炭酸水素ナトリウム(重曹)‐登録販売者

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 炭酸水素ナトリウム(重曹)は、「胃腸に作用する薬」の「胃の薬」の「制酸成分」に配合されています。試験のポイントをまとめたり、出題傾向を「○×」形式の過去問で紹介したりしています。通勤・通学時のおさらい用にどうぞ。

インデックス

  1. おさらい‐手引き抜粋
  2. 傾向と対策、優先順位
  3. 過去問○×問題
  4. 解説
  5. 試験ポイント
  6. 他のページ

おさらい‐手引き抜粋

 復習用に、手引きを抜粋すると…、

 「制酸成分

 「中和反応によって胃酸の働きを弱めること(制酸)を目的として」

 「炭酸水素ナトリウム(重曹)が配合されている場合がある。」

 「これらの制酸成分を主体とする胃腸薬については、」

 「酸度の高い食品と一緒に使用すると胃酸に対する中和作用が低下することが考えられるため、炭酸飲料等での服用は適当でない。

 「腎臓病の診断を受けた人では、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等の無機塩類の排泄が遅れたり、体内に貯留しやすくなるため、」

 「使用する前にその適否につき、治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談がなされるべきである。」

 「制酸成分は他の医薬品(かぜ薬、解熱鎮痛薬等)でも配合されていることが多く、併用によって制酸作用が強くなりすぎる可能性があるほか、」

 「高カルシウム血症、高マグネシウム血症等を生じるおそれがあるため、同種の無機塩類を含む医薬品との相互作用に注意する必要がある。」

 …と、相なります。

傾向と対策、優先順位

 ご存じのように、「炭酸水素ナトリウム(重曹)」は、「胃腸に作用する薬」の「胃の薬」の「制酸成分」に登場します。

 市販薬には、「 【第3類医薬品】炭酸水素ナトリウム「東海」(AP) 500g 」などがあります。

 当該成分は、「浣腸薬」の「坐剤」でよく問われるためか、「胃の薬」では、ほとんど出ません。

 しかし、「東京都 H30 第72問」のように、選択肢の1つに出る可能性があります。

 優先順位は、「ふつう」です。

過去問○×問題

 当該成分は…、

 ① 炭酸水素ナトリウムなどの制酸成分を主体とする胃腸薬については、酸度の高い食品と一緒に使用すると胃酸に対する中和作用が低下することが考えられる。

 …といった感じで出題されます。

 ①の正誤はこちらです。

解説

 先の○×問題の解説です。

 ①の「炭酸水素ナトリウムなどの制酸成分を主体とする胃腸薬については、酸度の高い食品と一緒に使用すると胃酸に対する中和作用が低下することが考えられる」ですが、正しい記述です。

 まず、前半部分の「炭酸水素ナトリウムなどの制酸成分を主体とする胃腸薬」ですが、正しいです。

 「炭酸水素ナトリウム」は、中和反応によって胃酸の働きを弱める制酸成分」です。

 次に、後半部分の「酸度の高い食品と一緒に使用すると胃酸に対する中和作用が低下することが考えられる」ですが、これも、正しい記述です。

 テキストには、「炭酸飲料で制酸成分を摂るのは、不適切」と記載されているはずです。

 「使用上の注意」は、頻出論点なので、必ず、テキストを精読しておきましょう。

 前半・後半とも、正しい記述と相なります。

 よって、①は、「○」となります。

試験ポイント1・・・使用上の注意

 炭酸水素ナトリウムの別名は、「重曹」です。どちらで出てもいいようにしておきましょう。

 まあ、「重曹」は、洗濯や掃除に実に有用なので、一度、ドラッグストア等で買ってみてください。

 参考:ブログ記事‐重曹

 さて、当該炭酸水素ナトリウムは、直接的にはそう試験に出ないのですが、「制酸成分」にたくさんの注意論点があります。

 以下に述べることは、選択肢の1つとして、体よく利用されています。しっかり頭に入れておきます。

 まずは、「使用上の注意」です。

 制酸成分は、酸度の高い食品と一緒に使用すると胃酸に対する中和作用が低下することが考えられるため、「炭酸飲料で制酸成分を摂るのは、不適切」です。

 こういう「使用上の注意」は、頻出論点です。

 「制酸成分・・・炭酸飲料ダメ」は、必ず、押さえておきましょう。

試験ポイント2・・・副作用・相互作用

 次に、制酸成分は、かぜ薬等でも配合されていることが多く、併用によって制酸作用が強くなりすぎる可能性があるほか、高カルシウム血症や高マグネシウム血症等を生じるおそれがあります。

 よって、同種の無機塩類を含む医薬品との相互作用に注意する必要があります。

 いわゆる、「相互作用」の論点です。

 選択肢の1つに、出る可能性が高いです。

 んで、具体的な副作用の病名・症名は、ピンポイントで出ます。

 「制酸成分・・・高カルシウム血症・高マグネシウム血症」は、ガチで押さえておきましょう。

試験ポイント3・・・相談すること

 制酸成分には、「医師などに相談する」があります。

 「腎臓病の診断を受けた人」は、ナトリウム・カルシウム・マグネシウム・アルミニウムなどの無機塩類系の排泄が遅れたり、体内に貯留しやすくなったりするので、「医師などに相談する」となっています。

 禁忌は、どんなものでも出る可能性があります。

 「制酸成分・・・腎臓病・・・相談すること」は、押さえておきましょう。

コツ的なこと

 登録販売者の勉強方法等は、「登録販売者の独学」に述べています。独学の概要・注意事項などはこちらで。

 次いで、医薬品の成分の暗記が苦手な人へのアドバイスです。

 実地が一番頭に入ります。成分・効能が頭に入らない方は、机の前の勉強を止めて、ドラッグストア等で、実際の医薬品を手にしてみてください。

 先に挙げた、「 【第3類医薬品】炭酸水素ナトリウム「東海」(AP) 500g 」などのページを見ながら、テキストと突き合わせるだけでも、記憶に残ります。

 テキストの字面だけでは、記憶の残りは悪いので、実物を目で見て触って確かめて、憶えていきましょう。


他のページ

 「胃腸に作用する薬」の「胃の薬」の「制酸成分」へのリンクです。

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独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、

 テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、

 過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。

こまごましたもの

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