危険物取扱者 乙種4類(乙4)を独学で取得するためのページ。乙4をはじめて受ける人や、文系・理系の人に、受験前に知っておくべき試験情報や、傾向と対策、勉強方法、独学向け教材を説述。科目別勉強方法や語呂合わせページへのリンク集も併せて掲載。「やってはいけない」ことや「ダメ勉強」のチェックも。
コロナインフルエンザの動向により、本試験が中止・延期されたり、試験会場が変更されたりしています。
危険物取扱者試験ですが、ご存知のように、「都道府県」ごとに試験が行われます。
そのため、本試験の中止等も、「都道府県」ごとに異なります。
ある県では、通常通り実施されるが、ある県では、延期されたりします。
よって、本試験は、“一概に言えない”状態となっています。
公式ですが、「1週間に2~3回」、最新情報が更新されています。
変更・中止等については、受験生に個別連絡をしてないので、公式を、“週に1回”は、チェックしておきましょう。
当日、試験会場に行ったら、知らないうちに、中止(延期)されていたとかに、ならないようにしてください。
参考:公式‐http://www.shoubo-shiken.or.jp/
こんな次第で、このページには、乙4の独学に必要なことを、“詰め込んで”います。
一気に読むと疲れるので、「お気に入り」に入れておき、試験勉強の息抜きに、ぼちぼちと見てってください。
ところで、まったく“初めての人”は、「はじめての乙4」の方を、先にお読みください
んで、落ちた人(不合格になった人)は、「不合格者対策」を、一読願います。
乙4の受験に当たって、真っ先に知るべきは、その独自の「合格基準」です。
乙4の「合格基準」は、「試験科目」ごとに、「6割以上の得点」となっています。
いいですか?「全体」で「6割」ではないところに、くれぐれも、注意してください。
乙4は、「試験科目」ごとに、「合格基準」が設定されているのです。
乙4の試験科目は「3科目」あって、「法令(15問)」「基礎的な物理・化学(物化:10問)」「危険物の性質と消火の方法(性消:10問)」となっています。
これら「3科目」のそれぞれで、「6割以上」を、取らないといけないのです。
よって、「法令」は、「15*0.6」の「9問」を…、
「物化」では、「10*0.6」の「6問」を…、
「性消」では「10*0.6」の「6問」を、正解しなくてはならなくなります。
たとえば、法令と性消の2科目が満点でも、物化で4問しか取れなかったら、足切りにかかって、不合格になります。物化が「合格基準」の6問正解に達していないためです。
繰り返します。乙4では、科目ごとに「合格基準」が設けられています。
よって、どの科目も、満遍なく勉強しなくてはならず、苦手科目を捨てることができません。
毎回毎度、科目ごとの6割と、全体の6割を取り違えて、落ちている人がいます。
繰り返しますが、「全体」の「6割」で「合格」はないので、この点を、絶対に勘違いしないでください。
乙4の試験勉強で、やってはいけないことは、以下の…、
・油断、格下扱い、なめ切った態度
・多数の教材を買い込む
・ノート作り
…3つです。
注意して欲しいのは、「乙4なんて余裕」と発言する“過去の合格者”がたくさんいることです。
わたしの受験時も、“余裕で受かるっしょ”と言うお調子者がいました。
われわれは、敵よりも、助言者に気をつけなければなりません。
10人中6~7人が落ちる乙4は、決して、楽な試験ではありません。
参考:乙4の合格率と挫折率
わたくしごとですが、いくつかの資格試験を受けてきて、乙4ほど手応えがなく、“落ちたかもしれない”と鬱々して帰路に付いた試験はなかったです。
乙4は、相応に「難化」しており、ちゃんと勉強しないと、まぐれでも受からない試験に変貌しています。
過去の合格者の甘言に惑わされず、目の前のテキスト・過去問を消化してください。
たくさん教材を買っても、頭はよくなりません。
反対に、情報の集約ができないために、成績は下がります。
教材は、絞りに絞ります。
本ページで紹介する教材は、完成度が高く、これらで、独学合格できますし、多くの人が合格してます。
教材は、何冊も要りません。
本ページの「独学向け使用教材」で述べる「2冊」で、必要十分です。
ノートを作って、勉強した気になってはいけません。
ノートを作っても、頭に入っていなければ、貢献度は「ゼロ」です。
ノート作りは、手間も時間も食うため、配偶者なみに費用対効果が悪いです。
最悪なのは、テキストの丸写しです。手間の割に実力アップは期待薄。試験勉強は、写経ではありません。
実際問題、ノートを作らずとも、多くの人が合格しています。わたしもそうでした。
ノートは、よほどの苦手論点や難論点、失点事項に限定して作ります。
