ジヒドロキシアルミニウムモノアセテートは、「胃腸に作用する薬」の「胃の薬」の「制酸成分」に配合されています。試験のポイントをまとめたり、出題傾向を「○×」形式の過去問で紹介したりしています。通勤・通学時のおさらい用にどうぞ。
復習用に、手引きを抜粋すると…、
「制酸成分」
「中和反応によって胃酸の働きを弱めること(制酸)を目的として」
「乾燥水酸化アルミニウムゲル、ジヒドロキシアルミニウムモノアセテート等のアルミニウムを含む成分が配合されている場合がある。」
「これらの制酸成分を主体とする胃腸薬については、」
「酸度の高い食品と一緒に使用すると胃酸に対する中和作用が低下することが考えられるため、炭酸飲料等での服用は適当でない。」
「制酸成分のうちアルミニウムを含む成分については、透析療法を受けている人が長期間服用した場合に、」
「アルミニウム脳症(※1)及びアルミニウム骨症(※2)を引き起こしたとの報告があり、透析療法を受けている人では使用を避ける必要がある。」
「また、透析治療を受けていない人でも、長期連用は避ける必要がある。」
「腎臓病の診断を受けた人では、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等の無機塩類の排泄が遅れたり、体内に貯留しやすくなるため、」
「使用する前にその適否につき、治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談がなされるべきである。」
「制酸成分は他の医薬品(かぜ薬、解熱鎮痛薬等)でも配合されていることが多く、併用によって制酸作用が強くなりすぎる可能性があるほか、」
「高カルシウム血症、高マグネシウム血症等を生じるおそれがあるため、同種の無機塩類を含む医薬品との相互作用に注意する必要がある。」
「また、カルシウム、アルミニウムを含む成分については止瀉薬、マグネシウムを含 む成分については瀉下薬に配合される成分でもあり、それぞれ便秘、下痢等の症状に注意することも重要である。」
…と、相なります。
「アルミニウム脳症」に、「注記」があります。
手引きには…、
「体内でアルミニウムが過剰に存在する場合、脳にアルミニウムが蓄積することにより発生する脳症で、アルミニウムが脳 の組織に付着することで、脳神経系の伝達を妨げ、言語障害等を引き起こす。」
…となっています。
正面から問われることはないと思いますが、目だけは、通しておきましょう。
「アルミニウム骨症」に、「注記」があります。
手引きには…、
「骨組織にアルミニウムが蓄積して骨が軟化し、広範囲な骨・関節痛、骨折などを生じる病気」
…とあります。
これも、目だけは通しておきましょう。
ご存じのように、「ジヒドロキシアルミニウムモノアセテート」は、「胃腸に作用する薬」の「胃の薬」の「制酸成分」に登場します。
当該成分の配合された市販薬ですが、わたしが調べた範囲では、見当たりませんでした。興味のある方は、深く検索してみてください。
当該ジヒドロキシアルミニウムモノアセテートは、名前が長ったらしいためか、試験には、ほとんど出ていません。
しかし、最近では、過去の試験に出ていないマイナー成分が、正面から問われる傾向にあります。
当該ジヒドロキシアルミニウムモノアセテートも、遺漏なく、見ておくべきかと思います。
優先順位は「ふつう」です。
当該成分は…、
① ジヒドロキシアルミニウムモノアセテートは、アルミニウムを含む成分であるため、透析療法を受けている人は使用を避ける。
…といった感じで出題されます。
先の○×問題の解説です。
①の「ジヒドロキシアルミニウムモノアセテートは、アルミニウムを含む成分であるため、透析療法を受けている人は使用を避ける」ですが、正しい記述です。
ジヒドロキシアルミニウムモノアセテートは、下線に注目すればわかるように、アルミニウムを含みます。
先に見たように、「アルミニウム成分は、透析療法を受けている人が長期連用した場合に、アルミニウム脳症・アルミニウム骨症を引き起こした報告がある」ので、当該ジヒドロキシアルミニウムモノアセテートは、「使用を避ける」となっています。
よって、①は、「○」となります。
まずもって、「制酸成分」にたくさんの注意論点があります。
以下に述べることは、選択肢の1つとして、体よく利用されています。しっかり頭に入れておきます。
まずは、「使用上の注意」です。
制酸成分は、酸度の高い食品と一緒に使用すると胃酸に対する中和作用が低下することが考えられるため、「炭酸飲料で制酸成分を摂るのは、不適切」です。
こういう「使用上の注意」は、頻出論点です。
「制酸成分・・・炭酸飲料ダメ」は、必ず、押さえておきましょう。
「ジヒドロキシアルミニウムモノアセテート」ですが、先に見たように、アルミニウムが含まれています。
先の手引き抜粋でも挙げたように…、
