登録販売者 第2章:人体

第3節:症状からみた主な副作用‐3:体の局所に現れる副作用

2)呼吸器系副作用(a)間質性肺炎

2)呼吸器系副作用(a)間質性肺炎

 「(a) 間質性肺炎

 「通常の肺炎が気管支又は肺胞が細菌に感染して炎症を生じたものであるのに対し、」

 「間質性肺炎は肺の中で肺胞と毛細血管を取り囲んで支持している組織(間質)が炎症を起こしたものである。」

 「間質性肺炎を発症すると、肺胞と毛細血管の間のガス交換効率が低下して血液に酸素を十分取り込むことができず、体内は低酸素状態となる。」

 「そのため、息切れ・息苦しさ等の呼吸困難、空咳(痰の出ない咳)、発熱等の症状を呈する。」

 「一般的に、医薬品の使用開始から1~2週間程度で起きることが多い。」

 「息切れは、初期には登坂等の運動時に感じられるが、病態が進行すると平地歩行や家事等の軽労作時にも意識されるようになる。」

 「必ずしも発熱は伴わない。」

 「これらの症状は、かぜや気管支炎の症状と区別が難しいこともあり、細心の注意を払ってそれらとの鑑別が行われている。」

 「症状が一過性に現れ、自然と回復することもあるが、悪化すると肺線維症(肺が線維化を起こして硬くなる状態)に移行することがある。」

 「重篤な病態への進行を防止するため、直ちに原因と考えられる医薬品の使用を中止して、速やかに医師の診療を受ける必要がある。」




ひとくちコメント

 当該「(a)間質性肺炎」ですが、昔も今も、ド定番の副作用で、出まくっています。

 ほぼ毎回出ると言っていいので、シッカリ押さえておかねばなりません。

 典型的な出題例としては、「関西広域連合 R2 第78問」や「石川県 R5 午後第19問」となっています。

 そのほか、選択肢の1~2つ出るケースとして、「愛知県 R4 午後第19問」や「」があります。

 兎にも角にも、よく出る副作用なので、精読の上に精読をしておく必要があります。

 確実に押さえておくべきは、通常の肺炎と間質性肺炎との違いです。

 前者は、気管支又は肺胞が細菌に感染して生じる炎症です。

 後者は、間質が炎症を起こしたものです。

 「入れ替え」問題でよく「間質性肺炎は、“間質”が細菌に感染して生じる炎症である」などと出ます。注意してください。

 また、細菌が“ウイルス”になったりするので、この点も、注意してください。

 症状ですが、暗記は無用ですが、一読はしておいてください。「空咳(痰の出ない咳)」は、固有のキーワードなので、押えておきましょう。

 次に、「数字」が重要です。

 「一般的に、医薬品の使用開始から1~2週間程度で起きることが多い。」の「1~2週間程度」は、ガチで押えておきましょう。よく問われています。

 そして、なぜだかよく出るのが「必ずしも発熱は伴わない。」です。熱が出ないため、副作用と気づかない危険があるからでしょう。押えておきましょう。

 最後に、「肺線維症」も、よく出ます。

 たとえば、「間質性肺炎は、重篤化しない」などと出ます。「×」ですね。悪化して「肺線維症」になるおそれがありますね。

 試験に出るのは上記ですが、「副作用すべて出る」を忘れてはいけません。

 あまり出ない記述・未出題の記述も、丁寧に読んでいってください。

 以上で、このページは、終了です。ご苦労様でした。


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