なお、「性消」のポイントをまとめた「ざっくりノート」があります。これをプリントアウトして、ノート代わりにするのもいいでしょう。
文系・理系ともども、最後まで(挫折することなく)勉強できて、かつ、独学合格するに足る実力が養成できる教材は、以下の2冊で…、
テキストには、「チャレンジライセンス 新訂版」を…、
過去問には、「乙種4類 危険物取扱者試験」を、使います。
この2冊が、内容的に、そして、価格的に、最もバランスの取れた組み合わせです。
文系・理系ともども、「一番使いやすい」との評価を受けています。
当該2冊のほか、試験会場でよく目にした教材を、「教材レビュー」にまとめているので、参考までに。
試験主催者のWebサイトには、乙4の「例題:過去に出題された問題」が掲載されています。
当該例題には、問題と解答はあるのですが、「解説」がありません。そこで、手前味噌ながら解説を付与しました。
「危険物取扱者 乙種4類(乙4)の公式過去問+解説」に全問を挙げているので、問題演習の数を稼いでください。
乙4の独学には、問題演習が欠かせません。
そこで、問題演習の数を確保するため、「乙4 一問一答」に、一問一答形式の問題を作成しました。
そこそこ、イヤらしい問題なので、細切れ時間で演習してみてください。
先に結論を言うと、乙4合格のキーは、「やさしい系」で得点を確保して、「難問系」の失点に備え、いかに足切りを逃れるか、となっています。
わたしは、乙4のみならず、1類から6類まで乙種すべてを受験しましたが、危険物取扱者の乙種試験には、明白な傾向があります。
試験問題には、「やさしい系」と「難問系」の2つの系統があり、両者は、その“境目”が見えるくらい、問題のレベルが異なります。
「やさしい系」とは、基本的な問題・易しい問題・定番の問題です。
たとえば、公式過去問の「第9問:定期点検」や「第26問:類別の特性」とかは、ずっこけるほど「やさしい」です。
対して、「難問系」とは、応用問題、実務的な問題、理数系常識問題、そのほか、重箱の隅を突く問題です。
たとえば、公式過去問の「6問:屋内タンク貯蔵所」や「35問:アセトン」は、びっくりするほど「難」です。
このように、本試験問題には、「易と難の2系統」があることを、まずは、頭の片隅に置いてください。
「やさしい系」と「難問系」の出題割合は、おおむね「5:5」か「6:4」です。
つまり、全部で10問が出題される「性消」や「物化」では、やさしい問題が5問か6問、難しい問題が5問か4問出る、という塩梅です。
おおむね、前半の、第1問目から5問目には、勉強した受験生なら誰でも知っている、「やさしい系」の問題が出題されます。
たとえば、「乙種4類は、酸化性固体である」といった問題が出ます。答えは「×」です。4類は“引火性液体”ですね。実に、カンタンです。
「やさしい系」は、従来の過去問題の使いまわしで、ときおり、語句や用語を少し変えた問題が出てくるくらいです。先の教材でしっかり勉強していれば、確実に点数が取れます。
対して、後半の第6問から第10問には、頭を抱える「難問系」が配置されています。
当該難問系は、テキストを深く突っ込んでいたり、実際に危険物を扱っていないと知りようのない実務事項だったり、理系なら“当然知っているでしょ”的な常識問題が出題されたりします。
テキストの内容をさらに深めた問題なら、まだしも、解答のチャンスがあります。
しかし、おおむね1~2問は、テキストや問題集では、全く触れられもしなかったものが出題される可能性が高いのです。
わたしは大阪府の受験でしたが、粉塵爆発やアセチレンガスの出題があり、頭を抱えました。
これらは、『1選択肢』ではないんです。『1個の独立した1つの問題』として出題されたので、選択肢のすべてに、手も足も出ませんでした。
当該「難問系」は、最悪の出題ケースとなると、5問すべてに手も足も出ず、5問すべてを失点して、「得点ゼロ」になる可能性があります。
わたしのケースだと、「乙種6類」の際に、最悪ケースに遭遇し、全10問の出題のうち、「カンタンな5問」と「“超”難問の5問」にぶつかりました。
カンタン系の5問しか“まともに”解答できず、残る難問5問は、すべてを運否天賦の解答=あてずっぽの解答となりました。
この時は、運よく適当に答えたのが1つ合っていたので、「60%」でギリギリで受かってましたが、本試験では脂汗がとろとろと流れ、下着はじっとりと濡れました。
先述したように、試験対策の真骨頂は、いかに「やさしい系」で点数を確保し、「難問系」の怒涛の出題に備えられるか、です。
言い換えれば、「やさしい系」では絶対に失点しない、そして、「難問系」で点数を稼ごうとしない、という次第です。
