ピペラジンリン酸塩‐登録販売者

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 ピペラジンリン酸塩は、「胃腸に作用する薬」の「駆虫薬」に配合されています。試験のポイントをまとめたり、出題傾向を「○×」形式の過去問で紹介したりしています。通勤・通学時のおさらい用にどうぞ。

インデックス

  1. おさらい‐手引き抜粋
  2. 傾向と対策、優先順位
  3. 過去問○×問題
  4. 解説
  5. 試験ポイント
  6. 他のページ

おさらい‐手引き抜粋

 復習用に、手引きを抜粋すると…、

 「ピペラジンリン酸塩

 アセチルコリン伝達を妨げて、回虫及び蟯虫運動筋を麻痺させる作用を示し、虫体を排 便とともに排出させることを目的として用いられる。」

 「副作用として痙攣、倦怠感、眠気、食欲不振、下痢、便秘等が現れることがある。」

 「痙攣の症状のある人、貧血、著しい栄養障害の診断を受けた人では、それらの症状の悪化を招くおそ れがあるため、」

 「また、肝臓病、腎臓病の診断を受けた人では、吸収されて循環血液中に移行 したピペラジンが滞留して副作用を生じやすくなるおそれがあるため、」

 「使用する前にその適 否につき、治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談がなされるべきで ある。」

 …と、相なります。

傾向と対策、優先順位

 ご存じのように、「ピペラジンリン酸塩」は、「胃腸に作用する薬」の「駆虫薬」に登場します。

 当該成分の配合された市販薬ですが、わたしが調べた範囲では、見当たりませんでした。

 興味のある方は、深く検索してみてください。

 当該成分は、「副作用」や「医師などに相談する」論点が多数あるので、油断できません。

 「適正使用」の「医薬品的な問題」の論点もあります。

 「福岡県 R4 第75問」や「東京都 R1 第76問」などの出題例があります。

 優先順位は、「高い」です。

過去問○×問題

 当該成分は…、

 ① ピペラジンリン酸塩は、アセチルコリン伝達を妨げて、回虫および蟯虫の運動筋を麻痺させることで、殺虫作用を示す。

 …といった感じで出題されます。

 ①の正誤はこちらです。

解説

 先の○×問題の解説です。

 ①の「ピペラジンリン酸塩は、アセチルコリン伝達を妨げて、回虫および蟯虫の運動筋を麻痺させることで、殺虫作用を示す」ですが、正しい記述です。

 そのとおりの記述です。

 ピペラジンリン酸塩のキーワードは、「アセチルコリン伝達」と「運動筋麻痺」「回虫および蟯虫」です。

 よって、①は、「○」となります。

 くだらない、こじつけの憶え方です。

 ピペラジン“リ”ン酸塩の「リ」に注目します。

 ピペラジンリン酸塩は、回虫と蟯虫の「両方」に効きます。

 当該「両方(りょうほう)」の頭文字「り」と、ピペラジン“リ”ン酸塩の「リ」を掛けます。

 ピペラジン“リン”酸塩の「リン」に注目します。

 …もうおわかりですね。「アセチルコ“リン”伝達」の「リン」と掛けるわけです。

 「運動筋麻痺」は、いい憶え方がありませんでしたが、「ピペラジンリン酸塩」の「ピ」と、「運動筋」の「運」を掛けて、「ウンピー」などとアレすれば、アレかと思います。

 まとめると…、

 「ピペラジンリン酸塩」は、「ウンピー」なので、「運動筋麻痺」

 「リン」があるので、「アセチルコ“リン”伝達(を妨げる)」

 「リ」は、「回虫と蟯虫の“”ょうほうに効く」

 …といった次第です。くだらないですね。

試験ポイント

 ピペラジンリン酸塩には、副作用があります。痙攣、倦怠感、眠気、食欲不振、便秘、下痢などが現れることがあります。

 特に、「痙攣」には、注意してください。

 「痙攣」が副作用に現れる唯一の成分です。(登録販売者の試験範囲での「唯一」です。)

「適正使用」対策

 先のポイントと被るものもありますが、「適正使用」用のまとめです。

 「ピペラジンリン酸塩」ですが、「相談すること」だけに登場する成分です。

 「使用(服用)しない」には、登場しません。

 “こういう”のは、出題者が試験に出しやすいので、押えておきましょう。

 さて、「ピペラジンリン酸塩」が「相談すること」となるのは…、

 「痙攣(けいれん)」の症状のある人

 「貧血」の診断を受けた人

 肝臓病の診断を受けた人

 腎臓病の診断を受けた人

 …となっています。

 先に挙げたもののうち、「痙攣(けいれん)」と「貧血」だけは、ガチ暗記しておきましょう。

 痙攣(けいれん)・貧血で相談になるのは、「ピペラジンリン酸塩」だけだからです。実に、狙われやすいです。

 さて、「理由」ですが、「それぞれの症状を悪化させるおそれがある」からです。

 「理由」は、一読しておけばいいです。

 参考:次の症状がある人

 参考:基礎疾患1

 参考:基礎疾患2

 参考:基礎疾患3

試験の傾向

 「駆虫薬」の問題傾向で一番目立つのは、「説明入れ替え問題」です。

 成分の説明を入れ替えて出してくるので、個々の成分のキーワードは、頭に入れておきます。

 先の例題なら、「ピペラジンリン酸塩は、回虫および蟯虫の自発運動を抑える作用を示す」などと出題される、ってな次第です。「×」です。

 「自発運動」がキーワードなのは、「自発的解散」でおなじみの「サントニン」です。

 次に頻出なのは、「対象とする虫」です。

 それぞれ成分の記憶に当たっては、「回虫なのか?」「蟯虫なのか?」「回虫と蟯虫の両方に効くのか?」を意識して、憶えていってください。

 ちなみに、当該ピペラジンリン酸塩ですが、回虫と蟯虫に効きます。

 ところで、一般用医薬品の駆虫薬の対象は、回虫と蟯虫だけです。

 なので、たとえば、「成分○○は、回虫や条虫に効果がある」などとなっていれば、そこで、「×」と相なります。

コツ的なこと

 登録販売者の勉強方法等は、「登録販売者の独学」に述べています。独学の概要・注意事項などはこちらで。

 次いで、医薬品の成分の暗記が苦手な人へのアドバイスです。

 実地が一番頭に入ります。成分・効能が頭に入らない方は、机の前の勉強を止めて、ドラッグストア等で、実際の医薬品を手にしてみてください。

 先に挙げた、「 」などのページを見ながら、テキストと突き合わせるだけでも、記憶に残ります。

 テキストの字面だけでは、記憶の残りは悪いので、実物を目で見て触って確かめて、憶えていきましょう。


他のページ

 「胃腸に作用する薬」の「駆虫薬」へのリンクです。

 サントニン

 カイニン酸

 ピペラジンリン酸塩

 パモ酸ピルビニウム

独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、

 テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、

 過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。

こまごましたもの

 登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。

 そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。

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