ピレンゼピン塩酸塩は、「胃腸に作用する薬」の「胃の薬」の「胃液分泌抑制成分」に配合されています。試験のポイントをまとめたり、出題傾向を「○×」形式の過去問で紹介したりしています。通勤・通学時のおさらい用にどうぞ。
復習用に、手引きを抜粋すると…、
「胃液分泌抑制成分」
「胃液の分泌は副交感神経系からの刺激によって亢進することから、」
「過剰な胃液の分泌を抑える作用を期待して、副交感神経の伝達物質であるアセチルコリンの働きを抑えるロートエキスやピレンゼピン塩酸塩が配合されている場合がある。」
「これらの成分を含有する胃腸薬では、胃腸鎮痛鎮痙薬、乗物酔い防止薬との併用を避ける必要がある。」
「ピレンゼピン塩酸塩は、消化管の運動にはほとんど影響を与えずに胃液の分泌を抑える作用を示すとされる。」
「しかし、消化管以外では一般的な抗コリン作用のため、排尿困難、動悸、目のかすみの副作用を生じることがある。」
「排尿困難の症状がある人、緑内障の診断を受けた人では、症状の悪化を招くおそれがあり、」
「使用する前にその適否につき、治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談がなされるべきである。」
「また、使用後は乗物又は機械類の運転操作を避ける必要がある。」
「なお、まれに重篤な副作用としてアナフィラキシーを生じることがある。」
…と、相なります。
ご存じのように、「ピレンゼピン塩酸塩」は、「胃腸に作用する薬」の「胃の薬」の「胃液分泌抑制成分」に登場します。
市販薬には、「 【第2類医薬品】ガストール錠 60錠 」などがあります。
当該成分は、頻繁に顔を出す定番論点です。「岡山県 R2 午後第13問」や「愛知県 R3 第26問」といった出題があります。
また、「適正使用」の「使用(服用)しない」等の論点もあります。
「福岡県 R1 第45問」といった出題です。よく出ます!
優先順位は、「高い」です。
当該成分は…、
① ピレンゼピン塩酸塩は、消化管の運動にはほとんど影響を与えずに胃液の分泌を抑える作用を示すとされる。
② ピレンゼピン塩酸塩は、ノルアドレナリンの働きを抑える。
…といった感じで出題されます。
①の「ピレンゼピン塩酸塩は、消化管の運動にはほとんど影響を与えずに胃液の分泌を抑える作用を示すとされる」ですが、正しい記述です。
当該ピレンゼピン塩酸塩の固有論点の出題です。
ピレンゼピン塩酸塩は、問題文の言うように、「消化管の運動にはほとんど影響を与えずに胃液の分泌を抑える作用」があります。
太文字部分を意識して、憶えてしまってください。
よって、①は、「○」となります。
本試験では、当該規定ばっかりが出ているので、必ず押えておきます。逆を言えば、ここだけ憶えておけば、最低限度の試験対策になる、ってな寸法です。
②の「ピレンゼピン塩酸塩は、ノルアドレナリンの働きを抑える。」ですが、誤った記述です。
間違っているのは、「ノルアドレナリン」のところです。
正しくは、「アセチルコリン」です。
こういう「カタカナ入れ替え」が、最近では、続出しているので、注意してください。
なお、この例題は、「関西広域連合 R2 第34問:胃薬」の選択肢dの問題です。
また、「福岡県 R4 第72問」でも、本問と似たような出題がありました。その問題とは…、
「ピレンゼピン塩酸塩は、アセチルコリンの働きを亢進することから、胃液の分泌を促す作用を期待し配合されている。」
…です。
間違っているのは、「アセチルコリンの働きを亢進する」のところです。
言うまでもなく、「アセチルコリンの働きを“抑制”する」が正しいです。
そして、「胃液の分泌を促す作用」も、ガチで間違っています。
そもそも、当該ピレンゼピン塩酸塩は、「胃液分泌“抑制”成分」ですよね。
こうした出題例があるので、テキストを精読しておきましょう。
ピレンゼピン塩酸塩は、「抗コリン作用」を示します。
よって、抗コリン作用の副作用に留意せねばならず、「医師などに相談する」があります。
「排尿困難な人」や「緑内障の診断を受けた人」は、使用前に「医師などに相談する」となっています。
また、使用後は、「乗り物や機械類の運転操作を避ける」となっています。
まあ、おなじみの論点ですので、他の薬で勉強していれば大丈夫でしょう。
なお、ピレンゼピン塩酸塩は、まれに重篤な副作用として、「アナフィラキシー様症状」が生じます。
併せて、押えておきましょう。横断には、「登録販売者 医薬品 アナフィラキシーの副作用のまとめ‐ピレンゼピン塩酸塩,クロモグリク酸ナトリウム,ケトプロフェン」も、活用してください。
先のポイントと被るものもありますが、「適正使用」用のまとめです。
「ピレンゼピン塩酸塩」ですが、「使用(服用)しない」の論点があります。
それは、「運転操作をしない」です。
「理由」は、「目のかすみ、異常なまぶしさを生じることがあるため」となっています。
「適正使用」にて、出題実績のある論点なので、押えておきましょう。
次に、「相談すること」ですが、先に挙げた「排尿困難な人」や「緑内障の診断を受けた人」といった、抗コリン成分由来のを、押えておけばいいでしょう。
登録販売者の勉強方法等は、「登録販売者の独学」に述べています。独学の概要・注意事項などはこちらで。
次いで、医薬品の成分の暗記が苦手な人へのアドバイスです。
実地が一番頭に入ります。成分・効能が頭に入らない方は、机の前の勉強を止めて、ドラッグストア等で、実際の医薬品を手にしてみてください。
先に挙げた、「 【第2類医薬品】ガストール錠 60錠 」などのページを見ながら、テキストと突き合わせるだけでも、記憶に残ります。
テキストの字面だけでは、記憶の残りは悪いので、実物を目で見て触って確かめて、憶えていきましょう。
「胃腸に作用する薬」の「胃の薬」の「胃液分泌抑制成分」へのリンクです。
使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、
テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、
過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。
登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。
興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。
そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。
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