乙4の独学 前編‐危険物取扱者 乙種4類とは何か?

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 危険物取扱者 乙種4類(乙4)の独学の初級編。乙4をはじめて受ける人や、情報集めの人向けに、受験前に知っておくべき重要な試験情報や、本試験の傾向と対策(5:5/4:6)を説述している。当該ページで、序盤の試験情報が十分に得られる。そのほか、「やってはいけない」ことや独学向け教材、最新の試験動向なども説述。本格的な試験勉強の前に知っておくと、挫折しにくくなる。試験勉強の立ち上がりも順調。

ひとくちガイダンス

 

 危険物取扱者の乙種4類(通称:乙4)ですが、文系・理系ともども、独学で合格できる資格です。

 ガチ文系のわたしでも、丙種を皮切りに、乙4→乙1・2・3・5・6→甲種と、すべて独学合格できました。

   

 さて、乙4の合格率は、直近のH30年度で、「39.0%」でした。なお、前年が「34.4%」だったので、かなり持ち直した感はあります。

 とはいえ、一貫して「難化傾向」にあり、たとえば、「例題第18問‐mol計算」や「例題第5問‐消火設備」といった手強い問題がビシバシ出題されており、独学合格には、試験情報の収集と傾向把握が“何よりも”重要となっています。

情報を、まずは、集めよう

 本ページは、「乙4の独学ってどうなん?」に答える初学者向けページです。

 序盤に必要な情報をまとめており、前提知識ゼロの人・情報集め中の人を対象にしています。

 「やってはいけないこと」や「最も大事なこと【合格基準】」くらいは、読んでいってください。「不合格のリスク」が違うはずです。

 既に、勉強中の人は、「科目別勉強法:乙4の独学 後編」に、お進みください。

 教材の詳細は「教材レビュー」にまとめていますが、読むのが面倒なら、「チャレンジライセンス 新訂版」と「乙種4類 危険物取扱者試験」を使えば、支障ありません。

 最後に、念のために言っておきますが、“危険物”だからといって、試験勉強や本試験で、危険物の実物を扱うことはありません。

 本試験は完全な「ペーパー試験」で、試験勉強も「」の勉強です。“危険な作業は一切ない”ので、小・中学生から女性の方まで、安心して、挑戦してください

 では、以下、本編に入ります。

インデックス

  1. 最も大事なこと【合格基準】
  2. やってはいけない
  3. 傾向:易難2系統
  4. 対策:「5:5」か「6:4」
  5. 独学向け使用教材
  6. 公式の過去問(例題)について
  7. 試験情報リンク

最も大事なこと【合格基準】

 乙4の受験に当たっては、「合格基準」を、絶対に頭に入れてください。

 「合格基準」は、「試験科目」ごとに、「6割以上の得点」となっています。

 「全体」で「6割」ではないところに、くれぐれも、注意してください。「試験科目」ごとに、「合格基準」があるのです。

 試験科目は「3科目」あって、「法令(15問)」「基礎的な物理・化学(物化:10問)」「危険物の性質と消火の方法(性消:10問)」となっています。括弧内の数字は、本試験での出題数です。

 これら「3科目」ごとに、「6割以上」を、取らないといけないのです。

 よって、「法令」は、「15*0.6」の「9問」を、「物化」では、「10*0.6」の「6問」を、「性消」では「10*0.6」の「6問」を、正解しなくてはならなくなります。

