独学資格ガイド

必置資格とは?

(ひっちしかくとは?)

 本ページは、「損のない資格取得」の一助として、取得の価値のある「必置資格」について、学習者の立場から説明します。次いで、必置資格と業務独占資格との違いを見て、最後に、狙うべき価値のある必置資格の一覧を挙げます。資格の独学取得の一助に。

必置資格の「学習者」にとっての意味とは?

 必置資格とは、価値及び評価の高い資格である。

 業務独占資格に次いで、取っておいて損のない、有益な資格である。

 言い換えると、必置資格とは、資格を取る際の「目標とすべき資格」である。

 「資格があると飯の食いっぱぐれがない」とか「資格でも取っておくかなー」と表現される際の『資格』に当たるのが必置資格なのである。

 後述するが、必置資格には法的な需要があるので、取得者には一定の評価が与えられる。就・転職の際に「力」になる。書類選考で即落ちとはならないだろう。

 本試験の難易度は、業務独占資格に比べると「やさしい」が、ほとんどの必置資格は、ある程度、勉強しないと取れない。

 とはいえ、独学で取れる必置資格も多い。

 個人的な意見だが、勉強すれば取れるのだから、きっちり対策を取っておいて、1回の試験でパスする方が賢明だと思う。休日を何度も潰すよりもはるかにいい。

必置資格の一般的な、辞書的意味とは?

 必置資格とは、法令や規則・規定(社内規則・規定など)によって、特定の業務を行うに際しては、有資格者の設置が義務付けられている資格である。

 逆を言えば、有資格者の設置が義務であるために、事業所なり会社は、有資格者がいないと、当該特定業務ができなくなるのである。

 たとえば、危険物取扱者である。

 危険物取扱者の乙種4類なり丙種の有資格者がいないと、消防法上、ガソリンスタンド事業者は車に給油ができなくなってしまう。このため、営業ができず、売上も信用もガタ落ちしてしまう。

 見慣れたガソリンスタンドだが、そこには、「危険物取扱者」の有資格者が必ず「いる」のである。言うなれば、事業者は、危険物取扱者の有資格者を、必ず確保しているという寸法だ。

 このように、必置資格は法律的な需要が確保されているので、有資格者には一定の評価が与えられることになる。

 資格の取得を考える際は、「必置資格」かどうかで判断すると、「ダメ資格」を避けれて、無駄な時間やコストを支払わなくて済む。

必置資格と業務独占資格との違い

 必置資格が、業務独占資格と異なる点は、簡単に言うと、「法律的縛りの強弱」である。

 必置資格は、条件や場合によっては、有資格者の設置が求められないケースがあるのである。

 たとえば、先の危険物取扱者だが、危険物取扱者の有資格者の設置が義務付けられるのは、一定の数量を取り扱う事業所(正確に言うと、製造所等)においてのみ、有資格者の設置が求められるのである。

 反対に言えば、指定数量以下ならば、危険物取扱者は要らない、ということになる。

 一般家庭にてストーブに灯油を入れるのに危険物取扱者の免状が要らないのは、灯油の取扱量が一定の数量以下であるからである。ちなみに、灯油の指定数量は1,000リットルである。まず、あるまい。

 対して、業務独占資格は、当該業務を行うに際しては、例外なく有資格者でないと行えない、行ってはいけないのである。

 わかりやすい例は、医者である。医師の国家資格がないと医療行為はできない。たんなる頭痛なら素人でも医療行為ができる、というわけではないのである。水虫の治療だって、医者でないとできない。

 恋の病くらいだろう。医師以外で治癒ができるのは。

 また、税理士も業務独占資格であるが、顧客対象が売上1,000万以下の事業者なら、税理士資格がなくとも税務代理ができる、というわけではない。お客さんの売上規模に関係なく、税理士資格が必要となるわけである。

 このように、「縛りの強さ」の強弱が、必置資格と業務独占資格との違いなのである。

 価値的に言うと、「縛りが強い=独占力が強い」という次第なので、業務独占資格の方が、必置資格よりも価値が高い。

 →参考リンク:業務独占資格

必置資格一覧-国家資格を中心に

 主かつ代表的な必置資格は、以下の通りです。


 宅地建物取引主任者(通称:宅建)

 管理業務主任者(通称:管業)


 第1種衛生管理者

 第2種衛生管理者


 電気主任技術者

 工事担任者(ネットワーク接続技術者)

 電気通信主任技術者


 フォークリフト運転手

 運行管理者


 貸金業務取扱主任者


 建築物環境衛生管理技術者(通称:ビル管理技術者)

 防火対象物点検資格者

 公害防止管理者

 計量士

 浄化槽管理士

 危険物取扱者

 酸素欠乏・硫化水素・危険物作業主任者

 火薬類保安責任者

 高圧ガス製造保安責任者/高圧ガス販売主任者

 高圧ガス移動監視者

 ガス主任技術者

 特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者

 エネルギー管理士

 警備員検定


 通関士


 学芸員


 登録販売者

 毒物劇物取扱責任者

 クリーニング士


 国内旅行業務取扱管理者

 総合旅行業務取扱管理者


 ※ JR等の鉄道事業者、つまり、民間企業の必置資格

 列車見張員

 工事管理者

 保安管理者

 これ以外にも必置資格があったら教えてね!

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