炭酸マグネシウムは、「胃腸に作用する薬」の「胃の薬」の「制酸成分」に配合されています。試験のポイントをまとめたり、出題傾向を「○×」形式の過去問で紹介したりしています。通勤・通学時のおさらい用にどうぞ。
復習用に、手引きを抜粋すると…、
「制酸成分」
「中和反応によって胃酸の働きを弱めること(制酸)を目的として」
「ケイ酸マグネシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム等のマグネシウムを含む成分が配合されている場合がある。」
「これらの制酸成分を主体とする胃腸薬については、」
「酸度の高い食品と一緒に使用すると胃酸に対する中和作用が低下することが考えられるため、炭酸飲料等での服用は適当でない。」
「腎臓病の診断を受けた人では、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等の無機塩類の排泄が遅れたり、体内に貯留しやすくなるため、」
「使用する前にその適否につき、治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談がなされるべきである。」
「制酸成分は他の医薬品(かぜ薬、解熱鎮痛薬等)でも配合されていることが多く、併用によって制酸作用が強くなりすぎる可能性があるほか、」
「高カルシウム血症、高マグネシウム血症等を生じるおそれがあるため、同種の無機塩類を含む医薬品との相互作用に注意する必要がある。」
「また、カルシウム、アルミニウムを含む成分については止瀉薬、マグネシウムを含 む成分については瀉下薬に配合される成分でもあり、それぞれ便秘、下痢等の症状に注意することも重要である。」
…と、相なります。
ご存じのように、「炭酸マグネシウム」は、「胃腸に作用する薬」の「胃の薬」の「制酸成分」に登場します。
市販薬には、「 【第2類医薬品】キャベジンコーワα 300錠 」などがあります。
当該成分は、あまり試験に顔を出ません。
しかし、「制酸成分」自体が要注意成分なので、押さえておくべきです。
優先順位は「ふつう」です。
当該成分は…、
① 炭酸マグネシウムは、止瀉薬に配合される成分でもあり、便秘等の症状に注意する必要がある。
…といった感じで出題されます。
先の○×問題の解説です。
①の「炭酸マグネシウムは、止瀉薬に配合される成分でもあり、便秘等の症状に注意する必要がある。」ですが、誤りです。
難しい問題です。
間違っているのは、「止瀉薬に配合される成分でもあり、便秘等の症状に注意する必要がある。」のところです。
正しくは、「瀉下薬に配合される成分でもあり、下痢等の症状に注意する必要がある。」です。
当該炭酸マグネシウムは、マグネシウム入りです。
マグネシウムは、瀉下薬に配合される成分となっています。
手引きには…、
「また、カルシウム、アルミニウムを含む成分については止瀉薬、マグネシウムを含む成分については瀉下薬に配合される成分でもあり、それぞれ便秘、下痢等の症状に注意することも重要である。」
…とあります。
マグネシウムは、瀉下薬(下剤)の成分でもあるので、効き過ぎて、下痢になってないかと見極める必要があるわけです。
こういう出題も予想されるので、しっかり見ておきましょう。
よって、①は、「×」となります。
なお、選択肢の言うような「止瀉薬に配合される成分」は、カルシウム、アルミニウムが配合されます。
当該炭酸マグネシウムは、直接的にはそう試験に出ないのですが、「制酸成分」にたくさんの注意論点があります。
以下に述べることは、選択肢の1つとして、体よく利用されています。しっかり頭に入れておきます。
まずは、「使用上の注意」です。
制酸成分は、酸度の高い食品と一緒に使用すると胃酸に対する中和作用が低下することが考えられるため、「炭酸飲料で制酸成分を摂るのは、不適切」です。
こういう「使用上の注意」は、頻出論点です。
「制酸成分・・・炭酸飲料ダメ」は、必ず、押さえておきましょう。
次に、制酸成分は、かぜ薬等でも配合されていることが多く、併用によって制酸作用が強くなりすぎる可能性があるほか、高カルシウム血症や高マグネシウム血症等を生じるおそれがあります。
よって、同種の無機塩類を含む医薬品との相互作用に注意する必要があります。
いわゆる、「相互作用」の論点です。
選択肢の1つに、出る可能性が高いです。
んで、具体的な副作用の病名・症名は、ピンポイントで出ます。
「制酸成分・・・高カルシウム血症・高マグネシウム血症」は、ガチで押さえておきましょう。
制酸成分には、「医師などに相談する」があります。
「腎臓病の診断を受けた人」は、ナトリウム・カルシウム・マグネシウム・アルミニウムなどの無機塩類系の排泄が遅れたり、体内に貯留しやすくなったりするので、「医師などに相談する」となっています。
禁忌は、どんなものでも出る可能性があります。
「制酸成分・・・腎臓病・・・相談すること」は、押さえておきましょう。
ようやく最後です。
当該炭酸マグネシウムには、名前のとおりに、マグネシウム入りです。
手引きには…、
「また、カルシウム、アルミニウムを含む成分については止瀉薬、マグネシウムを含 む成分については瀉下薬に配合される成分でもあり、それぞれ便秘、下痢等の症状に注意することも重要である。」
…とあります。
便秘・下痢も、副作用です。
よって、選択肢の1つに出ても全くおかしくありません。押さえておきましょう。
以上が、試験ポイントですが、全部が全部を一時には、憶えられないはずです。
このページを「お気に入り」に入れておいて、空いた時間で、何度も目を通しておいてください。
登録販売者の勉強方法等は、「登録販売者の独学」に述べています。独学の概要・注意事項などはこちらで。
次いで、医薬品の成分の暗記が苦手な人へのアドバイスです。
実地が一番頭に入ります。成分・効能が頭に入らない方は、机の前の勉強を止めて、ドラッグストア等で、実際の医薬品を手にしてみてください。
先に挙げた、「 【第2類医薬品】キャベジンコーワα 300錠 」などのページを見ながら、テキストと突き合わせるだけでも、記憶に残ります。
テキストの字面だけでは、記憶の残りは悪いので、実物を目で見て触って確かめて、憶えていきましょう。
「胃腸に作用する薬」の「胃の薬」の「制酸成分」へのリンクです。
使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、
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