全くのゼロからの人が、ビルメンテナンス業や設備業に必須の4資格(通称:ビルメン4点セット‐2電工・乙4・二級ボイラ・冷凍機械3 or 消防設備士)に独学合格・独学取得するための令和6年度(2024年度)独学スケジュール。ビルメン資格は「取り方」を間違えると、余計な時間を食うので要注意!
ビルメン4点セットとは…、
「第2種電気工事士(通称:2電工)」と…、
「危険物取扱者・乙種4類(通称:乙4)」と…、
「二級ボイラー技士(通称:2ボ)」と…、
「第3種冷凍機械責任者(通称:冷3)」または「消防設備士」の4つの資格を指します。
これらの資格を持っていると、設備職やビルメンテナンス業の就職・転職に強く、また、これらの職種や業種に限らず、それぞれの資格に求人があるので、一般企業の求人にも資するという、次第です。
『取って損のない資格』を探しているなら、2電工・乙4・2級ボイラ・冷凍機械3 or 消防設備士を見ておけば、間違いありません。
これら、ビルメン資格は、うまく日程の都合をつければ、「1年」で取れます。
下の画像は、令和6年度(2024年度)のスケジュール表です。
詳細は後述しますが、『2電工・上期試験』を受験できるなら、下の画像のように…、
…受けていくと、最も効率がいいです。
なお、諸事情で2電工の上期試験が受けられないという方や、上期試験に落ちた人は、「2電工・下期受験のスケジュール」の方を参考にしてください。
全くゼロからの人は、まず、何を置いても、「第2種電気工事士(2電工)」の取得を目指します。
というのも、ビルメン資格では、「2電工」が最も重要であり、他の資格を持っていても、2電工がないだけで“書類落ち”するためです。
たとえば、「二級ボイラーと乙4」を持っていても、「2電工」がないと、書類か電話の段階で落ちます。
対して、「2電工」があれば、乙4等がなくても、人手不足等の事情にあるなら、書類の通る可能性が高いのです。
ビルメン業界においては、2電工が「必須」です。
従って、2電工を最優先した計画としなくてはいけません。先の計画画像も、「2電工」を中心に組んでいます。
2電工は、初夏の上期試験と、晩秋の下期試験の「年2回」の受験が可能です。
つまり、上期で落ちても、下期でリベンジできるといった次第で、上期受験なら、「チャンスが2回ある」といった寸法です。
仕事等の事情で、上期試験は受けられない・どうしても下期のみの受験となるなら、仕方がありませんが、そうでないなら、合格のチャンスが増える「上期受験」の一択です。
くれぐれも、“問題の先送り”的に、受験を先延ばししないようにしてください。試験は、ホント、何とでもなります。
ところで、2電工の申込期限が過ぎていた人は、「第2種電気工事士有資格者用の資格スケジュール」の「第2種電気工事士の申し込みができなかった人」を参考に、取れる資格は年内に取りきってしまいましょう。
上記画像が、2電工の上期を受験する場合のスケジュールです。
こんな風に、各資格の学習計画を組んでいけば、負担少なく、4つのビルメン資格すべてが取れます。
まず、一番注意しないといけないのは、2電工試験の申込期限です。
先述したように、2電工は「必須」です。絶対に、申込を忘れないようにしてください。ここで躓くと、話になりません。
上期・学科の令和6年度(2024年度)の試験日は「5/26(日)」です。(CBT方式だと4月22日(月)~5月9日(木)の18日間。)
んなもんで、学科の試験勉強は、「4月と5月」を充てます。
技能の試験日は「7/20(土)or7/21(日)」です。
よって、技能の試験勉強には、「6月・7月」を充てます。
学科・実技とも、ガチ文系で電気ド素人のわたしでも、「2ヶ月」で大部分は消化できたので、「2ヶ月」を見ておけばよいかと思いますが、絶対に落ちたくない人や不安のある方は、上記スケジュールより1~2ヶ月早く、着手してください。教材類は3月には、取りそろっているはずです。
勉強方法等は「第2種電気工事士の独学」を、独学向けの使用教材は「学科試験の教材」と「技能試験の教材」を参考ください。
