ヘパリン類似物質‐登録販売者

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 ヘパリン類似物質は、「皮膚に用いる薬」の「痒み、腫れ、痛み等を抑える配合成分‐血行促進成分」として配合されています。試験のポイントをまとめたり、出題傾向を「○×」形式の過去問で紹介したりしています。通勤・通学時のおさらい用にどうぞ。

インデックス

  1. おさらい‐手引き抜粋
  2. 傾向と対策、優先順位
  3. 過去問○×問題
  4. 解説
  5. 試験ポイント
  6. 他のページ

おさらい‐手引き抜粋

 復習用に、手引きを抜粋すると…、

 「血行促進成分

 「患部局所の血行を促すことを目的として、ヘパリン類似物質、ポリエチレンスルホン酸ナトリウム、ニコチン酸ベンジルエステル、ビタミンE(トコフェロール酢酸エステル、トコフェロール等)等が用いられる」

 「ヘパリン類似物質については、抗炎症作用や保湿作用 も期待される。」

 「ヘパリン類似物質、ポリエチレンスルホン酸ナトリウムには、血液凝固を抑える働きがあ るため、出血しやすい人、出血が止まりにくい人、出血性血液疾患(血友病、血小板減少症、 紫斑症など)の診断を受けた人では、使用を避ける必要がある。」

 …と、相なります。

傾向と対策、優先順位

 ご存じのように、「ヘパリン類似物質」は、「皮膚に用いる薬」の「痒み、腫れ、痛み等を抑える配合成分‐血行促進成分」に登場します。

 市販薬には、「【第2類医薬品】さいきc クリーム 30g 」などがあります。

 当該成分は、地味な「血行促進成分」ながら、かなり試験に登場する成分です。

 禁忌も出題されたことがあるので、優先順位は「高い」です。

過去問○×問題

 当該成分は…、

 ① ヘパリン類似物質には、血液凝固を抑える働きがあるため、出血しやすい人や出血が止まりにくい人では、使用を避ける必要がある。

 ② ヘパリン類似物質は、創傷面に浸透して、その部位を通っている血管を収縮させることによ る止血効果を期待して用いられる。

 ③ ヘパリン類似物質 ------- 患部局所におけるヒスタミンの働きを抑える。

 …といった感じで出題されます。

 ①の正誤はこちらです。

 ②の正誤はこちらです。

 ③の正誤はこちらです。

解説

 先の○×問題の解説です。

 ①の「ヘパリン類似物質には、血液凝固を抑える働きがあるため、出血しやすい人や出血が止まりにくい人では、使用を避ける必要がある」ですが、正しい記述です。

 選択肢の内容は、当該成分の固有論点です。

 問題文に言うように、ヘパリン類似物質は、出血しやすい人や出血性血液疾患(血友病・血小板減少症・紫斑症)の診断を受けた人は、使用を避けます。

 よって、①は、「○」となります。

 当該禁忌は、「東京都 R3 第90問」などで、出題実績があります。

 「使用を避ける」は、優先的に押えておきましょう。

②は基本

 ②の「ヘパリン類似物質は、創傷面に浸透して、その部位を通っている血管を収縮させることによる止血効果を期待して用いられる」ですが、誤った記述です。

 選択肢の言う「血管を収縮して止血」云々は、おなじみの「アドレナリン作動成分」です。

 ヘパリン類似物質は、「血行促進成分」です。

 よって、②は、「×」となります。

③も基本

 ③の「ヘパリン類似物質 ------- 患部局所におけるヒスタミンの働きを抑える」ですが、一目で誤りとわかります。

 「ヒスタミンの働きを抑える」云々ですが、これは、「抗ヒスタミン成分」の説明です。

 ヘパリン類似物質は、「血行促進成分」です。

 よって、③は、「×」となります。

試験ポイント

 ヘパリン類似物質には、例題の①で見たように、固有事項があります。

 「ヘパリン類似物質には、血液凝固を抑える働きがあるため、出血しやすい人や出血が止まりにくい人では、使用を避ける必要がある」には、要注意です。

 当該「使用を避ける」は、おともだちの「ポリエチレンスルホン酸ナトリウム」にもあります。併せて憶えておきましょう。

ついでに

 ヘパリン類似物質ですが、「角質軟化薬」にも登場します。

 ヘパリン類似物質には、保湿作用があります。

 角質層の水分保持量を高め、皮膚の感想を改善する作用があります。

 参考:ヘパリン類似物質

 こんな次第で、ヘパリン類似物質は、「2つ」の薬にまたがるので、一緒に憶えるとよいでしょう。

コツ的なこと

 登録販売者の勉強方法等は、「登録販売者の独学」に述べています。独学の概要・注意事項などはこちらで。

 次いで、医薬品の成分の暗記が苦手な人へのアドバイスです。

 実地が一番頭に入ります。成分・効能が頭に入らない方は、机の前の勉強を止めて、ドラッグストア等で、実際の医薬品を手にしてみてください。

 先に挙げた、「【第2類医薬品】さいきc クリーム 30g 」などのページを見ながら、テキストと突き合わせるだけでも、記憶に残ります。

 テキストの字面だけでは、記憶の残りは悪いので、実物を目で見て触って確かめて、憶えていきましょう。


他のページ

 「外皮用薬」の「痒み、腫れ、痛み等を抑える配合成分」へのリンクです。

 ジブカイン塩酸塩

 リドカイン

 アミノ安息香酸エチル

 テシットデシチン

 アンモニア

 ジフェンヒドラミン

 ジフェンヒドラミン塩酸塩

 クロルフェニラミンマレイン酸塩

 ジフェニルイミダゾール

 イソチペンジル塩酸塩

 メントール

 カンフル

 ハッカ油

 ユーカリ油

 カプサイシン

 ノニル酸ワニリルアミド

 ニコチン酸ベンジルエステル

 トウガラシ

 クロタミトン

 酸化亜鉛

 ピロキシリン(ニトロセルロース)

 アラントイン

 ビタミンA油

 ナファゾリン塩酸塩

 ヘパリン類似物質

 ポリエチレンスルホン酸ナトリウム

 ニコチン酸ベンジルエステル

 ビタミンE(トコフェノール)

独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、

 テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、

 過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。

こまごましたもの

 登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。

 そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。

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