第6問は、「売買・担保責任」の問題です。選択肢のすべては、条文知識を問うものです。テキストを精読して、過去問演習を徹底していれば、穏当に1点が取れます。こういう問題を、落としてはいけません。
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本問のレベルは「ふつう」です。
大半の受験生は、「点」にする問題です。
本問は、ゼッタイに落としてはいけない問題です。
本問の答えは、「こちら(記号のみ)」です。
本問は、「誤っているもの」を選ぶ出題形式です。
別段、複雑な指示はないので、ふつうに選択肢の1つ1つを解けばいいです。
過去問演習には、後述する「参考リンク」も、活用ください。
選択肢1の「Bが、甲土地がCの所有物であることを知りながら本件契約を締結した場合、Aが甲土地の所有権を取得してBに移転することができないときは、BはAに対して、損害賠償を請求することができない。」ですが、正しい記述です。
他人物売買の問題です。
民法:第五百六十一条には、「(前条の場合において、)売主がその売却した権利を取得して買主に移転することができないときは、買主は、契約の解除をすることができる。この場合において、契約の時においてその権利が売主に属しないことを知っていたときは、損害賠償の請求をすることができない。」とあります。
選択肢の場合、Bは「悪意=知っている」ので、条文のとおり、損害賠償を請求することができません。
よって、選択肢は、「正」となります。
選択肢2の「Bが、甲土地がCの所有物であることを知りながら本件契約を締結した場合、Aが甲土地の所有権を取得してBに移転することができないときは、Bは、本件契約を解除することができる。」ですが、正しい記述です。
先に見た民法:第五百六十一条には、「(前条の場合において、)売主がその売却した権利を取得して買主に移転することができないときは、買主は、契約の解除をすることができる。」とあります。
条文には、善意・悪意について、記述がないので、悪意(知っていて)でも、契約の解除ができると解釈できます。
まあ、「他人物売買」の性質からも、悪意であっても解除はできると推測可能です。
よって、選択肢は、「正」となります。
選択肢3の「Bが、A所有の甲土地が抵当権の目的となっていることを知りながら本件契約を締結した場合、当該抵当権の実行によってBが甲土地の所有権を失い損害を受けたとしても、BはAに対して、損害賠償を請求することができない。」ですが、誤った記述です。
これまた、条文知識です。
まず、第五百六十七条には、『売買の目的である不動産について存した先取特権又は抵当権の行使により買主がその所有権を失ったときは、買主は、契約の解除をすることができる』とあります。
んで、当該第五百六十七条の第三項には、『前二項の場合において、買主は、損害を受けたときは、その賠償を請求することができる』とあります。
条文には、悪意という文言も、善意という文言もないです。
よって、Bが悪意でも=知っていても、Aに対して、損害賠償を請求することができます。
選択肢は、「誤」となります。
テキストを精読していれば、解けたはずです。
選択肢4の「Bが、A所有の甲土地が抵当権の目的となっていることを知りながら本件契約を締結した場合、当該抵当権の実行によってBが甲土地の所有権を失ったときは、Bは、本件契約を解除することができる。」ですが、正しい記述です。
本節も、条文知識を問う問題です。
先に見た第五百六十七条には、『売買の目的である不動産について存した先取特権又は抵当権の行使により買主がその所有権を失ったときは、買主は、契約の解除をすることができる』とあります。
善意うんぬんと限定されていないので、悪意でも(知っていても)、契約を解除できます。
よって、選択肢は、「正」となります。
「1」は「正」です。
「2」は「正」です。
「3」は「誤」です。
「4」は「正」です。
本問は、「誤っているものはどれか?」ですので…
正解:3
…と相なります。
当該年度のぜんぶの問題(1~50)のリンクは、「こちら」です。
当該年度の「権利関係」だけ、問題演習をしたい人は、「H28 権利関係一覧リスト」を、ご利用ください。
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