登録販売者:精神神経に作用する薬 かぜ薬 代表的な配合成分、主な副作用

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 登録販売者の試験科目「主な医薬品とその作用(通称:医薬品)」の第1章「精神神経に作用する薬」の「かぜ薬」の「代表的な配合成分、主な副作用」を述べたページ。手引きの該当記述を挙げるほか、優先順位やポイントなどをコメント方式で説述する。独学者向けの内容。

インデックス

  1. 手引き抜粋‐代表的な配合成分、主な副作用
  2. コメント・ポイント
  3. かぜ薬の配合成分
  4. 漢方処方製剤
  5. 成分以外へのリンク

手引き抜粋‐代表的な配合成分、主な副作用

 「かぜ薬」の「主な副作用」の手引きの記述は、以下のようになっています。

 「【主な副作用】

 「かぜ薬の重篤な副作用は、配合されている解熱鎮痛成分(生薬成分を除く。)によるものが多い。」

 「まれに、ショック(アナフィラキシー)、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症、喘息、間質性肺炎が起きることがあるが、」

 「これらはかぜ薬(漢方処方成分、生薬成分のみから成る場合を除く。)の使用上の注意では、配合成分によらず共通に記載されている。」

 「このほか配合成分によっては、まれに重篤な副作用として、肝機能障害(※1)、偽アルドステロン症(※2)、腎障害、無菌性髄膜炎(※3)を生じることがある。」

 「また、その他の副作用として、皮膚症状(発疹・発赤、掻痒感)、消化器症状(悪心・嘔吐、食欲不振)、めまい等のほか、配合成分によっては、眠気や口渇(※4)、便秘(※5)、排尿困難(※6)等が現れることがある。」

 …となっています。

注記‐(※1)

 「肝機能障害」のところの「注記」ですが…、

 「肝機能障害を生じることがある主な成分:アスピリン、アスピリンアルミニウム、アセトアミノフェン、イブプロフェン、葛根湯、小柴胡湯、柴胡桂枝湯、小青竜湯、麦門冬湯

 …となっています。

 出題実績のある「注記」です。

 漢方処方製剤のところは、憶えるのが厳しいですが、アスピリン以下のカタカナ成分だけは、押えておきましょう。

注記‐(※2)

 「偽アルドステロン症」のところの「注記」ですが…、

 「偽アルドステロン症を生じることがある主な成分:グリチルリチン酸二カリウム、グリチルレチン酸、カンゾウ

 …となっています。

 ド定番の副作用です。ガチで押えておきましょう。

注記‐(※3)

 「腎障害、無菌性髄膜炎」のところの「注記」ですが…、

 「腎障害、無菌性髄膜炎を生じることがある主な成分:イブプロフェン

 …となっています。

 出題実績のある「注記」です。つい、見落としてしまうところなので、押えておきましょう。

注記‐(※4)

 「口渇」のところの「注記」ですが…、

 「眠気や口渇が現れることがある主な成分:抗ヒスタミン成分(眠気については、鎮静成分でも現れることがある。)

 …となっています。

 超絶重要論点です。「眠気・・・抗ヒスタミン成分」は、ガチで押えておきましょう。

注記‐(※5)

 「便秘」のところの「注記」ですが…、

 「便秘が現れることがある主な成分:コデインリン酸塩水和物、ジヒドロコデインリン酸塩

 …となっています。

 出題実績のある副作用です。押えておきましょう。

 なお、「便秘」の副作用があるのは、当該コデインリン酸塩水和物、ジヒドロコデインリン酸塩くらいです。

注記‐(※6)

 「排尿困難」のところの「注記」ですが…、

 「排尿困難が現れることがある主な成分:抗コリン成分(べラドンナ総アルカロイド、ヨウ化イソプロパミド)、抗ヒスタミン成分、マオウ

 …となっています。

 直接的に、当該記述が試験に出たことはないですが、抗コリン成分・抗ヒスタミン成分のところで、「排尿困難」の副作用が問われています。

 いつ試験に出てもおかしくないところなので、このページを「お気に入り」に入れておいて、試験の直前あたりで、押えておきましょう。

コメント・ポイント

 まず、「まれに、ショック(アナフィラキシー)、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症、喘息、間質性肺炎が起きることがある」のところですが、出るようになっています。

