コデインリン酸塩は、「精神神経に作用する薬」の「風邪薬」の「鎮咳成分」として配合されています。試験のポイントをまとめたり、出題傾向を「○×」形式の過去問で紹介したりしています。通勤・通学時のおさらい用にどうぞ。
復習用に、手引きを抜粋すると…、
「咳を抑える成分(鎮咳成分)」
「かぜ薬に配合される主な鎮咳成分に、コデインリン酸塩水和物、ジヒドロコデインリン酸塩、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物、ノスカピン、チペピジンヒベンズ酸塩、クロペラスチン塩酸塩等がある。」
「なお、これらのうちコデインリン酸塩水和物及びジヒドロコデインリン酸塩は、依存性がある成分であることに留意する必要がある。」
「また、これらの咳止め成分は12才未満の小児には使用禁忌となっている。」
…と、相なります。
「3)主な副作用、相互作用、受診勧奨」の【主な副作用】の記述の「注記」に、当該成分が登場します。
手引きの記載を挙げると…、
「また、その他の副作用として、皮膚症状(発疹・発赤、掻痒感)、消化器症状(悪心・嘔吐、食欲不振)、めまい等のほか、配合成分によっては、眠気や口渇、便秘(※)、排尿困難等が現れることがある。」
「(※)便秘が現れることがある主な成分:コデインリン酸塩水和物、ジヒドロコデインリン酸塩」
…となっています。
副作用は、近年なんでも出るようになっているので、「コデインリン酸塩・・・便秘」は、押えておきましょう。
当該成分ですが、「Ⅱ-1(咳止め・痰を出しやすくする薬)」への準用規定があります。
「鎮咳去痰薬:コデインリン酸塩」も、一読願います。
ご存じのように、「コデインリン酸塩」は、「風邪薬」の「鎮咳成分」として登場します。
しかし、「コデインリン酸塩」は、依存性・習慣性があり、乱用事例が報告されているため、市販薬には配合されなくなっているようです。
当方にていくつか調べてみましたが、市販薬の鎮咳成分には、「コデインリン酸塩」より、「ジヒドロコデインリン酸塩」のほうが配合されています。
また、「グーグル検索:コデインリン酸塩」などで検索してみると「医療用医薬品」のページが上位に出てくることから、「一般用医薬品」としては、あまり流通していないのではないかと思われます。
「コデインリン酸塩」の市販薬事情は、「ほとんど目にしない」といった次第です。
参考までに、お友達の「ジヒドロコデインリン酸塩」の市販薬を挙げると、「ベンザブロックせき止め錠 36錠」や「龍角散のせきどめ液ベリコンS」があります。
当該成分は、「かぜ薬」ではあまり問われていませんが、重要論点の依存性や禁忌とがあるので、押さえておくべきです。
「適正使用」でも、よくよく出ます!(特に、「運転操作しない」では、要注意です。)
優先順位は、「とても高い」です。
コデインリン酸塩は…、
① かぜ薬に配合されるコデインリン酸塩水和物は、依存性がない成分である。
② コデインリン酸塩ーーーーー抗炎症成分。
…といった感じで出題されます。
コデインリン酸塩は、テキストの基本事項を押さえておけば、おおむね解ける問題ばかりです。テキストを読み込んでおきましょう。
先の○×問題の解説です。
①の「かぜ薬に配合されるコデインリン酸塩水和物は、依存性がない成分である。」ですが、誤った記述です。
間違っているのは、「依存性がない」のところです。
正しくは、「依存性が“ある”」です。
先の手引きでも見たように…、
「なお、これらのうちコデインリン酸塩水和物及びジヒドロコデインリン酸塩は、依存性がある成分であることに留意する必要がある。」
…となっています。
当該依存性は、ガチで問われるので、押えておきましょう。
「適正使用」でも、出ます!
よって、①は、「×」となります。
②の「コデインリン酸塩ーーーーー抗炎症成分」ですが、誤った記述です。
間違っているのは、「抗炎症成分」のところです。
正しくは、「鎮咳成分」です。
こういう基本問題も、まだまだ出ます。即答して、他の問題を解く解答時間を捻出してください。
よって、②は、「×」となります。
なお、「鎮咳去痰薬」での論点ですが、当該コデインリン酸塩は、「麻薬性鎮咳成分」です。チェックしておきましょう。
コデインリン酸塩の「風邪薬」でのポイントを、おさらいのためにまとめておきます。以下の2点は…、
依存性がある。
12才未満の小児には使用禁忌。
…押さえておきましょう。
「医薬品」でのド定番論点です。
コデインリン酸塩は、先述したように、「かぜ薬」では、凝った出題はないです。
本格的な出題は、「鎮咳去痰薬」です。以下のことは、今のうちに…、
コデインリン酸塩は、依存性があります。
コデインリン酸塩は、モルヒネと同じ基本構造です。
乱用により薬物依存になるおそれがあります。
成分の一部が胎児に移行する。分娩時の利用で新生児に呼吸抑制が現れた報告がある。乳児に母乳移行しモルヒネ中毒が生じた報告がある。
コデインリン酸塩は、授乳中の人は使用しないか、授乳を避ける。
副作用として、便秘になることがある。(胃腸の運動を低下させる作用があるため。)
…押さえておきましょう。
特に、最後の副作用の「便秘」は、「かぜ薬」でも出題実績があるので、要チェックです。
当該「コデインリン酸塩」ですが、令和5年度の改正により、「濫用等のおそれのあるものとして厚生労働大臣が指定する医薬品」に該当することになりました。
参考:令和5年度 手引き改正
「法規」の論点ですが、念のため、チェックしておきましょう。
憶え方等は、「濫用等のおそれのある医薬品の憶え方」を参考にしてください。
「風邪薬」の他の「鎮咳成分」へのリンクです。
使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、
テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、
過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。
登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。
興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。
そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。
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