第31問は、「報酬の上限額」の問題です。改正事項の特例が出題されているほか、計算問題があるので、手を焼くはずです。しかし、取れる選択肢だけは、きちんと判別して、最終解答に臨めるようにしてください。
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本問のレベルは「やや難」です。
まず、本問では、改正事項の「特例」が出題されているので、勉強していないと、手を焼きます。
加えて、注意すべきは、「計算問題」なところです。
他の問題と毛並みが違うためか、ヘンに間違いを犯したり、いつものように“算数”ができなかったりします。
FP試験でもよくあるのですが、「知識問題」や「暗記問題」のなかで、急に「計算問題」が出ると、脳が混乱することがあるのです。
本試験にて、なんだか解けないときは、他の問題を解き終えて、一番最後に解くようにしてください。
本問の答えは、「こちら(数字のみ)」です。
本問は、「正しいもの」を選ぶ出題形式です。
別段、複雑な指示はないので、ふつうに選択肢の1つ1つを解けばいいです。
先も述べましたが、『計算』をするので、うまくできないなら、「一番最後」に解きましょう。
落ち着いて臨んでください。
また、本問は、使い回される可能性が高いので、確実に、復習しておきましょう。
なお、本問には、類似問題があるので、後述する「参考リンク」を活用ください。
土地付中古住宅(代金500万円。消費税等相当額を含まない。)の売買について、Aが売主Bから媒介を依頼され、現地調査等の費用が通常の売買の媒介に比べ5万円(消費税等相当額を含まない。)多く要する場合、その旨をBに対し説明した上で、AがBから受け取ることができる報酬の上限額は280,800円である。」ですが、誤った記述です。
本問は、H30の改正事項で、「空き家等の売買・交換の媒介または、代理における特例」です。
当該規定は、低廉な空き家等の金額が「400万円以下」の場合で、売買・交換の媒介または、代理にて、現地調査等の費用を報酬に含めることができる特例です。
しかし、本問では、「代金500万円」となっているので、調査費用等を報酬に含められません。
本問のケースでは、通常通り計算式(価額が400万円を超える場合)にて、「5000000*3.24%+64800」で「226,800円」が報酬の限度額となります。
よって、選択肢は、「誤」となります。
2の「土地付中古住宅(代金300万円。消費税等相当額を含まない。)の売買について、Aが買主Cから媒介を依頼され、現地調査等の費用が通常の売買の媒介に比べ4万円(消費税等相当額を含まない。)多く要する場合、その旨をCに対し説明した上で、AがCから受け取ることができる報酬の上限額は194,400円である。」ですが、誤った記述です。
軽いひっかけです。
現地調査等の費用を請求する相手は、「売主」です。自分の商品をよく知ってもらうための費用だからです。
本問では、「買主」に請求しているところが、間違っています。
よって、選択肢は、「誤」となります。
なお、本問のケースでは、通常通り計算式(価額200万円を超え400万円以下の場合)にて、「3000000*4.32%+21,600」で「151,200円」が報酬の限度額となります。
3の「土地(代金350万円。消費税等相当額を含まない。)の売買について、Aが売主Dから媒介を依頼され、現地調査等の費用が通常の売買の煤介に比べ2万円(消費税等相当額を含まない。)多く要する場合、その旨をDに対し説明した上で、AがDから受け取ることができる報酬の上限額は194,400円である。」ですが、正しい記述です。
選択肢1で見た特例は、「宅地(土地)」にも適用があります。
本問では、「代金350万円」なので、特例が適用できます。
本問のケースでは、計算式(価額200万円を超え400万円以下の場合)の「3500000*4.32%+21,600」で「172,800円」に、調査費用「20000*1.08」の「21,600円」を加えた額「194,400円」が報酬となります。
よって、選択肢は、「正」となります。
4の「中古住宅(1か月分の借賃15万円。消費税等相当額を含まない。)の貸借について、Aが貸主Eから媒介を依頼され、現地調査等の費用が通常の貸借の媒介に比べ3万円(消費税等相当額を含まない。)多く要する場合、その旨をEに対し説明した上で、AがEから受け取ることができる報酬の上限額は194,300円である。」ですが、誤った記述です。
特例は、「空き家等の売買・交換の媒介または、代理における特例」であり、貸借には、適用がありません。
んなもんで、調査費用を報酬に含めて請求はできません。
よって、通常の報酬額となり、1ヶ月の借賃15万円に「*1.08」した、「162,000円」と相なります。
よって、選択肢は、「誤」となります。
「1」は「誤」です。
「2」は「誤」です。
「3」は「正」です。
「4」は「誤」です。
本問は、「正しいものはどれか?」ですので…
正解:3
…と相なります。
当該年度のぜんぶの問題(1~50)のリンクは、「こちら」です。
当該年度の「宅建業法」だけ、問題演習をしたい人は、「H30 宅建業法一覧リスト」を、ご利用ください。
類似問題あります。テーマ別の問題演習は、「宅建業法「報酬」の過去問リスト」を、活用ください。
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