難問は、できなくていいのです。受験生の誰もが点を取るような問題を、確実に取ることが大事なのです。
『やさしい系の“取れる問題”を、絶対に落とさない』のが、乙4の試験勉強の最大の『対策』です。
以下に、乙4の勉強方法のうち、全体的なことを述べたいと思います。
なお、科目別の勉強方法は、長くなったので…、
…の各ページにまとめています。後ほど、お目汚しください。
乙4の勉強方法ですが、「法令」「物化」「性消」に共通する「やり方」から、見ていきたいと思います。
まず、ざっくりでいいので、テキストの記述に目を通します。
何にも、頭に入ってなくてもいいです。んで、読んだところの練習問題を解きます。
以上が、乙4の勉強の「基本ライン」です。
注意点があります。それは、“テキストを、みっちり読みこんでから、問題演習に着手する”ではないところです。
なぜ、わたしがテキストに「チャレンジライセンス 新訂版」を薦めるのかというと、掲載されている問題数が多いうえ、1問1問の難易度は低く、問題演習のテンポがとてもよくて、実に「初学者」向けになっているからです。
当該テキストの練習問題は、テキストの内容があまり頭に入ってなくても、そこそこ解けるので、腕慣らし(基礎養成)に最適です。わたしは、これで受かったようなものです。
テキストの「精読」は、後でいいのです。
乙4の勉強は、先に、「問題演習」から、やっていきます。
独学では、『カンニング』を、大推奨します。
テキストの練習問題は、そう難しくないので、そこそこ解けますが、当然、解けないのもあるはずです。
その際は、答えの解説やテキストの記述を、カンニングしながら、問題を解いていきます。
乙4試験は、大半が「暗記と記憶」なので、いうほど考える問題はありません。
ですから、問題の前でウンウン逡巡して、時間を無駄にするより、さっさと、答えを見て、模範解答を把握する方が、圧倒的に効率がいいのです。
序盤では、わからない・知らない→即、カンニングで、OKです。
カンニングをしつつ、テキストの最後ページまで、到達してください。
なお、テキストの巻末には、「模試」がありますが、やらなくていいです。直前期の最終チェック用に、取って置きましょう。
テキストの練習問題が済めば、過去問の出番です。
過去問に着手する前は、(解けるかな?できるかな?)といった、不安があるはずです。
しかし、杞憂です。
過去問の大半は、テキストの練習問題レベルだからで、そこそこ、解けてしまうのです。
テキストの練習問題をきちんと解いていれば、過去問の問題のうち、50%くらいは、サクサク解けます。
過去問とはいえ、難しい問題は、いうほどありません。果敢に駒を進めてください。ヒヒーン。
先も述べましたが、独学では、カンニングはぜんぜんOKです。
過去問を解く際も、過去問の解説・答えを見ながらいいです。当然、テキストを見るのもOKです。
序盤・中盤は、まだまだ、暗記も記憶も理解も乏しい段階です。実力の完成を目指すときではないです。
ですから、遠慮なく、カンニングをしつつ、問題を消化していってください。
過去問の問題を一通り解いたら、再度、テキストに戻って、わからなかったところや間違ったところを『精読』し、重要な数字や用語の暗記に勤めます。
テキストと過去問を、一通り解けば、「暗記と記憶」の重要性が身に染みているはずです。
また、試験問題の傾向も、粗方つかめたはずです。
よって、テキストと過去問の1周目が済んだ段階で、「暗記と記憶」に、本腰を入れるようにします。
さて、皆さんが配偶者くらいに苦手にしているのが、「暗記と記憶」です。
まず、本ページの「語呂合わせ、憶え方、横断まとめ」で紹介する語呂合わせページをうまく使いましょう。絶対に、「楽」です。
んで、語呂等で憶えられないものは、「細切れ時間」で、憶えるようにします。
「細切れ時間」とは、通勤時間や通学時間などの手持ち無沙汰な時間を指します。
乙4の暗記事項は、そう複雑なものはないです。1つ1つは、逐語的に憶えるだけなので、時間はそう食いません。
わたしの乙4の暗記時間は、通勤時の15~20分くらいでした。
んで、机の前での暗記は、よほどに憶えられないもの、すぐに忘れるもの、憶え難いものに絞って、やっていました。
乙4の「暗記と記憶」のコツは、「短時間×数」です。
「1時間を1回」よりも、「10分を6回(15分を4回)」の方が、よく憶えられます。
時間を見つけては、コツコツやっていってください。
乙4の試験勉強では、以下のような『ダメ勉強』をしないようにしてください。
自分から落ちる勉強を避けるだけで、格段に受かりやすくなります。
以下に該当してないか、ひとまず、チェックしてください。
乙4の勉強は、「1~2時間」が限度です。
