はじめての乙4(危険物取扱者乙種四類)試験‐初心者ガイダンス

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 はじめて乙4(危険物取扱者乙種四類)試験を受験する人向けの初心者用ガイダンス。独学で行けるかどうか、試験制度や試験の特徴、文系・理系の差、受け方(併願受験・他県受験)などを説述する。そのほか、試験勉強用のお役たちページのリンクも、併せて掲載。

インデックス

  1. 乙種?甲種?丙種?
  2. 1類?2類?3類?4類?5類?6類?
  3. 独学合格可能1‐ペーパー試験
  4. 独学合格可能2‐市販教材
  5. 文系・理系について
  6. 併願受験
  7. 越境受験(他県受験)
  8. 試験勉強お役たちページ

乙種?甲種?丙種?

 

 「危険物取扱者」試験ですが、第1にわからないのは、その「〇〇種」かと思います。

 結論から言うと、「乙種」を受ければいい、ってな次第です。

 甲種は、「危険物取扱者」の最上位資格で、すべての危険物が扱えます。

 しかし、受験には、化学系の学部を卒業するなど、相応の受験資格が必要なので、文系ならまずもって受けられません。

 理系の人だと受けられる人もいるでしょうが、1~6類のすべてが出るので勉強量のボリュームが大きく、また、甲種そのものに大きな需要がないので、無理して受けなくてもいいと思います。

 試験的には、乙4の方がはるかに楽です。

 次に、丙種ですが、これは、ガソリン・灯油・軽油・重油などの限定された危険物しか扱えない資格で、乙種の“完全”下位資格です。

 たとえば、車でガソリン等を運ぶといった、資格の取得目的が完全に決まっているなら、丙種受験もOKなのです。

 しかし、同じ時間と金を使うなら、「立ち合い」も可能となる、上位資格の「乙種」の方がつぶしが効きます。

 こんな次第で、危険物取扱者という資格に興味があるなら、まずもって、「乙種」を見ておけばいい、ってな次第です。

1類?2類?3類?4類?5類?6類?

 次に、「危険物取扱者」試験でわからないのは、その「〇〇類」かと思います。

 わたしは、当該類の多さがメンドクサク感じられて、危険物取扱者とは距離を取っていました。

 しかし、当該類は、別段、難しい概念ではないです。

 結論から言うと、「乙種」の「4類」を、通称「乙4」を受ければいい、ってな次第です。

 当該類は、扱える危険物の分類なのですが、当該4類の「引火性液体」だけを見ておけばいいです。

 理由は、「4類の引火性液体が、危険物取扱者の中で、最も需要があるから」です。

 逆を言えば、4類以外の1類・2類・3類・5類・6類は、ほとんど需要がないのです。

 4類以外の危険物のハロワ求人数は、4類の100分の1以下で、「1~10件」で推移するのみです。

 参考:ハローワーク資格別求人数データ(2019年度)

 はじめて危険物取扱者試験は、一択で「乙4」のみです。

 わたしもそうでしたが、4類以外の類は、乙4合格後に、追々と見ていけばいいです。(試験免除もあります。)

 最後に、蛇足ですが、乙種の分類ですが…、

 1類…酸化性固体(塩素酸ナトリウムなど)

 2類…可燃性固体(硫黄、鉄粉、金属粉など)

 3類…自然発火性物質および禁水性物質(カリウム、アルキルアルミニウムなど)

 4類…引火性液体(ガソリン、灯油、軽油など)

 5類…自己反応性物質(過酸化ベンゾイル、ジアゾジニトロフェノールなど)

 6類…酸化性液体(過酸化水素、硝酸など)

