カイニン酸は、「胃腸に作用する薬」の「駆虫薬」に配合されています。試験のポイントをまとめたり、出題傾向を「○×」形式の過去問で紹介したりしています。通勤・通学時のおさらい用にどうぞ。
復習用に、手引きを抜粋すると…、
「カイニン酸」
「回虫に痙攣を起こさせる作用を示し、虫体を排便とともに排出させることを目的として用 いられる。」
「カイニン酸を含む生薬成分として、マクリ(フジマツモ科のマクリの全藻を基原とする生 薬)が配合されている場合もある。」
「日本薬局方収載のマクリは、煎薬として回虫の駆除に用 いられる。」
…と、相なります。
ご存じのように、「カイニン酸」は、「胃腸に作用する薬」の「駆虫薬」に登場します。
当該成分の配合された市販薬ですが、わたしが調べた範囲では、見当たりませんでした。興味のある方は、深く検索してみてください。
当該成分は、そこそこ試験に顔を出します。「東京都 H28 第75問」などの出題例があります。
優先順位は、「高い」です。
当該成分は…、
① カイニン酸は、回虫に痙攣を起こさせる作用を示し、虫体を排便とともに排泄させることを目的として用いられる。
② カイニン酸は、蟯虫の呼吸や栄養分の代謝を抑えて殺虫作用を示すとされる。
…といった感じで出題されます。
先の○×問題の解説です。
①の「カイニン酸は、回虫に痙攣を起こさせる作用を示し、虫体を排便とともに排泄させることを目的として用いられる」ですが、正しい記述です。
そのとおりの記述です。
カイニン酸のキーワードは、「回虫」と「痙攣」です。
よって、①は、「○」となります。
なお、くだらない憶え方ですが、「貝毒で痙攣」とか「2階に痙攣患者」くらいの語呂合わせで頭に入れます。
「貝(かい)毒」は、「カイニン酸」の頭文字で、かつ、「回虫」の「かい」を指します。
「痙攣」は、言うまでもなく、「痙攣を起こさせる作用」です。
なお、「2階」の方ですが、「階」のところは、「カイニン酸」の「カイ」で、「2」の「に」は、「カイ“ニ”ン酸」の「ニ」に該当します。
どっちもくだらないですが、憶えやすい方でアレしてください。個人的には、「2階に痙攣患者」の方が好みです。
蛇足ですが、カイニン酸の関連生薬に「マクリ」があります。
んなもんで、「2階に痙攣患者、まくら用意」などとアレすると、さらにアレです。
言うまでもなく、「マクリ」と「まくら」の「まく」を掛けています。
②の「カイニン酸は、蟯虫の呼吸や栄養分の代謝を抑えて殺虫作用を示すとされる」ですが、誤った記述です。
「駆虫薬」の定番の出題です。
間違っているのは、「蟯虫の呼吸や栄養分の代謝を抑えて殺虫作用」のところです。
まず違うのが、前半の「蟯虫」のところです。
先の語呂の「2階に痙攣患者」ように、カイニン酸の対象は、「回虫」です。
後半の「呼吸や栄養分の代謝を抑えて殺虫作用」も、誤りです。
カイニン酸は、「痙攣を起こさせる作用」で、殺虫効果をもたらします。
よって、②は、「×」となります。
なお、「呼吸や栄養分の代謝を抑えて殺虫作用を示す」のは、「パモ酸ピルビニウム」です。
カイニン酸を含む生薬に「マクリ」があります。
ここが出た県もあるので、押えておきましょう。
「駆虫薬」の問題傾向で一番目立つのは、「説明入れ替え問題」です。
先の例題②のように、他の成分の説明を入れ替えて出してくるので、個々の成分のキーワードは、頭に入れておきます。
次に頻出なのは、「対象とする虫」です。
それぞれ成分の記憶に当たっては、「回虫なのか?」「蟯虫なのか?」「回虫と蟯虫の両方に効くのか?」を意識して、憶えていってください。
なお、一般用医薬品の駆虫薬の対象は、回虫と蟯虫だけです。
なので、たとえば、「成分○○は、回虫や条虫に効果がある」などとなっていれば、そこで、「×」と相なります。
「胃腸に作用する薬」の「駆虫薬」へのリンクです。
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