読むのがメンドクサイ人は…
学科用のテキストは、絵が多くて漢字の少ない「 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士筆記試験すいーっと合格(2024年版) 」を、
学科用の過去問には、コンパクトで持ち運びやすい「 すい~っと合格赤のハンディ ぜんぶ解くべし!第2種電気工事士 筆記過去問2024 」を使います。
技能のテキストは、写真の多い「 2024年版 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士 技能試験すい~っと合格: 入門講習DVD付 」を…、
技能の工具は、定番メーカー:HOZANの「ホーザン(HOZAN) 基本工具 DK-28 」を…、
技能の材料には、工具と同じメーカーの「ホーザン(HOZAN) DK-52 2回セット」を使います。
独学合格の“キモ”は、「独学向けの良質な教材」を使うことなので、文系ド素人のわたしでも“支障なく使いこなせて独学合格できた教材”を推薦します。
再度、2電工上期受験のスケジュール表を挙げておきます。
2電工の上期受験なら、第3種冷凍機械責任者(冷3)の受験が可能です。
上期試験は学科が「6月」に、技能は「7月」に終わります。
対して、冷3は、本試験が「11月・第1週」で、試験勉強は概ね「8月・9月・10月」なので、両者は日程が被らない、といった次第です。
冷3は、「1年に1回しか試験がない」ため、受けられるなら、受けたほうが“1年、待たずに済む”ので、気持ちがいいのです。
わたしは、冷3を後回しにしたため、結構、ヤキモキしました。
冷3は、正直、資格の価値は劣ります。しかしそれでも、「冷3は年に1回しか試験がない」ので、2電工の次のターゲットは、冷3に絞るのが賢明、といった寸法です。
どのみち取るのですから、はやいに越したことはありません。
こんな次第で、2電工の次は、冷3こと「第3種冷凍機械責任者」に駒を進めるといった次第です。
なお、冷3の勉強方法は「第三種冷凍機械責任者の独学」を、使用教材は「冷3の教材レビュー」を一読ください。
しかし、冷3を受けるのは、2電工が受かったときの話です。
結論から言うと、「上期で2電工が取れたら、次は冷3。しかし、上期に落ちたのなら、下期2電工を受験する」といった次第です。
2電工試験は、1年に2回、受験することができます。
つまり、上期で落ちても、下期に再度、挑戦することができる、といった次第です。
先ほど、「2電工の次は冷3」といいましたが、それは、2電工に受かっていることが前提です。
2電工の下期試験は、学科が「10月」で、技能は「12月」となっており、冷3の試験勉強と、時期が被ってしまいます。
先述したように、優先すべきは、2電工です。
冷3が取れても、2電工がなければ、書類で落ちます。また、求人数からしても、冷3は「4件」で、2電工は「3,400件」と、比較にもなりません。
ですから、まず、2電工を受けるべく、下期試験を受験する、ってな次第です。
なお、上期の学科に通った人(上期の技能に落ちた人)なら、下期は、学科が免除され、即、技能を受けることができます。
別段、下期だから不利になるわけではないので、上期で落ちたら、下期でリベンジの一択のみです。
ところで、2電工に落ちた場合は、その対処として、「学科が不合格だったら」と、「技能が不合格だったら」を参考ください。
再度、2電工上期受験のスケジュール表を挙げておきます。
残る乙4、二級ボイラー、消防設備士ですが、敢えて、優先するのなら、二級ボイラー技士(二ボ)です。
というのも、二ボには、『出張受験』という制度があるからです。
二ボは毎月試験が行われているのですが、試験会場である「安全衛生技術センター」が、遠方な場合があるのです。
当方大阪府在住ですが、近畿の安全衛生技術センターは「加古川」にあり、行くのに片道2時間以上かかるところでした。
こうした、交通事情を汲んでか、二ボは、年に1~2度、交通の便のよい都市圏に実施されています。これが、「出張受験」です。
