危険物取扱者 甲種を独学する人を対象に、独学に適した教材を紹介。甲種の教材は、文系か理系かで異なるので注意が必要である。文系はお古に過去問、そして、物化対策本を。理系はド定番で行けば問題ない。
「甲種の独学:理系」で詳しく述べているように、理系の方がネックになるのは、「法令」と「性消」です。対して、「物化」はどうとでもなります。
ですから、「法令」と「性消」に強い教材を買えばよい、という次第です。
そこで推薦できるのが、危険物試験でド定番の「わかりやすい! 甲種危険物取扱者試験」と「本試験によく出る! 甲種危険物
」です。
本書は、まず、使用率が凄いです。わたしが試験を受けたときの会場では、半数が本シリーズを手にしており、あまりの利用者の多さに驚いたくらいです。
本書の作者は、危険物取扱者試験ではド定番の人で、甲種以外の乙4でも、強い支持があり、業界ではベストセラーとなっています。
人気の秘密は、本書は、とにかく「受験生向け」なところです。
よくある通り一遍の説明ではなくて、暗記ポイントや「語呂合わせ」をふんだんに掲載しているので、そこそこ、試験勉強が楽になります。
また、教科書チックな硬い文調ではなくて、読みやすいように工夫しているので、最後まで読み通せる、という特徴があります。
テキストには「練習問題」が多く、また、単元ごとに問題があるので、「インプットとアウトプット」がすぐに可能で、実力の向上に多大な貢献があります。
問題集は、テキストと重複する問題もありますが、解説が充実しているので、買っても損はありません。問題演習の「数」を稼ぐためにも、テキスト・問題集のセットで購入すべきです。
当該2冊を、きっちり仕上げれば、穏当に合格できるはずです。
ちなみに、わたしは文系なので、甲種では本書を使っていませんが、「消防設備士」という試験では、同作者の類似シリーズで「甲4、乙6、乙7」を取りました。使い勝手の良さは、保障します。
参考:理系のテキスト‐わかりやすい! 甲種危険物取扱者試験
参考:理系の問題集‐本試験によく出る! 甲種危険物
ところで、理系の人は、過去問は要りません。
本試験の問題は、先のテキストと問題集でほとんどカバーできるので、敢えて、過去問に手を出す必要はありません。
理系の教材事情は、ざっとこのようなものです。以下、文系教材の紹介に入りますが、物化が不安なら、目を通してみてください。
文系の方は、過去問「甲種危険物取扱者試験」が必須です。
そして、「物化」が全くダメな人は、物化の対策本「甲種危険物受験の為の わかりやすい物理・化学 」を追加します。
テキストと問題集は、乙種のを再利用すればいいです。
もし、捨てたなどしたのなら、テキストだけ買い換えればいいです。ド定番の「わかりやすい! 甲種危険物取扱者試験」を使えばいいでしょう。問題集は、過去問で代用できるので買う必要はありません。
「甲種の独学:文系」でも述べていますが、「4種類」で甲種を受験する人は、4~5割の論点が学習済みです。
ですから、昔のテキストと問題集を納戸から引っ張り出してきて、ざっくり復習すれば事が足ります。
危険物取扱者試験は、改正が少ないので、昔のものでも、「復習」にはなります。
で、毎年、版の改まる過去問の「甲種危険物取扱者試験」を買えば、直近の傾向はつかめます。こんな次第で、新しいテキストや問題集を買うよりも、『お古+過去問のほうが、安上がり』になる、という塩梅です。
さて、過去問の「甲種危険物取扱者試験」ですが、必ず買ってください。
本書は、複数の協力者から甲種の試験問題を入手して、本書に組み上げています。
なお、念のため言っておきますが、危険物取扱者試験では、問題冊子が回収されるので、ガチの過去問は貴重です。
本試験は、当該過去問の同種・同類の問題が出題されるので、文系にとっては鬼門どころではなく鬼ヶ島本島の「物化」を、当該過去問で徹底してやりこむことで、「点数の可能性」を引き上げることができます。
もちろん、本試験では、見たことのない問題も出題されますが、同種・同類の問題で点を確保することで、格段に合格点に近づけます。
わたしは、当該過去問の「物化」の計算問題を5回、知識問題は3回ほど解いたところ、合格点が取れました。
文系の人は、法令と性消は問題ありませんが、「物化」が命取りとなります。
「物化」が苦手なら、当該過去問を徹底しましょう。
参考:文系の過去問‐甲種危険物取扱者試験
文系にとっては、とにかく「物化」で困り果てる人が多いはずです。
難易度は「高校化学」レベルなのですが、化学の素養がないと、まず点が取れません。
そこで、化学がド苦手なら、物化の対策本の「甲種危険物受験の為の わかりやすい物理・化学 」で、練習します。
本書は、言うなれば、「高校化学」の教科書を、甲種用に組み直したものです。
“化学知識がゼロに近い人”を対象に、甲種に関係することだけを、詳しく説明しています。化学式の見方から元素記号まで、化学の基礎・基本の記述が豊富なので、ガチ文系でも、何とか読み通せるはずです。
また、本書は、官能基の一覧表など、資料が豊富なので、過去問を解く上で、重宝するはずです。
ガチ文系でも、本書をやり込む事で、過去問のレベルに到達できるはずです。
高校の化学の教科書を買うよりかは、絶対に本書を利用した方が効率的です。
また、市販されているテキストの大半は、ほとんどが「理系」向けなので、物化に詳細な記述があるのは、ほとんどないです。
化学がド苦手な文系が取れる対策は、本書くらいしかありません。ガチ文系の方は、本書で凌いでください。
参考:文系の物化本‐甲種危険物受験の為の わかりやすい物理・化学
理系の人は、「法令」と「性消」が充実した…、
テキスト「わかりやすい! 甲種危険物取扱者試験」と…、
問題集には「本試験によく出る! 甲種危険物」を購入します。
対して、文系の人は…、
過去問には「甲種危険物取扱者試験」を…、
物化対策本に「甲種危険物受験の為の わかりやすい物理・化学 」を購入します。
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