 語句の1つ1つの暗記は無用ですが、読み落とさないようにしてください。

 次に、「これらはかぜ薬(略)の使用上の注意では、配合成分によらず共通に記載されている。」のところも、チェックしておきましょう。

 手持ちのかぜ薬の添付文書やラベル等を見てください。上記のまれ重篤副作用についての記載があるはずです。

 最後に、大仕事が待っています。

 かぜ薬の「副作用」のところで、最も注意すべきが、その「注記」です

 ひょっこり選択肢の1つに出てくるのです。多くの「注記」が出題されているので、どの「注記」も、押えておきましょう。要暗記です。(漢方処方製剤のは、無理しないでいいです。)

かぜ薬の配合成分

 かぜ薬の配合成分は、以下のとおりです。

解熱鎮痛成分

 アスピリン

 サリチルアミド

 エテンザミド

 アセトアミノフェン

 イブプロフェン

 イソプロピルアンチピリン

抗ヒスタミン成分

 クロルフェニラミンマレイン酸塩

 カルビノキサミンマレイン酸塩

 メキタジン

 クレマスチンフマル酸塩

 ジフェンヒドラミン塩酸塩

抗コリン成分

 ベラドンナ総アルカロイド

 ヨウ化イソプロパミド

アドレナリン作動成分

 メチルエフェドリン塩酸塩

 メチルエフェドリンサッカリン塩

 プソイドエフェドリン塩酸塩

鎮咳成分

 コデインリン酸塩

 ジヒドロコデインリン酸塩

 デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物

 ノスカピン

 チペピジンヒベンズ酸塩

 クロペラスチン塩酸塩

去痰成分

 グアイフェネシン

 グアヤコールスルホン酸カリウム

 ブロムヘキシン塩酸塩

 エチルシステイン塩酸塩

抗炎症成分

 セミアルカリプロティナーゼ

 ブロメライン

 トラネキサム酸

 グリチルリチン酸二カリウム

鎮静成分

 ブロモバレリル尿素

 アリルイソプロピルアセチル尿素

制酸成分

 ケイ酸アルミニウム

 酸化マグネシウム

 水酸化アルミニウムゲル

カフェイン類

 カフェイン・無水カフェイン

 安息香酸ナトリウムカフェイン

かぜ薬の漢方処方製剤

 「かぜ薬」の漢方処方製剤の前文には…、

 「かぜ薬に配合される漢方処方成分、又は単独でかぜの症状緩和に用いられる漢方処方製剤の主なものに、葛根湯、麻黄湯、小柴胡湯、柴胡桂枝湯 、小青竜湯、桂枝湯、香蘇散、半夏厚朴湯、麦門冬湯がある。」

 これらのうち半夏厚朴湯を除くいずれも、構成生薬としてカンゾウを含む。」

 「また、これらのうち、麻黄湯、葛根湯、小青竜湯には、構成生薬としてマオウを含む。」

 (略)

 「かぜの症状の緩和以外にも用いられる漢方処方製剤(小柴胡湯、柴胡桂枝湯、小青竜湯、麦門冬湯)では、比較的長期間(1ヶ月位)服用されることがある。」

 太線部分が問われることもありますが、余裕がないなら、パスでいいです。

 ただ、「かぜ薬」の漢方処方製剤は、漢方の中でも頻出なので、できるだけ、押えておいてください。

 次に、「かぜ薬」の漢方処方製剤は、以下の通りです。

葛根湯

麻黄湯

小柴胡湯

柴胡桂枝湯

小青竜湯

桂枝湯

香蘇散

半夏厚朴湯

麦門冬湯

成分以外へのリンク

インデックス

総論・前文

代表的な配合成分、主な副作用

相互作用

受診勧奨等

独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、

 テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、

 過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。

こまごましたもの

 登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。

 そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。

みんなとシェアする