ジヒドロコデインリン酸塩‐登録販売者

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 ジヒドロコデインリン酸塩は、「精神神経に作用する薬」の「風邪薬」の「鎮咳成分」として配合されています。試験のポイントをまとめたり、出題傾向を「○×」形式の過去問で紹介したりしています。通勤・通学時のおさらい用にどうぞ。

傾向と優先順位

 ご存じのように、「ジヒドロコデインリン酸塩」は、「風邪薬」の「鎮咳成分」として登場します。

 市販薬には、「ベンザブロックせき止め錠 36錠」や「龍角散のせきどめ液ベリコンS」などがあります。

 ところで、「風邪薬」は、薬局やドラッグストア等での主力商品であるため、登録販売者と「縁の深い医薬品」です。

 風邪薬の多くは、鎮咳成分が配合されています。当該実務事情を反映して、鎮咳成分は毎年出題されています。

 優先順位は「高い」です。

 ところで、当該成分は、「適正使用」の「医薬品的な問題」にも、よくよく問われます。

 「使用(服用)しない」等の論点については、「鎮咳去痰薬:麻薬性鎮咳成分‐コデインリン酸塩」の方でまとめているので、そちらを参考にしてください。

過去問○×問題

 ジヒドロコデインリン酸塩は…、

 ① 咳を抑える成分(鎮咳成分)として、コデインリン酸塩、ジヒドロコデインリン酸塩、ノスカピン、チペピジンヒベンズ酸塩がある。

 ② ジヒドロコデインリン酸塩ーーーーー麻薬性鎮咳成分。

 …といった感じで出題されます。

 ジヒドロコデインリン酸塩は、ほぼ「コデインリン酸塩」と同じように出題されます。

 テキストの基本事項を押さえておけば、おおむね解ける問題ばかりです。

 ①の正誤はこちらです。

 ②の正誤はこちらです。

例題解説

 先の○×問題の解説です。

 ①の「咳を抑える成分(鎮咳成分)として、コデインリン酸塩、ジヒドロコデインリン酸塩、ノスカピン、チペピジンヒベンズ酸塩がある」ですが、これらの成分は、すべて「鎮咳成分」です。

 よって、①は、「○」となります。

 なお、「鎮咳成分」のド定番論点に、「麻薬性」か「非麻薬性」があります。

 「麻薬性」は、コデインリン酸塩、ジヒドロコデインリン酸塩です。

 「非麻薬性」は、ノスカピン、チペピジンヒベンズ酸塩などです。「非麻薬性」の方には、憶え方があります。「非麻薬性鎮咳成分‐登録販売者 医薬品の語呂合わせ」を参考をば。

試験ポイント1

 ジヒドロコデインリン酸塩の「風邪薬」でのポイントを、おさらいのためにまとめておきます。ほぼ「コデインリン酸塩」と同じです。

 詳しくは、「鎮咳去痰薬」で勉強しますが、ざっくり言うと…、

 ジヒドロコデインリン酸塩は、依存性があります。

 ジヒドロコデインリン酸塩は、モルヒネと同じ基本構造です。

 乱用により薬物依存になるおそれがあります。

 成分の一部が胎児に移行する。分娩時の利用で新生児に呼吸抑制が現れた報告がある。乳児に母乳移行しモルヒネ中毒が生じた報告がある。

 授乳中の人は使用しないか、授乳を避ける。

 副作用として、便秘になることがある。

 …といった次第です。

 「ジヒドロコデインリン酸塩」は、薬物依存の危険があるため、注意喚起のため、ほぼ毎年、試験に出ます。「医薬品」のみならず、「法規」や「適正使用」で、近所の野良猫くらいに顔を出すので、全部、頭に入れておきましょう。

 このあたりのことが頭に入れば、本試験では、だいたいの選択肢は判別できるはずです。

試験ポイント2‐濫用おそれ

 当該「ジヒドロコデインリン酸塩」ですが、令和5年度の改正により、「濫用等のおそれのあるものとして厚生労働大臣が指定する医薬品」に該当することになりました。

 参考:令和5年度 手引き改正

 「法規」の論点ですが、念のため、チェックしておきましょう。

コツ的なこと

 登録販売者の勉強方法等は、「登録販売者の独学」に述べています。独学の概要・注意事項などはこちらで。

 次いで、医薬品の成分の暗記が苦手な人へのアドバイスです。

 実地が一番頭に入ります。成分・効能が頭に入らない方は、机の前の勉強を止めて、ドラッグストア等で、実際の医薬品を手にしてみてください。

 先に挙げた、「ベンザブロックせき止め錠 36錠」や「龍角散のせきどめ液ベリコンS」などのページを見ながら、テキストと突き合わせるだけでも、記憶に残ります。

 テキストの字面だけでは、記憶の残りは悪いので、実物を目で見て触って確かめて、憶えていきましょう。


他のページ

 「風邪薬」の他の「鎮咳成分」へのリンクです。

 コデインリン酸塩

 ジヒドロコデインリン酸塩

 デキストロメトルファン

 ノスカピン

 チペピジンヒベンズ酸塩

 クロペラスチン塩酸塩

独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、

 テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、

 過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '23年版 (2023年版) 」を使えば支障ありません。

こまごましたもの

 登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。

 そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。

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