「制酸成分のうちアルミニウムを含む成分については、透析療法を受けている人が長期間服 用した場合にアルミニウム脳症及びアルミニウム骨症を引き起こしたとの報告があり、」
「透析療法を受けている人では使用を避ける必要がある。」
「また、透析治療を受けていない人でも、長期連用は避ける必要がある。」
…となっています。
「適正使用」でもよくよく出る論点なので、ガチで押さえておきましょう。
次に、制酸成分は、かぜ薬等でも配合されていることが多く、併用によって制酸作用が強くなりすぎる可能性があるほか、高カルシウム血症や高マグネシウム血症等を生じるおそれがあります。
よって、同種の無機塩類を含む医薬品との相互作用に注意する必要があります。
いわゆる、「相互作用」の論点です。
選択肢の1つに、出る可能性が高いです。
んで、具体的な副作用の病名・症名は、ピンポイントで出ます。
「制酸成分・・・高カルシウム血症・高マグネシウム血症」は、ガチで押さえておきましょう。
制酸成分には、「医師などに相談する」があります。
「腎臓病の診断を受けた人」は、ナトリウム・カルシウム・マグネシウム・アルミニウムなどの無機塩類系の排泄が遅れたり、体内に貯留しやすくなったりするので、「医師などに相談する」となっています。
禁忌は、どんなものでも出る可能性があります。
「制酸成分・・・腎臓病・・・相談すること」は、押さえておきましょう。
ようやく最後です。
当該ジヒドロキシアルミニウムモノアセテートには、アルミニウム入りです。
手引きには…、
「また、カルシウム、アルミニウムを含む成分については止瀉薬、マグネシウムを含 む成分については瀉下薬に配合される成分でもあり、」
「それぞれ便秘、下痢等の症状に注意することも重要である。」
…とあります。
アルミニウムは、止瀉薬(下痢止め)に配合されるため、効き過ぎて“便秘”の副作用が出てないかも、注意する必要があります。
便秘・下痢も、立派な副作用です。
よって、選択肢の1つに出ても全くおかしくありません。押さえておきましょう。
以上が、試験ポイントですが、全部が全部を一時には、憶えられないはずです。
このページを「お気に入り」に入れておいて、空いた時間で、何度も目を通しておいてください。
先のポイントと被るものもありますが、「適正使用」用のまとめです。
「乾燥水酸化アルミニウムゲル」ですが、「使用(服用)しない」の論点があります。
「医薬品」と被っているので、おさらい程度に見ておきましょう。
まず、「透析療法を受けている人」です。
先の人は、乾燥水酸化アルミニウムゲルを、「使用(服用)しない」となっています。
「理由」は、「長期間服用した場合に、アルミニウム脳症及びアルミニウム骨症を発症したとの報告があるため」です。
ド定番の論点なので、大丈夫とは思いますが、チェックしておきましょう。
参考:基礎疾患
次に、「長期連用しない」です。
これも、定番論点です。
「乾燥水酸化アルミニウムゲル・・・長期連用ダメ」と、ガチ暗記しておきましょう。
「理由」は、「長期連用により、アルミニウム脳症及びアルミニウム骨症を生じるおそれがあるため。」です。
キーワードの「アルミニウム脳症」と「アルミニウム骨症」は、押えておきましょう。
参考:長期連用しない1
「乾燥水酸化アルミニウムゲル」の「相談すること」ですが、「腎臓病」です。
先に見た「透析」と絡めて、憶えるとよいでしょう。
参考:基礎疾患2
登録販売者の勉強方法等は、「登録販売者の独学」に述べています。独学の概要・注意事項などはこちらで。
次いで、医薬品の成分の暗記が苦手な人へのアドバイスです。
実地が一番頭に入ります。成分・効能が頭に入らない方は、机の前の勉強を止めて、ドラッグストア等で、実際の医薬品を手にしてみてください。
先に挙げた、「 」などのページを見ながら、テキストと突き合わせるだけでも、記憶に残ります。
テキストの字面だけでは、記憶の残りは悪いので、実物を目で見て触って確かめて、憶えていきましょう。
「胃腸に作用する薬」の「胃の薬」の「制酸成分」へのリンクです。
使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、
テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、
過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。
登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。
興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。
そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。
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