登録販売者:胃腸に作用する薬 その他の消化器官用薬 駆虫薬 総論・前文

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 登録販売者の試験科目「主な医薬品とその作用(通称:医薬品)」の第3章「胃腸に作用する薬」の「その他の消化器官用薬」の「駆虫薬」の「総論・前文」を述べたページ。手引きの該当記述を挙げるほか、優先順位やポイントなどをコメント方式で説述する。独学者向けの内容。

インデックス

  1. 手引き抜粋‐駆虫薬 総論・前文
  2. コメント・ポイント
  3. 成分以外へのリンク
  4. カタカナ成分へのリンク

手引き抜粋‐総論・前文

 「その他の消化器官用薬」の「駆虫薬」の総論・前文部分は、以下のようになっています。

 「2)駆虫薬

 「駆虫薬は、腸管内の寄生虫に対して、これを駆除するために用いられる医薬品である。」

 「一般用医薬品の駆虫薬が対象とする寄生虫は、回虫と蟯虫である(※1)。」

 「いずれも手指や食物に付着した虫卵が口から入ることで感染するが、」

 「回虫では、孵化した幼虫が腸管壁から体組織に入り込んで体内を巡り、肺に達した後に気道から再び消化管内に入って成虫となる。」

 「そのため腹痛や下痢、栄養障害等の消化器症状のほか、呼吸器等にも障害を引き起こすことがある。」

 「蟯虫は、肛門から這い出してその周囲に産卵するため、肛門部の痒みやそれに伴う不眠、神経症を引き起こすことがある。」

 「駆虫薬は腸管内に生息する虫体にのみ作用し、虫卵や腸管内以外に潜伏した幼虫(回虫の場合)には駆虫作用が及ばないため、それらが成虫となった頃にあらためて使用しないと完全に駆除できない。」

 「再度駆虫を必要とする場合には、1ヵ月以上間隔を置いてから使用することとされている。」

 「なお、回虫や蟯虫の感染は、その感染経路から、通常、衣食を共にする家族全員にその可能性があり、保健所等において虫卵検査を受けて感染が確認された場合には、一緒に駆虫を図ることが基本となる。」

 「駆虫薬は、一度に多く服用しても駆虫効果が高まることはなく、かえって副作用が現れやすくなるため、」

 「定められた1日の服用回数や服用期間を守って適正に使用されることが重要である。」

 「同様に、複数の駆虫薬を併用しても駆虫効果が高まることはなく、副作用が現れやすくなり、また、組合せによってはかえって駆虫作用が減弱することもある。」

 「駆虫薬はその有効成分(駆虫成分)が腸管内において薬効をもたらす局所作用を目的とする医薬品であり、」

 「消化管からの駆虫成分の吸収は好ましくない全身作用(頭痛、めまい等の副作用)を生じる原因となるため、極力少ないことが望ましい。」

 「食事を摂って消化管内に内容物があるときに使用すると、消化管内容物の消化・吸収に伴って駆虫成分の吸収が高まることから、空腹時に使用することとされているものが多い。」

 「駆除した虫体や腸管内に残留する駆虫成分の排出を促すため瀉下薬が併用されることがあるが、」

 「ヒマシ油を使用すると腸管内で駆虫成分が吸収されやすくなり、副作用を生じる危険性が高まるため、ヒマシ油との併用は避ける必要がある。」

 …となっています

注記‐(※1)

 「回虫と蟯虫である」のところに「注記」があります。挙げると…、

 「条虫(いわゆるサナダ虫など)や吸虫、鉤虫、旋毛虫、鞭虫等の駆除を目的とする一般用医薬品はない。」

 「これらについては、医療機関を受診して診療を受けるなどの対応が必要である。」

 …となっています。

 当該注記がストレートに出ることはないですが、一般用医薬品の駆虫薬の対象は「回虫と蟯虫」なことは、押えておきましょう。

コメント・ポイント‐総論・前文

 「その他の消化器官用薬」の「駆虫薬」の総論・前文部分ですが、重要な記述のあるところです。

 まず、ガチポイントが「一般用医薬品の駆虫薬が対象とする寄生虫は、回虫と蟯虫」のところです。

 「注記」に出てくる条虫(いわゆるサナダ虫など)や吸虫、鉤虫、旋毛虫、鞭虫は、一般用医薬品の対象外なので、注意してください。

 次に、「使用上の注意」も、ガチポイントです。以下の…、

 「駆虫薬は、一度に多く服用しても駆虫効果が高まることはなく、かえって副作用が現れやすくなるため、」

 「定められた1日の服用回数や服用期間を守って適正に使用されることが重要である。」

 「同様に、複数の駆虫薬を併用しても駆虫効果が高まることはなく、副作用が現れやすくなり、また、組合せによってはかえって駆虫作用が減弱することもある。」

 …ところです。

 他の薬でもよく出る「用法用量を守る」と「併用ダメ」です。

 駆虫薬でも当然出るので、押えておきましょう。

 また、「空腹時に使用することとされているものが多い」も、要チェックです。

 そして、忘れてはいけないのが、「ヒマシ油」です。

 ヒマシ油と駆虫薬の併用は、ダメです。

 当該論点は、「適正使用」でもよくよく出るのでガチで押えておいてください。

 最後に、昨今では、試験の難化により、意外なところが出題されたり、これまでに出題実績のない記述が出たりします。

 個人的には、「再度駆虫を必要とする場合には、1ヵ月以上間隔を置いてから使用する」のところを見ます。

 定番論点の「使用上の注意」ですし、「1ヵ月」という数字もあり、問題にしやすいからです。

 また、回虫と蟯虫の性質も、選択肢の1つに出そうな感じがするので、チェックしておきましょう。

 「総論・前文」は、以上で終わります。

成分以外へのリンク

インデックス

浣腸薬 総論・前文

浣腸薬(a)注入剤

浣腸薬(b)坐剤

駆虫薬 総論・前文

駆虫薬 配合成分

カタカナ成分へのリンク

浣腸薬

 グリセリン

 ソルビトール

 ビサコジル

 炭酸水素ナトリウム

駆虫薬

 サントニン

 カイニン酸

 ピペラジンリン酸塩

 パモ酸ピルビニウム

独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、

 テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、

 過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。

こまごましたもの

 登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。

 そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。

みんなとシェアする