血管が拡張して赤く見える状態」のところに、「注記」があります。挙げると…、

 「単に「目が赤い」というときは、充血と内出血(結膜下出血)がきちんと区別されることが重要である。」

 …となっています。

 出題実績は、「ない」です。ざっと一読していればいいでしょう。




ひとくちコメント

 「結膜」も、よく問われます。

 出題例には、「鳥取県 R2 第26問」などがあり、気が抜けません。

 シッカリ読んで、定義・内容を把握しておきましょう。

 また、「結膜」が他の「膜」の語句に入れ替えられるので、注意してください。

 次に、「充血」が、なぜだかよく問われます。出題例は、「群馬県 R4 第48問」です。注意深く、記述に当たってください。

 ・「結膜」の充血では白目の部分だけでなく眼瞼の裏側も赤くなる。

 ・「強膜」が充血は、白目の部分がピンク味を帯びる。

 …上記の「充血」2点は、よく問われます。きちんと整理して憶えてください。

 んでは、本文に戻ります。

【涙器】

 「涙液を分泌する涙腺と、涙液を鼻腔に導出する涙道からなる。涙腺は上眼瞼の裏側にある分泌腺で、血漿から涙液を産生する。」

 「涙液の主な働きとしては…、」

 「(1) ゴミや 埃等の異物や刺激性の化学物質が目に入ったときに、それらを洗い流す、」

 「(2) 角膜に酸素や栄養分を供給する、」

 「(3) 角膜や結膜で生じた老廃物を洗い流す、」

 「(4) 目が鮮明な視覚情報を得られるよう角膜表面を滑らかに保つ、」

 「(5) リゾチーム、免疫グロブリン等を含み、角膜や結膜を感染から防御する、」

 「…等がある。」

 「涙液は起きている間は絶えず分泌されており、目頭の内側にある小さな孔(涙点)から涙道に流れこんでいる。」

 「涙液分泌がほとんどない睡眠中や、涙液の働きが悪くなったときには、滞留した老廃物に粘液や脂分が混じって眼脂(目やに)となる。」




ひとくちコメント

 定義部分が出ます。基本的には、そのまんまが選択肢にポンと出るくらいです。

 しかし、まれに、キーワードの「涙腺」と「涙道」とが、入れ替えられることがあります。大丈夫とは思いますが、チェックしておきましょう。

 次に、リストアップされている「涙液の働き」ですが、まあ、ガチ暗記は無用かと思います。内容的には、難しくないので、読んでいさえすれば、判別できるかと思います。

 出題されるにしても、「北海道 R4 午後第7問」くらいが関の山かと思います。

 ただ、引っかかるのは、(5)のところにあるカタカナ語句の「リゾチーム、免疫グロブリン等」のところです。

 他のカタカナ語句に、たとえば、リパーゼとかプチアリンとかビリルビンとかに変えられる可能性があるので、丁寧に見ておいてください。

 最後の「目やに」も、出題実績がありますが、そのまんま選択肢に登場するのが関の山なので、精読しておけば大丈夫でしょう。

 また、繰り返しますが、「膜」の語句には、注意してください。

 文中の「角膜」「角膜や結膜」のところが、他の「膜」に変えられるので、意識して、当たってください。

 「涙液は、角膜や"網膜”で生じた老廃物を洗い流す」とか出そうです。「×」ですよ。

 んでは、本文に戻ります。

【眼筋】

 「眼球を上下左右斜めの各方向に向けるため、6本の眼筋が眼球側面の強膜につながっている。眼球の動きが少なく、眼球を同じ位置に長時間支持していると眼筋が疲労する。」

 「目を使う作業を続けると、眼筋の疲労のほか、遠近の焦点調節を行っている毛様体の疲労や、周期的まばたきが少なくなって涙液の供給不足等を生じ、目のかすみや充血、痛み等の症状(疲れ目)が起こる。」

 「こうした生理的な目の疲れではなく、メガネやコンタクトレンズが合っていなかったり、神経性の疲労(ストレス)、睡眠不足、栄養不良等が要因となって、慢性的な目の疲れに肩こり、頭痛等の全身症状を伴う場合を眼精疲労という。」




ひとくちコメント

 【眼筋】で注意すべきは、数字の「6本の眼筋が眼球側面の強膜につながっている」のところです。

 出題実績あります。「東京都 R1 第27問」や「福岡県 R2 第26問」を解いておいてください。

 こういう数字も、ガチで出ているので、数字には、ゆめゆめ油断しないでください。

 なお、眼筋は、「強膜」につながっています。いわずもがな、角膜や網膜ではないので、これまた、注意です。

 さて、最後の疲れ目や眼精疲労のところも、出題されています。「関西広域連合 R1 第66問」や「愛媛県 R5 第26問」です。

 凝った出題ではないので、丁寧に読み込んでおけば、大丈夫なはずです。

 以上で、このページは、終了です。ご苦労様でした。

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