炭酸水素ナトリウムは、「胃腸に作用する薬」の「浣腸薬」に配合されています。試験のポイントをまとめたり、出題傾向を「○×」形式の過去問で紹介したりしています。通勤・通学時のおさらい用にどうぞ。
復習用に、手引きを抜粋すると…、
「浣腸薬」
「坐剤」
「炭酸水素ナトリウム」
「炭酸水素ナトリウムは、直腸内で徐々に分解して炭酸ガスの微細な気泡を発生することで 直腸を刺激する作用を期待して用いられる。」
「炭酸水素ナトリウムを主薬とする坐剤では、まれに重篤な副作用としてショックを生じることがある。」
…と、相なります。
ご存じのように、「炭酸水素ナトリウム」は、「胃腸に作用する薬」の「浣腸薬」に登場します。
市販薬には、「 【第3類医薬品】新レシカルボン坐剤S 10個 」などがあります。
当該成分は、実のよく出題される頻出成分です。
「広島県 R4 午後第17問」などの出題があります。
試験では、成分名よりも、その効能効果の記述の方がよく出ています。
優先順位は、「高い」です。
当該成分は…、
① 炭酸水素ナトリウムは、直腸内で徐々に分解して炭酸ガスの微細な気泡を発生することで直腸を刺激する作用を期待して用いられる。
…といった感じで出題されます。
先の○×問題の解説です。
①の「炭酸水素ナトリウムは、直腸内で徐々に分解して炭酸ガスの微細な気泡を発生することで直腸を刺激する作用を期待して用いられる」ですが、正しい記述です。
炭酸水素ナトリウムのキーワードは、「直腸刺激」と「炭酸ガス」です。
よって、①は、「○」となります。
浣腸薬では、「説明の入れ替え問題」が出るので、個々の成分のキーワードは押えておきましょう。
なお、出ないとは思いますが、「炭酸水素ナトリウム」は「直腸」を刺激します。
対して、同成分の「ビサコジル」は、「大腸」を刺激します。
たとえば、先の問題は、「炭酸水素ナトリウムは、大腸内で徐々に分解して炭酸ガスの微細な気泡を発生することで大腸を刺激する作用を期待して用いられる」などと、変えられる可能性があります。
猫の額のように狭量の出題者が好みそうなので、注意しておいてください。
炭酸水素ナトリウムですが、「ショック(アナフィラキシー)」の生じる成分なので、押えておくべきです。
手引きには…、
「炭酸水素ナトリウムを主薬とする坐剤では、まれに重篤な副作用としてショックを生じることがある。」
…とあります。
最近では、「ショック(アナフィラキシー)」が正面から問われるようになっているので、該当する成分を、「登録販売者 医薬品 ショック(アナフィラキシー)の副作用のまとめ」で、横断的に押えておきましょう。
「浣腸薬」では、個々の成分以上に、使用法や使用上の注意を問う「総合問題」の方が目立ちます。
本試験では…、
「便秘の場合に排便を促すことを目的として、直腸内に適用される医薬品である」とか…、
「便秘以外のときに直腸内容物の排除を目的として用いることは適当でない」とか…、
「便秘については、生活習慣の改善が図られることが重要であり、浣腸薬の使用は一時的なものにとどめるべきである」とか…、
「注入剤は、薬液を注入した後すぐに排便を試みると、薬液のみが排出されて効果が十分得ら れないことから、便意が強まるまでしばらく我慢する」とかが出題されています。
すべて「○」です。
浣腸薬は、便秘の場合に、排便を促すことを目的として、直腸内に適用される医薬品です。
また、浣腸薬は、効き目が低下するので、連用を避けます。
常識で考えればわかるものも多いですが、テキストの精読は必須です。
浣腸薬のそのほかの過去問としては…、
「繰り返し使用すると直腸の感受性が高まり効果が強くなる」とか…、
「半量等を使用した注入剤は、残量を冷所で保存すれば、感染のおそれもなく再利用することができる」とか…、
「乳幼児では、手軽に使用できる浣腸薬の使用が推奨されている」とかがあります。
すべて「×」です。
浣腸薬は連用を避けるべきものですし、再利用はできません。破棄します。
乳幼児への安易な浣腸薬の使用は避けます。
また、妊婦は、流産や早産を誘発するおそれがあるので、浣腸薬の使用を避けます。
これらも、選択肢の1つとして、よく顔を出します。テキストは精読しておきましょう。
あまり出ませんが、配偶者のように、悪意に満ちた出題者が好みそうなので、念のため挙げておきます。
「坐剤」のビサコジル・炭酸水素ナトリウムが、「やわらかい」ときは、「冷やして」から使用します。
対して、「注入剤」であるグリセリン・ソルビトールは、人肌程度に「温めておく」と、不快感が生じにくくなっています。
定番の「逆問題」が予想されるので、たとえば、「ビサコジルや炭酸水素ナトリウムが配合された坐剤がやわらかいときは、温めて使用する」などの問題が考えられます。「×」です。ひっかからないようにしましょう。
登録販売者の勉強方法等は、「登録販売者の独学」に述べています。独学の概要・注意事項などはこちらで。
次いで、医薬品の成分の暗記が苦手な人へのアドバイスです。
実地が一番頭に入ります。成分・効能が頭に入らない方は、机の前の勉強を止めて、ドラッグストア等で、実際の医薬品を手にしてみてください。
先に挙げた、「 【第3類医薬品】新レシカルボン坐剤S 10個 」などのページを見ながら、テキストと突き合わせるだけでも、記憶に残ります。
テキストの字面だけでは、記憶の残りは悪いので、実物を目で見て触って確かめて、憶えていきましょう。
「胃腸に作用する薬」の「浣腸薬」へのリンクです。
使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、
テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、
過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。
登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。
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