独学資格ガイド

危険物取扱者：乙種５類

（きけんぶつとりあつかいしゃ：おつしゅごるい）

資格評価：2つ星

独学可否：独学合格は可能。管理人取得済み。

危険物取扱者：乙種５類とは？

　危険物取扱者：乙種５類（乙５）とは、求人数が平均で０件と、極めて限定的な求人しかない資格である。

　ちなみに、乙５は、過酸化ベンゾイルやメチルエチルケトンパーオキサイド、ジニトロソペンタメチレンテトラミンといった「自己反応性物質」の危険物を取り扱う際の資格である。

　乙種５類が対象としている自己反応性物質の需要が高くないためか、応じて、乙５の求人需要も“ほとんどない”状況である。有資格者は、多くの事業所で充足されているのであろう。

　ちなみに、管理人は、過去一度だけ「危険物取扱者：乙種５類」の有資格者を求める求人を見たことがある。確か、大学の研究所に関連した求人だったような記憶がある。資格及び経験で限定されているためだろうか、即、求人は充足されたようで、再び見ることはなくなった。

　求人数及び求人機会からして、危険物取扱者の乙種５類を、積極的に取得する理由はない。乙種５類は「Ｃクラス」の資格である。

　求人先の企業から「取得してくれ」と言われるなどしてから取得しても少しも遅くない。

　なお、乙５は、危険物取扱者：甲種の受験資格となる。乙５の積極的な取得理由は“それくらい”しか見受けられない。

　ところで、免状の発行もそうそうには要らない。受けるにしても、とりあえず合格だけしておいて、必要に迫られたら免状の申請をしたらよいと、個人的に思う。

　わたし自身、免状を取得（発行）してみたが、これまでに、一切、何の出番もシャシャリない。

　参考：危険物取扱者・消防設備士の合格証（試験結果通知書）に有効期限はない＝合格はずっと有効

　ハローワーク平均求人数：0人（2018年8月調査）

　当該資格の最新データは、「ハローワーク資格別求人数データ」にあります。

　ところで、ハロワ登録資格の求人数１位～２００位は…、

　H30 資格求人数 TOP100

　H30 資格求人数 TOP101-200

　…を、参考ください。

乙５の資格メモ

　危険物取扱者：乙種５類に関する、一般的事柄や試験日程・日時、取得に要する費用等を、以下にまとめました。

乙５の一般事項

　乙５は、「国家資格」であり、取得者には一定の評価がある。

　乙５は、必置資格であり、法的需要が、あることにはある。（参考：必置資格とは？）

　乙５は、ほとんど知られていない資格である。不用意に履歴書に書いていると、面接官から突っ込まれる可能性がある。説明に四苦八苦したくないなら書かない方がよい。

　乙５は、受験資格がない。誰でも受験できる。が、相応の理由がない限り、受ける必要はない。

乙５の試験日程・日時

　危険物取扱者試験は、都道府県ブロックで実施されるので、全国で統一された試験日等があるわけではない。

　ゆえに、本試験日は、都道府県ごとに異なり…、

　申込日も、都道府県ごとに異なるし…、

　願書の配布先も、都道府県ごとに異なることになる。

　公式を見て、試験日等を間違えないようする。

　ちなみに、願書の配布先で一番手ごろなのは、消防署である。自宅か勤務先の近くの消防署に取りに行けばよい。郵便で請求するのは切手代がもったいない。

　超蛇足だが、官公署的な建物の掲示板に、「危険物取扱者」や「消防設備士」の“試験のお知らせ”が貼られているのなら、当該建物で願書を入手できる可能性が高い。（公示しているので。）

　またも超蛇足だが、危険物取扱者の願書は、例年ほとんど同じ書式で、試験日を書き換えただけの「使いまわし」である。

　配布先の管理がいい加減だと、「去年」の願書がそのまま残っていたり、混じったりしていて、当該古い願書を渡されることもある。“そっくり”なので、一目見ただけでは違いがわからないのである。

