第10問は、「相続」の問題です。無権代理人、共同相続、判例などで問題が構成されています。判例問題は、やはり、小難しいのですが、常識的に考えれば、判別はできると思います。解ける問題なので、確実に点としましょう。
(クリックして拡大。)
本問のレベルは「ふつう」です。
大半の受験生は、「点」にする問題です。
本問の答えは、「こちら(記号のみ)」です。
本問は、「誤っているもの」を選ぶ出題形式です。
別段、複雑な指示はないので、ふつうに選択肢の1つ1つを解けばいいです。
なお、本問には、類似問題があるので、後述する「参考リンク」を活用ください。
選択肢1の「無権代理人が本人に無断で本人の不動産を売却した後に、単独で本人を相続した場合、本人が自ら当該不動産を売却したのと同様な法律上の効果が生じる。」ですが、正しい記述です。
判例問題です。が、常識的に考えれば、至極、穏当かと思われます。
難しく考えず、解答してみてください。
よって、選択肢は、「正」となります。
選択肢2の「相続財産に属する不動産について、遺産分割前に単独の所有権移転登記をした共同相続人から移転登記を受けた第三取得者に対し、他の共同相続人は、自己の持分を登記なくして対抗することができる。」ですが、正しい記述です。
判例問題です。
選択肢の場合、他の共同相続人の分は、無権利の登記となります。
登記には、公信力がないため、選択肢のいうように、、他の共同相続人は、自己の持分を登記なくして対抗することができる、と解されています。
よって、選択肢は、「正」となります。
そこそこ有名な判例なので、押えておきましょう。
選択肢3の「連帯債務者の一人が死亡し、その相続人が数人ある場合、相続人らは被相続人の債務の分割されたものを承継し、各自その承継した範囲において、本来の債務者とともに連帯債務者となる。」ですが、正しい記述です。
判例問題ですが、常識的に考えれば、判別可能かと思われます。
(そうだよねー、別段、変なことは書かれてないよねー)くらいの考察でいいです。
よって、選択肢は、「正」となります。
選択肢4の「共同相続に基づく共有物の持分価格が過半数を超える相続人は、協議なくして単独で共有物を占有する他の相続人に対して、当然にその共有物の明渡しを請求することができる。」ですが、誤った記述です。
当然には、明け渡しを請求できません。
民法 第二百四十九条には、『各共有者は、共有物の全部について、その持分に応じた使用をすることができる』と記されています。
んなもんで、持分がある以上は、共有物の全部を使用できる(占有できる)わけですから、たとえ、過半数の持分を有するとしても、当然に、その共有物の明渡しを請求することはできません。
よって、選択肢は、「誤」となります。
なお、当該選択肢とよく似た問題が、平成29年度の「3問:判決文」で出ています。
併せて、チェックをしておきましょう。
「1」は「正」です。
「2」は「正」です。
「3」は「正」です。
「4」は「誤」です。
本問は、「誤っているものはどれか?」ですので…
正解:4
…と相なります。
当該年度のぜんぶの問題(1~50)のリンクは、「こちら」です。
当該年度の「権利関係」だけ、問題演習をしたい人は、「H30 権利関係一覧リスト」を、ご利用ください。
当該論点の勉強には、「民法「相続」の過去問リスト」を、活用ください。
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まだまだ問題が解き足らない方は…、
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