25問‐H28の過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 第25問は、「不動産鑑定評価」の問題です。テキストをきっちり読み込んで、かつ、過去問演習をしていないと、到底、解答できない出題です。正解のできる可能性はあるので、何回もテキストを精読して論点を押え、過去問演習で定番論点を押えるようにしてください。

25問‐不動産鑑定評価

 

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難易度・優先順位ひとこと

 本問のレベルは「やや難」です。

 あやふやな知識では、太刀打ちできない問題に仕上がっています。

 テキストの精読が必須です。

 本問の答えは、「こちら(数字のみ)」です。

解説

 本問は、「正しいもの」を選ぶ出題形式です。

 なお、本問には、類似問題があるので、後述する「参考リンク」を活用ください。

選択肢1

 1の「不動産の鑑定評価によって求める価格は、基本的には正常価格であるが、市場性を有しない不動産については、鑑定評価の依頼目的及び条件に応じて限定価格、特定価格又は特殊価格を求める場合がある。」ですが、誤った記述です。

 まず、基本事項ですが、「限定価格」と「特定価格」は、「市場性を有する不動産」の価格です。

 んなもんで、この時点で、誤りとわかります。

 選択肢のいう、市場性を有しない不動産で、鑑定評価の依頼目的及び条件に応じて求めるのは、「特殊価格」です。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

 当該選択肢は、テキスト記載事項の定番論点です。この選択肢だけは、確実に判別しましょう。

選択肢2

 2の「同一需給圏とは、一般に対象不動産と代替関係が成立して、その価格の形成について相互に影響を及ばすような関係にある他の不動産の存する圏域をいうが、不動産の種類、性格及び規模に応じた需要者の選好性によって、その地域的範囲は狭められる場合もあれば、広域的に形成される場合もある。」ですが、正しい記述です。

 そのとおりの記載です。テキストで確認しておきましょう。

 よって、選択肢は、「正」となります。

選択肢3

 3の「鑑定評価の各手法の適用に当たって必要とされる取引事例等については、取引等の事情が正常なものと認められるものから選択すべきであり、売り急ぎ、買い進み等の特殊な事情が存在する事例を用いてはならない。」ですが、誤った記述です。

 よく出るところです。確実に押えておきましょう。

 売り急ぎ、買い進み等の特殊な事情が存在する事例であっても、補正ができるのであれば、用いることができるとされています。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

選択肢4

 4の「収益還元法は、対象不動産が将来生み出すであろうと期待される純収益の現在価値の総和を求めることにより対象不動産の試算価格を求める手法であるが、市場における土地の取引価格の上昇が著しいときは、その価格と収益価格との乖離が増大するものであるため、この手法の適用は避けるべきである。」ですが、誤った記述です。

 「逆」です。

 その価格と収益価格との乖離が増大するからこそ、適正な不動産の価格を求めるうえで、収益還元法は「有効」と考えられています。

 年240万円しか家賃収益がないのに、8000万の不動産を買うのはどうか?といった寸法で、収益還元法は、有効な検証手段となっています。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

答え

 「1」は「誤」です。

 「2」は「正」です。

 「3」は「誤」です。

 「4」は「誤」です。

 本問は、「正しいものはどれか?」ですので…

 正解:2

 …と相なります。

 >>> 次の問題へ。


参考リンク

 当該年度のぜんぶの問題(1~50)のリンクは、「こちら」です。

 類似問題あります。テーマ別の問題演習は、「宅建「法令上の制限」の「不動産鑑定評価・地価公示法」の過去問リスト」を、活用ください。

独学向け教材

 宅建の独学向け教材には、「2系統」あります。

 はじめて法律を学ぶ方は「宅建(初学者向け)」を、参考にしてください。

 んで、法学部卒等で、ある程度の素養のある人は、「宅建(経験者向け)」を、参考にしてください。

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 試験勉強については、「宅地建物取引士(宅建)の独学」を、参考にしてください。

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