乙4の試験勉強は、大半が「暗記と記憶」であり、長時間勉強するほど、集中力が落ち、能率が悪くなります。
個人的には、1回当たり「30分~1時間程度」で、十分です。
進捗が遅れていても、何時間連続して勉強するのではなく、「30分」なり「1時間」なりで区切り、休息を入れつつ、勉強してください。
本試験直前でもない限り、長時間勉強は、ダメ勉強です。
乙4の合格は、各科目を「6割以上正解」することです。
つまり、満点を取る必要は、まったくないのです。
すべての論点をガチ暗記したり、理解したりしなくていいです。
完ぺき主義は、試験放棄に到ります。
別に、2~3問ができなくたって、試験には受かります。
配偶者と接するときのように、「心」に余裕をもって、試験勉強に臨んでください。
ただし、「文系」の「物化」だけは、事情が異なります。
完璧くらいで丁度いいので、「科目別勉強方法‐物化」を、必ず、一読してください。
「やったりやらなかったり」の勉強は、能率が最悪です。
具体的には、「2~3日は勉強するも、その後で、1~2週間サボる」のが、最悪です。
また、「平日は全く勉強しないが、土日にドカンと勉強する」も、ダメケースです。
「ある時だけ」集中して勉強するよりも、「毎日」、「15~20分」でもいいので、勉強する方が頭に残ります。
寝る前に、ちょっとだけテキストを読む、解いた問題を復習する、性消の暗記をするくらいでOKなのです。
「やったりやらなかったり」は避け、「少しを、毎日」に、方針転換してください。
手前味噌ながら、語呂合わせや憶え方、横断事項をまとめたブログがあります。
…このあたりを、細切れ時間でのぞいてみて、使えるものがあれば、採用してください。
これらのページを最大限に利用すると、格段に、暗記の手間が減るはずです。
「法令」は、問題数が「15問」と多く、合格基準点は「15*0.6」の「9問」なので、そうそう足切りには、ひっかかりません。
問題は、「10問」しか出ない「物化」と「性消」です。
この2科目は、「4問」までしか、間違えることができません。(合格基準は「6問以上の正解」。)
以下は、乙4の試験勉強の本質です。
「物化」と「性消」のキーは、おおむね5問は出題される「やさしい系」を全部取ることです。
「やさしい系」を確実に取れるように勉強して、「やさしい系」の5問で、足切りギリギリのとこに行きます。
対して、残る「難問系」は、深追いしません。できる範囲で解答して1問、運よく取れればいい、くらいに考えます。
というのも、「やさしい系」で5問、確保できれば、後は「67%」の確率で受かるからです。
難問系5問で、運よく1問正解する確率は、以下の通りです。
5択の問題を、5問連続で間違える可能性は、「32.768%」です。逆を言えば、5問のうち、1問正解できるのは、「67.232%」となります。
運が良ければ、「67%」の確率で、難問系5問から、あてずっぽで「1点」取れます。で、足切りを免れて合格です。運が悪くて、5問全部はずしたら、落ちます。乙4とは、これだけです。
まあ、上記勘定は、「最悪のケース」を想定した話です。
実際のところは、難問とはいえ、すべてが解けないわけではなく、1~2問は解ける公算が「大」です。
実際の本試験の得点勘定は、もっともっと余裕があります。安心してください。
要は、「やさしい系」を確実に取れるように勉強しておく、そうすれば「確率」で合格できる、ってな次第です。
わたしは、乙4のみならず、乙種のすべてで、「ギリギリ」でしたが、それでも、1つも落とすことなく合格できました。
基本は「運」なんですが、やっぱり「運だけではない」ように思います。
本ページで挙げたリンクのうち、試験勉強に直に役立つのをまとめます。
公式の過去問に解説を付与したものは、「危険物取扱者 乙種4類(乙4)の公式過去問+解説」です。
ノートについては…、
…です。
科目別勉強方法は…、
…です。
語呂合わせ等のページは…、
…です。
そして、乙4に関するこまごましたことは、たとえば、「危険物取扱者や消防設備士を他府県受験するときの願書と封筒」などを、ブログにも投稿しています。
興味のある方は、「危険物取扱者 乙種4類:ブログ記事」をばご参考ください。
合格体験記は、「乙種4類の合格体験記」です。
不幸にも、試験に落ちた人は、「不合格対策」を、一読願います。
また、乙4の求人数など、資格情報をまとめた「乙4:独学資格ガイド」も、併せて、お目汚しください。
ビルメン資格に興味があるなら、「設備系資格優先順位」や「全くゼロからのビルメン資格」が役に立つかと思います。
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