40問‐H28の過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 第40問は、おなじみ「営業保証金」の問題です。「営業保証金」の問題のほか、「保管換え」や「公告」、「届出」期限の数字が問われています。テキストと過去問を繰り返しておけば、取れます。

40問‐営業保証金

 

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難易度・優先順位ひとこと

 本問のレベルは「ふつう」です。

 大半の受験生は、「点」にする問題です。

 宅建業法は、点数源となる科目です。本問は、ゼッタイに落としてはいけない問題です。

 本問の答えは、「こちら(数字のみ)」です。

解説

 本問は、問題文の前提を、きちんと把握しないといけません。

 重要なところは、「甲県に本店と支店を設け、営業保証金として1000万円の金銭と額面金額500万円の国債証券を供託し、営業している。」のところです。

 「1000万円の金銭と額面金額500万円の国債証券」の部分を読み違えると、解答が異なってくるので、注意して読み取ってください。

 なお、本問には、類似問題があるので、後述する「参考リンク」を活用ください

選択肢1

 選択肢1の「Aは、本店を移転したため、その最寄りの供託所が変更した場合は、遅滞なく、移転後の本店の最寄りの供託所に新たに営業保証金を供託しなければならない。」ですが、正しい記述です。

 本問では、「額面金額500万円の国債証券」を供託しているため、「保管換え」ができません。

 「保管換え」は、金銭のみの場合だからです。

 よって、選択肢の言うように、「遅滞なく、移転後の本店の最寄りの供託所に新たに営業保証金を供託しなければならない」となります。

 よって、選択肢は、「正」となります。

 なお、期限の「遅滞なく」のところに、注意してください。○週・○月以内といった数字ではありません。

 「ほ・か・ん・が・え」と「ち・た・い・な・く」は、同じ五文字なので、これで頭に入れるといいでしょう。

選択肢2

 選択肢2の「Aは、営業保証金が還付され、営業保証金の不足額を供託したときは、供託書の写しを添附して、30日以内にその旨を甲県知事に届け出なければならない。」ですが、誤った記述です。

 数字の基本問題です。

 補充供託は、通知を受領した日から、2週間以内に、行います。

 んで、補充供託をした日から、2週間以内に、免許権者に届け出ます。

 「30日以内に」のところが誤りです。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

選択肢3

 選択肢3の「本店でAと宅地建物取引業に関する取引をした者は、その取引により生じた債権に関し、1,000万円を限度としてAからその債権の弁済を受ける権利を有する。」ですが、誤った記述です。

 保証を受ける債権額は、供託した営業保証金の額となります。

 よって、取引相手は、「金銭:1,000万円+国債:500万円(100%換算)」の「1,500万円」まで、保証が受けられます。

 んなもんで、「1,000万円を限度として」のところが誤りとなります。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

 なお、相手方(債権者)が「宅建業者」の場合、還付を受けられません。

 また、債権は、「宅地建物取引業に関する取引」に限られます。飲食業の弁当代金や、PC等のリース代金は、その対象ではなく、還付を受けられません。

選択肢4

 選択肢4の「Aは、本店を移転したため、その最寄りの供託所が変更した場合において、従前の営業保証金を取りもどすときは、営業保証金の還付を請求する権利を有する者に対し、一定期間内に申し出るべき旨の公告をしなければならない。」ですが、誤った記述です。

 一般的に、営業保証金を取り戻す際は、6ヶ月以上の期間を定めて、官報等で、公告する必要があります。

 しかし、本問では、「保管換え」ができず、新たに供託しています。

 いわゆる、「二重供託」状態になっており、この場合、公告なしで、過去に供託した営業保証金を取りもどすことができます。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

答え

 「1」は「正」です。

 「2」は「誤」です。

 「3」は「誤」です。

 「4」は「誤」です。

 本問は、「正しいものはどれか?」ですので…

 正解:1

 …と相なります。

 >>> 次の問題へ。


参考リンク

 当該年度のぜんぶの問題(1~50)のリンクは、「こちら」です。

 当該年度の「宅建業法」だけ、問題演習をしたい人は、「H28 宅建業法一覧リスト」を、ご利用ください。

 類似問題あります。テーマ別の問題演習は、「宅建業法「営業保証金」の過去問リスト」を、活用ください。

独学向け教材

 宅建の独学向け教材には、「2系統」あります。

 はじめて法律を学ぶ方は「宅建(初学者向け)」を、参考にしてください。

 んで、法学部卒等で、ある程度の素養のある人は、「宅建(経験者向け)」を、参考にしてください。

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宅建のこまごましたもの

 試験勉強については、「宅地建物取引士(宅建)の独学」を、参考にしてください。

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