 仮に、です。法令と性消の2科目が満点でも、物化で4問しか取れなかったら、足切りにかかって、不合格になるのです。物化が「合格基準」に達していないためです。

 繰り返します。乙4では、科目ごとに「合格基準」が設けられています。

 よって、どの科目も落とさないように、満遍なく勉強しなくてはいけません。

 そのため、「出るところだけやる」「苦手なところは捨てる」といったやり方が通用しません。

 「全体」の「6割得点」ではないので、この点を、絶対に勘違いしないでください。毎年、科目ごとの6割と、全体の6割を取り違えて、落ちている人がいます。

 「合格基準」は、こうした次第であり、んなもんで、文系は、「物化」が「鬼門」となるのです。

 「勉強方法:乙4の独学 後編」でも、述べていますが、文系は物化で6割取れたら合格で、文系にとって乙4試験は、実質「物化」のみです。

やってはいけない

 乙4の試験勉強で、やってはいけないことは、以下の…、

 ・舐めない・油断しない・甘く見ない

 ・多数の教材はいらない

 ・ノートは作り

 …3つです。

舐めない・油断しない・甘く見ない

 注意して欲しいのは、「乙4なんて余裕」と発言する“過去の合格者”がたくさんいることです。わたしの時でも、“余裕で受かるっしょ”と言うお調子者がいました。

 われわれは、敵よりも、助言者に気をつけなければなりません。

 10人中6~7人が落ちる乙4は、決して、楽な試験ではありません。

 参考:乙4の合格率と挫折率

 わたくしごとですが、いくつかの資格試験を受けてきて、乙4ほど手応えがなく、“落ちたかもしれない”と鬱々して帰路に付いた試験はなかったです。

 乙4は、相応に「難化」しており、ちゃんと勉強していないと、まぐれでも受からない試験に変貌しています。

 多数の合格者や甘言に惑わされず、目の前のテキスト・過去問を消化してください。

教材は、少数精鋭

 たくさん教材を買っても、頭はよくなりません。

 反対に、情報の集約ができないために、成績は下がります。

 教材は、絞りに絞ります。

 本ページで紹介する教材は、完成度が高く、これらで、十分に合格できます。何冊も要りません。

 独学向けの教材は、本ページの「独学向け使用教材」を、参考をば。

ノートは、慎重に

 ノートを作って、勉強した気になってはいけません。

 ノートを作っても、頭に入っていなければ、貢献度は「ゼロ」であり、配偶者以下です。

 ノート作りは、手間も時間も食うため、配偶者なみに費用対効果が悪いです。

 ノートを作らずとも、多数の人が合格しています。わたしもそうでした。

 ノートは、よほどの苦手論点や難論点、失点事項に限定して作ります。

 最悪は、テキストの丸写しです。試験勉強は、写経ではありません。

 なお、「性消」のポイントをまとめた「ざっくりノート」があります。これをプリントアウトして、ノート代わりにするのもいいでしょう。

独学向け教材について

 文系・理系ともども、最後まで(挫折することなく)勉強できて、かつ、独学合格するに足る実力が養成できる教材は、以下の2冊で…、

 テキストには、「チャレンジライセンス 新訂版」を…、

 過去問には、「乙種4類 危険物取扱者試験」を、使います。

 この2冊が、現時点で、内容的に、そして、価格的に、最もバランスの取れた組み合わせです。

 とはいえ、他にもメジャーな教材があります。試験会場でよく目にしたものは、「教材レビュー」にまとめているので、参考までに。

公式の過去問(例題)について

 試験主催者のWebサイトには、乙4の「例題:過去に出題された問題」が掲載されています。

 当該例題には、問題と解答はあるのですが、「解説」がありません。そこで、手前味噌ながら解説を付与しました。

 「危険物取扱者 乙種4類(乙4)の公式過去問+解説」に全問を挙げているので、問題演習の数を稼いでください。

傾向:易難2系統

 先に結論を言うと、乙4合格のキーは、「やさしい系」で得点を大きく確保して、「難問系」の失点に対して、いかに備えて、いかに足切りを逃れるか、となっています。

 わたしは、乙4のみならず、1類から6類まで乙種すべてを受験しましたが、危険物取扱者の乙種には、明白な傾向があります。

 試験問題には、「やさしい系」と「難問系」の2つの系統があり、両者は、その“境目”が見えるくらい、問題のレベルが異なります。

 「やさしい系」とは、基本的な問題・易しい問題・定番の問題です。

 たとえば、公式過去問の「第9問:定期点検」や「第26問:類別の特性」とかは、ずっこけるほど「やさしい」です。