　受け取った際は、ちゃんと今年の日付になっているかを確かめておく。古い願書で提出しても弾かれる公算が大。

　なお、本ページの作成時では、「消防試験研究センター」が試験主催ですが、一度は公式を見て、試験情報を確認しておいてください。

乙５のめやす取得費用

　一口で言うと、免状の交付までに「１万円前後」かかる。

　なお、合格だけなら、『７千円弱』である。

　適当かつ曖昧な内訳は、以下。

　テキストは、おおむね1,000円～1,500円前後。

　受験料が、4,600円（本年度価格）。

　免状交付に要する印紙代：2,800円（2014年度価格）。

　交通費や切手代などの雑費が2,000円。

　総計で、10,000円強。

　使用教材の詳細については、「乙１～６類のテキスト・問題集」を参考にしてみてください。

　なお、５類のテキストは、ほとんどが「１～６類までが一緒くたになった合本」となっています。

乙種５類の試験科目および難易度

　乙５の合格率は、おおむね「６０％」です。

　乙５の難易度を一口で言うなら、「やや簡単」です。

　もっと言うと、試験の負担は、「ものすごく軽い」となります。

　というのも、大半の受験生は、「試験の一部免除」を受けるからです。

　乙種５類の正式な試験科目は、以下の３科目です。

　・基礎的な物理学及び基礎的な化学（略して物化）

　・危険物の性質並びにその火災予防及び消化の方法（略して性消）

　・危険物に関する法令（略して法令）

　とはいえ、乙５を受験する受験生は、ほとんどが「乙種４類」を取得済みなので、「物化」と「法令」は免除されての受験となります。ですから、乙５の試験科目は、実質１科目の「性消」しかありません。

　乙５の合格率が「６０％台」なのも、１科目：１０問の出題で、６問正解の６割を取れば合格だからです。

　なお、乙４の合格率が「３０～４０％台」と、他の乙種と比べて低い理由は、一番最初の受験となる乙４では、試験科目が３科目もあって、それぞれで合格点を満たさなければならないためです。「物化」があるのも、合格率の下がる理由です。

　乙種５類は、試験科目が１科目のため、試験勉強の負担は低いです。試験勉強でそう苦労することはないでしょう。

　なお、乙５の試験の難易度は、得てして「過去問レベル」です。

　まじめにテキストを読み、過去問を解いておけば、まず合格点を確保できます。

　しかし、乙種５類は、文系の人にとっては、ほとんど聞いたこともない危険物のオンパレードのため、危険物の名称を憶えるだけで、一苦労をすることでしょう。

　「アゾビスイソブチロニトリル」とか「ジアゾジニトロフェノール」とか「硫酸ヒドラジン」とか「塩酸ヒドロキシルアミン」とか、怪獣の名前のような危険物の名称に、戸惑いを覚えるはずです。

　しかも、乙５は、危険物個々の特徴が多く、つまり、それだけ『危険』であって取扱いに注意しなくてはいけないわけですが、それらを正確に憶えるのには、時間がかかります。

　このように、乙５の試験勉強は、危険物取扱者の中でも、ちょっと手間取ります。しかし、まじめにテキストを何度も読んで、何回も過去問を解いておけば、たとえ、ガチ文系でも、合格点は確保できます。

　ちなみに、管理人の乙５の受験は、「１類と３類と５類」の併願受験でした。試験勉強の期間は「１ヶ月」でしたが、十分に間に合いました。９割取れてました。

乙５の雑記

　以下は、「乙４の雑記」でも述べたことであるが、５類にも関係があるので、転載しておく。

　危険物取扱者試験は、遅刻に、実にうるさい。

　わたしは、乙４から、１～６類まで受験したが、「遅刻をした人の記憶がない」のである。

　電話にて、遅刻の是非を尋ねた方が居られたのだが、当該電話では、「遅刻をしても受けられると思うが、保証はできない」という、何とも腰の定まらない返答であった。

　試験の実施先の対応如何だが、「遅刻をすると受けられない」と考えていた方が無難である。

　また、危険物取扱者試験は、身分証明に、実にうるさい。

　大阪府の事情だが、試験会場の入室にあっては、受験票の顔写真を確認され、トイレ等で退室する際も、受験票の照会がなされた。

　もちろん、携帯やスマホの電源もうるさい。試験中に鳴ると不正扱いで即退室になりかねない厳重さであったので、要注意である。

補足コンテンツ/関連リンク

　勉強方法などは、「乙１～６類の合格体験記」が参考になるかもしれません。

　危険物取扱者のこまごまとしたことは、「危険物取扱者：ブログ記事」を参考ください。

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