当方のケースだと、出張受験の会場は、大阪市内の大学だったので、移動時間は25分と、激減した次第です。
こんな次第で、二ボの受験に当たっては、まずは、「出張受験の日時」を調べて、当該出張受験で受験できるよう図るとよいでしょう。
近場の方が、交通費もかからないし移動時間も減って、いい事尽くめです。
二級ボイラー技士は、2電工試験・第3種冷凍機械責任者試験に被らない「月」に受験します。
要は、「1月・2月・3月・12月」といった寸法です。
二ボの試験そのものは、最初はとっつきにくいのですが、過去問を3回も繰り返しておけば、まず、合格できます。1~2ヶ月あれば、十分、合格圏に滑り込めるはずです。
なお、二ボの勉強方法等は「二級ボイラー技士の独学」と「二級ボイラー技士の教材レビュー」を参考ください。
再度、2電工上期受験のスケジュール表を挙げておきます。
残る乙4と消防設備士ですが、両試験は、「受験機会の多い試験」です。
しかも、両試験は“越境受験”が可能で、居住地の件のみならず、近隣の都道府県で受験できるので、「2~3ヶ月に1回」は、受験が可能です。当方、甲4は大阪で、乙6は京都で受験したので、サクサク取れました。
このように、「受験機会の多い」ことから、「後回しが可能」といった寸法です。
先に、年に2回しか受けられない2電工や、年に1回の冷3、出張受験の二ボを受けていき、ほいで、乙4と消防設備士とを受けていくのが、最も効率がいいです。
いつでも受けられる乙4と消防設備士の「強み」を活かしましょう。
結論から言うと、乙4と消防設備士は、「1月・2月・3月・12月」に受験するのが望ましい、といった次第です。
反対にいうと、2電工の真っ最中の「4月・5月・6月・7月」や、冷3の試験勉強中の「8月・9月・10月」には、乙4・消設の試験を受けない、という塩梅です。
いうまでもなく、2電工や冷3に専念するためです。乙4と消防設備士は、いつでも受けられるのですから、受験機会の少ない方に、資源を集中投下してください。
んで、学習計画の「あいだあいだ」に、乙4と消防設備士を、ねじ込みましょう。試験は、何とかなります。
ところで、2電工の免状は、消防設備士:甲種4類の受験資格となり、また、試験免除が受けられます。
試験の一部免除を受ける点でも、「先に2電工を取って、後に消防設備士を狙う」のが賢明かと思います。
最後に、乙4の勉強方法等は「乙4の独学」を、独学向け教材については「危険物:乙4の教材」を…、
消防設備士の甲種4類・乙種4類は「消防設備士:甲種4類(乙種4類)の独学」と「消防設備士:甲種4類(乙種4類)の教材」をば、お目汚しください。
消防設備士:乙6の勉強方法等は「乙6の独学」を、独学向け教材は「乙6教材レビュー」を参考ください。
資格の価値と優先順位の把握のために、各資格の求人数(ハローワーク)を挙げておきます。
各資格の2022年度調査の求人数はおおむね…、
第2種電気工事士は、「8,860件」、
冷凍機械3(第三種冷凍機械責任者)は、「全種で4件(※)」、
二級ボイラー技士は、「1,158件」、
乙4は、「4,705件」、
消防設備士は、甲種「426件」で、丙種「368件」です。
優先順位はこれらの数字に尽きます。
(※)ハローワークでは、「高圧ガス責任者冷凍」という名称にて、1種から3種がまとめて表記されている。全種合算が「4件」である。
なお、優先順位の理由や詳細については、「設備・メンテナンス資格の優先順位」を参考ください。
また、最新の求人数は、「ハローワーク資格別求人数データ」を、参考にしてください。
資格のこまごましたことは、たとえば、「消防設備士の電気工事士免除の実態」とかの記事を、ブログにも投稿しています。
興味のある方は…、
「ボイラー技士:ブログ記事」、
「危険物取扱者:ブログ記事」、
「消防設備士:ブログ記事」をば、ご参考ください。
「資格の就職・転職事情」や「資格こもごも」も、多少は役に立つかと思います。
★みんなとシェアする