ヒドロコルチゾン酪酸エステルは、「皮膚に用いる薬」の「痒み、腫れ、痛み等を抑える配合成分」の「ステロイド性抗炎症成分」として配合されています。試験のポイントをまとめたり、出題傾向を「○×」形式の過去問で紹介したりしています。通勤・通学時のおさらい用にどうぞ。
復習用に、手引きを抜粋すると…、
「ステロイド性抗炎症成分」
「副腎皮質ホルモン(ステロイドホルモン)の持つ抗炎症作用に着目し、それと共通する化学構造(ステロイド骨格)を持つ化合物が人工的に合成され、抗炎症成分(ステロイド性抗炎症成分)として用いられる。」
「主なステロイド性抗炎症成分としては、デキサメタゾン、プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル、プレドニゾロン酢酸エステル、ヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン酪酸エステル、ヒドロコルチゾン酢酸エステル等がある。」
「外用の場合はいずれも末梢組織(患部局所)における炎症を抑える作用を示し、特に、痒みや発赤などの皮膚症状を抑えることを目的として用いられる。」
「一方、好ましくない作用として末梢組織の免疫機能を低下させる作用も示し、」
「細菌、真菌、ウイルス等による皮膚感染(みずむし・たむし等の白癬症、にきび、化膿症状)や持続的な刺激感の副作用が現れることがある。」
「水痘(水疱瘡)、みずむし、たむし等又は化膿している 患部については症状を悪化させるおそれがあり、使用を避ける必要がある。」
「外皮用薬で用いられるステロイド性抗炎症成分は、体の一部分に生じた湿疹、皮膚炎、かぶれ、あせも、虫さされ等の一時的な皮膚症状(ほてり・腫れ・痒 かゆみ等)の緩和を目的とするものであり、」
「広範囲に生じた皮膚症状や、慢性の湿疹・皮膚炎を対象とするものではない。」
「ステロイド性抗炎症成分をコルチゾンに換算して1g又は1mL 中 0.025mg を超えて含有する製品では、特に長期連用を避ける必要がある。」
「医薬品の販売等に従事する専門家においては、まとめ買いや頻回に購入する購入者等に対して、注意を促していくことが重要である。」
「短期間の使用であっても、患部が広範囲にわたっている人では、ステロイド性抗炎症成分を含有する医薬品が患部全体に使用されると、ステロイド性抗炎症成分の吸収量が相対的に多くなるため、適用部位を限る等、過度の使用を避けるべきである。」
…と、相なります。
長々と述べましたが、全部出るので、チェックしておきましょう。
ご存じのように、「ヒドロコルチゾン酪酸エステル」は、「皮膚に用いる薬」の「痒み、腫れ、痛み等を抑える配合成分」の「ステロイド性抗炎症成分」に登場します。
市販薬には、「【指定第2類医薬品】セロナQT軟膏 14g ※セルフメディケーション税制対象商品 」などがあります。
当該成分は、ときおり試験に顔を見せます。優先順位は「ふつう」です。
当該成分は…、
① ヒドロコルチゾン酪酸エステル ----- 殺菌消毒成分
…といった感じで出題されます。
先の○×問題の解説です。
①の「ヒドロコルチゾン酪酸エステル ----- 殺菌消毒成分」ですが、誤った記述です。
ヒドロコルチゾン酪酸エステルは、「ステロイド性抗炎症成分」です。
こういう基本問題を、落とさないようにしましょう。
よって、①は、「×」となります。
なお、ヒドロコルチゾン酪酸エステルには、お友達に「ヒドロコルチゾン」や「ヒドロコルチゾン酢酸エステル」があります。
試験に出ることは、ほとんど同じです。まとめて憶えてしまいましょう。
なお、「酪酸」は「らくさん」で、「酢酸」は「さくさん」です。クソややこしいのですが、試験で突っ込まれることはないので、ざっくり押えておけば、大丈夫です。
抗炎症成分の重要論点として、「ステロイド性か?非ステロイド性か?」があります。
ヒドロコルチゾン酢酸エステルは、「ステロイド性」です。
ここが一番よく出るところなので、きちんと押えましょう。
ステロイド性の抗炎症成分は、副作用が現れやすいため、試験で実によく問われます。
末梢組織の免疫を低下させる作用を示すため、細菌、真菌、ウイルスなどによる皮膚感染や、持続的な刺激感の副作用が生じることがあります。
水痘(水疱瘡)、みずむし、たむし、化膿している部位への使用を避けます。
患部が広範囲のときは、過度の使用を控えます。
広範囲に生じた皮膚症状や、慢性の湿疹、皮膚炎は、対象ではありません。
長期連用を避けます。
「まとめ買いする人」や「頻回に購入する人」に対して、注意を促す必要がある。
これらは全部出るので、押えておきます。
ステロイド性の抗炎症成分には、テキストそのまんまですが…、
『コルチゾンに換算して1gまたは、1ml中0.025mgを超えてステロイド性抗炎症成分を含有する製品は、長期連用を避ける必要がある。』
…という数字規定があります。
試験では、ときおり、この「数字」が問われることがあります。押えておきましょう。
参考:医薬品の数字9
登録販売者の勉強方法等は、「登録販売者の独学」に述べています。独学の概要・注意事項などはこちらで。
次いで、医薬品の成分の暗記が苦手な人へのアドバイスです。
実地が一番頭に入ります。成分・効能が頭に入らない方は、机の前の勉強を止めて、ドラッグストア等で、実際の医薬品を手にしてみてください。
先に挙げた、「【指定第2類医薬品】セロナQT軟膏 14g ※セルフメディケーション税制対象商品 」などのページを見ながら、テキストと突き合わせるだけでも、記憶に残ります。
テキストの字面だけでは、記憶の残りは悪いので、実物を目で見て触って確かめて、憶えていきましょう。
「痒み、腫れ、痛み等を抑える配合成分」の他の成分へのリンクです。
使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、
テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、
過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。
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