第35問は、第3類の危険物でおなじみの「トリクロロシラン」を問う問題です。基礎・基本ばかりですので、必ずできるようになっておきます。
(クリックして拡大。)
本問のレベルは「ふつう」です。
本問の答えは、「こちら(番号のみ)」です。
選択肢1の「無色で揮発性の大きい引火性の液体である。」ですが、正しい記述です。
「トリクロロシラン」ですが、まず、「無色で刺激臭のある液体」です。
憶えなくていいですが、沸点が「32℃」で、引火点が「-28℃~-6℃」と、揮発性が高いです。
先に、引火点を見たとおり、引火性があります。
まあ、当該選択肢は、少々難しいので、できなくても仕方がないですが、「液体」と「色」と「臭い」だけは、押えておきましょう。
こうした次第で、選択肢は、「正」となります。
選択肢2の「水と反応して、塩化水素を発生する」ですが、正しい記述です。
「トリクロロシラン」ですが、水により加水分解し、有毒な「塩化水素(HCl)」を生成します。
「有毒」は、ガチ暗記事項です。
テキストで確認しておきましょう。
よって、選択肢は、「正」となります。
選択肢3の「酸化性のある物質と接触すると、激しく反応する。」ですが、正しい記述です。
「トリクロロシラン」に限らず、第3類危険物は、酸化剤と接触すると、激しく反応します。
よって、選択肢は、「正」となります。
選択肢4の「体内への摂取、皮膚との接触、吸入等は有害である」ですが、正しい記述です。
「トリクロロシラン」は、腐食性が強いです。
よって、選択肢のいうように、摂取、接触、吸入が危険です。
選択肢は、「正」となります。
選択肢5の「消火にはハロゲン化物消火剤による消火が最も有効である。」ですが、誤った記述です。
「トリクロロシラン」に限らず、還元性の強いカリウム、ナトリウムなどは、ハロゲン元素と激しく反応します。
よって、ハロゲン化物消火剤による消火は、有効どころか、有害です。
第3類危険物の火災に対しては、窒息効果のある「乾燥砂、膨張ひる石、膨張真珠岩」がすべてに使えるので、「トリクロロシラン」においても、それらが適切となっています。
なお、先の選択肢2で見たように、水と反応して有毒な塩化水素が発生するので、「水系消火器」も、不適当となっています。
選択肢は、「誤」となります。
「1」は「正」です。
「2」は「正」です。
「3」は「正」です。
「4」は「正」です。
「5」は「誤」です。
本問は、「誤っているものは、どれか?」なので…、
正解:5
乙3危険物の例題は、以上です。お疲れ様でした!
本問以外の問題は、以下のリンク先にあります。
通勤・通学中にどうぞ。
26問:燃焼性・・・基本問題。「やさしい」。
27問:消火方法・・・「やさしい」。
28問:保護液貯蔵・・・「やさしい」。基本問題。
29問:ナトリウム・・・「やさしい」。
30問:貯蔵方法・・・「やさしい」。
31問:黄りん・・・「やさしい」。
32問:リン化カルシウム・・・「やさしい」。解けなくはない。
33問:黄リン等共通性状・・・「やや難」。
34問:カリウム性状・・・「ふつう」。取れる問題。
35問:トリクロロシラン・・・「ふつう」。取れる問題。
「教材レビュー」にて詳細に述べていますが、読むのがメンドウな人は…、
テキストは、文系でも大丈夫な「 チャレンジライセンス 乙種1・2・3・5・6類危険物取扱者テキスト 新訂版 」を…、
過去問は「 乙種1・2・3・5・6類危険物取扱者試験 令和6年版 」を…、
…利用します。
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危険物取扱者に関するこまごましたことは、たとえば、「危険物取扱者や消防設備士を他府県受験するときの願書と封筒」などを、ブログにも投稿しています。
興味のある方は、「危険物取扱者:ブログ記事」をばご参考ください。
試験科目個々の勉強方法は、「乙3の独学」をお読みください。
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