 対して、「難問系」とは、応用問題、実務・実際的な問題、理数系の常識問題、そのほか、重箱隅突き問題です。

 たとえば、公式過去問の「6問:屋内タンク貯蔵所」や「35問:アセトン」は、びっくりするほど「難」です。

 このように、本試験では、「易と難の2系統」の問題があることを、まずは、頭の片隅に置いてください。

対策:乙4の重要な数字「5:5」か「6:4」

 「やさしい系」と「難問系」の出題割合は、おおむね「5:5」か「6:4」です。

 つまり、全部で10問が出題される「性消」や「物化」では、やさしい問題が5問か6問、難しい問題が5問か4問出る、という塩梅です。

 おおむね、前半の、第1問目から5問目には、勉強した受験生なら誰でも知っている、「やさしい系」の問題が出題されます。

 たとえば、「乙種6類は、酸化性固体である」といった問題が出ます。答えは「×」です。6類は酸化性“液体”ですね。実に、カンタンです。

 「やさしい系」は、従来の過去問題の使いまわしで、ときおり、語句や用語を少し変えた問題が出てくるくらいです。先の教材でしっかり勉強していれば、確実に点数が取れます。

 対して、後半の第6問から第10問に、頭を抱える「難問系」が配置されています。

 当該難問系は、テキストを深く突っ込んでいたり、実際に危険物を扱っていないと知りようのない実務事項だったり、理系なら“当然知っているでしょ”的な常識問題が出題されたりします。

 テキストの内容をさらに深めた問題なら、まだしも、解答のチャンスがあります。

 しかし、おおむね1~2問は、テキストや問題集では、全く触れられもしなかったものが出題される可能性が高いのです。

 わたしは大阪府の受験でしたが、粉塵爆発やアセチレンガスの出題があり、頭を抱えました。

 これらは、『1選択肢』ではないんです。『1個の独立した1つの問題』として出題されたので、選択肢のすべてに、手も足も出ませんでした。

 当該「難問系」は、最悪の出題ケースとなると、5問すべてに手も足も出ず、5問すべてを失点して、「得点ゼロ」になる可能性があります。

 わたしは、「乙種6類」の際に、最悪ケースに遭遇し、全10問の出題のうち、「カンタンな5問」と「“超”難解の5問」にぶつかりました。

 カンタン系の5問しか“まともに”解答できず、難解5問すべてを運否天賦の解答=あてずっぽの解答となりました。

 この時は、運よく適当に答えたのが合っていたので、「60%」でギリギリで受かってましたが、本試験では脂汗がとろとろと流れ、下着はじっとりと濡れました。

 先述したように、危険物取扱者試験の対策は、いかに「やさしい系」で点数を確保し、「難問系」の怒涛の出題に備えられるか、です。

 言い換えれば、「やさしい系」では絶対に失点しない、そして、「難問系」で点数を稼ごうとしない、という次第です。

 難問は、できなくていいのです。受験生の誰もが点を取るような問題を、確実に取ることが大事なのです。『やさしい系の“取れる問題”を、絶対に落とさない』のが、乙4の試験勉強の最大の『対策』です。

 それでは、各科目ごとの勉強方法を、「乙4の独学勉強方法:乙4の独学 後編」で、見て行きます。

乙4のこまごました試験情報

 各科目の勉強方法は、「乙4の独学勉強方法:乙4の独学 後編」です。

 そもそも、受験の決意が固まっていない、見通しが立たない人は、以下を、参考にしてください。

 そもそも、危険物取扱者の甲種やら乙種やら、1類やら2類やらがチンプンカンプンで、試験の成り立ちそのものが不明な人は、先に挙げた「受験ガイド」を一読ください。

 次に、乙4では、都道府県によっては、「1日で2回受けられる併願受験」が可能なところもあります。

 1回でどうしても受かりたい人は、「乙4の受け方は、午前・午後の2回受験(併願受験)」を参考をば。

 そのほか、「合格率と挫折率」や「乙4の難易度」、「乙4の勉強時間」などの記事があります。

 そして、乙4に関するこまごましたことは、たとえば、「危険物取扱者や消防設備士を他府県受験するときの願書と封筒」などを、ブログにも投稿しています。

 興味のある方は、「危険物取扱者 乙種4類:ブログ記事」をばご参考ください。

 合格体験記は、「乙種4類の合格体験記」です。

 また、乙4の求人数など、資格情報をまとめた「乙4:独学資格ガイド」も、併せて、お目汚しください。

 ビルメン資格に興味があるなら、「設備系資格優先順位」や「全くゼロからのビルメン資格」が役に立つかと思います。

みんなとシェアする