 …となっています。

独学合格可能1‐ペーパー試験

 乙4ですが、文系・理系ともども、独学で合格できる資格です。

 まずもって、本試験では、「実技試験」や「技能試験」的なものがないです。

 そして、本試験は完全な「ペーパー試験」です。

 んで、試験問題は、すべて「択一式(多項選択式:正解はどれか的な問題)」です。

 試験勉強は、ただただ「机上の作業」に終始します。

 こんな次第で、乙4は、ちゃんとテキストと過去問消化すれば、穏当に受かる試験となっています。

 ただ、楽観できない注意点もあります。

 「乙4の独学」でも述べていますが、危険物取扱者試験には、「新問追加」の「はずれ年」という存在が“推測”されています。

 当該はずれ年に当たると、ギリギリ合格が関の山となるので、注意してください。

独学合格可能2‐市販教材

 そして、乙4ですが、市販教材が実に豊富にあります。

 30~40点以上は出ているので、資格業界では、有数の出版数です。

 ですから、相性の良い教材を手にする確率は、実に高いです。

 相性の良い教材は、実力アップや試験勉強のストレスに直結します。

 マイナー資格のように、教材の出版数が少ないため、自分には合わないのに、無理から使い続けなければならない、といったことがありません。

 こんな次第で、乙4の独学では、勉強の環境的に、かなり“良好”と言えます。

 さて、独学向けの教材ですが、「教材レビュー」にまとめています。

 しかし、読むのが面倒なら、「 チャレンジライセンス 乙種4類危険物取扱者テキスト 新訂版 」と「 乙種4類危険物取扱者試験 令和6年版 」で、支障ないです。

文系・理系について

 乙4は、いわゆる「理系」の資格です。

 試験科目は…、

 「法令(危険物に関する法令)

 「物化(基礎的な物理学及び基礎的な化学)

 「性消(危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法)

 …の「3つ」です。

 有利・不利から言うと、「理系」が有利です。

 というのも、試験科目の1つ「物化」が、終わっているも同然だからです。

 「物化」は、高校化学レベルです。

 よって、理系の方は、危険物についての新知識を、3~5つ憶えれば、十分に「合格点」を確保できてしまいます。

 しかし、文系の人にとっては、中学以来疎遠になっている、化学式やら燃焼式やらを、再び勉強しなければならず、実に骨が折れます。

 文系にとっては、乙4試験とは、「物化」の試験です。

 文系の合否を握るのは、「物化」の出来であり、「物化」さえ合格点が取れたら合格だが、「物化」がダメなら、穏当に「落ちる」ようになっています。

 文系にとっては、合否のネックとなる「物化」の存在がある分、不利と言えましょう。

 しかし、理系が多少は有利とはいえ、勉強しないで受かるほどの有利さはありません。

 しかも、誰もが新しく勉強することになる「法令」や「性消」は、「暗記と記憶」ばかりなので、文系の方が得意とも言えます。

 理系だとメチャクチャ有利というわけでもありません。

 また、文系だから、滅茶クソに厳しいというわけでもないです。

 文系・理系ともども、勉強しないと受からない点に変わりはないです。

併願受験

 乙4ですが、本試験の「受け方」に、特徴があります。

 都道府県によっては、1日に2回、午後と午前に本試験が受けられる、「併願受験」が可能なところがあります。

 「併願受験」の有無は、都道府県によって異なります。受験地の願書を熟読してください。

 当該併願受験だと、“当たり前ですが”、合格のチャンスは、ぐっと上がります。

 就職や社命の理由で、1回の試験で合格しないといけない人は、「乙4の受け方は、午前・午後の2回受験(併願受験)」を参考に、併願受験するとよいでしょう。

 ちなみに、わたしの場合ですが、午前に乙4を、午後に丙種を受けました。

 往時ですが、乙4試験がホント厳しかったので、午前・午後とも乙4を受けるべきだった、と痛感した次第です。

越境受験(他県受験)

 危険物取扱者の本試験は、どの都道府県でも受験可能です。

 居住地の県でも、隣の県でも、もっと遠い県でも、受験できます。

 乙4が絶対に必要という人は、「越境受験(他県受験)」も、考えてください。

 基本的に、「東京都」は、ほぼ毎月、本試験が実施されています。

 一刻も早く取らねばならない人は、「東京都」や「大阪府」、「愛知県」など、試験実施数が多くて交通の便もよいところで、受験するとよいでしょう。

試験勉強お役たちページ

 はじめての人は、上記記事で、危険物取扱者試験の大枠は、把握できるように思います。

 受験してみようかなと思った人は、続いて、「乙4の独学」を、一読願います。

 先のページでも述べていますが、念のため、試験勉強に役立つページを、以下に…、

 …紹介しておきます。

 そして、乙4に関するこまごましたことは、たとえば、「危険物取扱者や消防設備士を他府県受験するときの願書と封筒」などを、ブログにも投稿しています。

 興味のある方は、「危険物取扱者 乙種4類:ブログ記事」をばご参考ください。

 合格体験記は、「乙種4類の合格体験記」です。

 また、乙4の求人数など、資格情報をまとめた「乙4:独学資格ガイド」も、併せて、お目汚しください。

 ビルメン資格に興味があるなら、「設備系資格優先順位」や「全くゼロからのビルメン資格」が役に立つかと思います。

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