登録販売者の「主な医薬品とその作用(通称:医薬品)」の「漢方処方製剤」の「かぜ」に登場する「桂枝湯(けいしとう)」の対策ページ。本ページでは、当該漢方処方製剤のポイントをまとめたり、「○×問題」を出したり、過去問を紹介したりしています。
基本問題です。
問1ですが、正しい記述です。
「桂枝湯」は、設問の言うように、「体力虚弱」の漢方処方製剤です。
最後の手引き抜粋を見てもらえば、一目ですが、桂枝湯は、30~50文字程度の説明文で、数ある漢方処方製剤の中でも、勉強負担の少ないものです。
勉強しやすく、選択肢の判別に有用なので、押えておきましょう。
問2は、正しい記述です。
設問の言うように、「桂枝湯」の構成生薬は、「カンゾウ」のみとなっています。
後述しますが、「カンゾウのない」ものから「逆算」しましょう。
「桂枝湯」ですが、「手引き」にて、これといった記述がないことから、試験にはあまり出ません。
出るにしても、「選択肢の埋め草」くらいなので、名称と体力規定くらいを押えておけばいいでしょう。
なお、試験には出ませんが、「桂枝湯」は、「かぜ」の薬ですが、強壮剤として、体力が実の人にも服用されることがあり、漢方処方製剤の基本構成処方と言われています。
知識的には、押えておくべきかと思います。
また、「桂枝湯」は、市販されている漢方処方製剤があります。
テキストはもとより、ドラッグストア等で、実物を手にして、勉強しましょう。
amazon参考:桂枝湯
楽天参考:桂枝湯
「桂枝湯」の体力規定ですが、「体力虚弱」となっています。
「体力虚弱」は、試験上、「桂枝湯」の最大の特徴といえるので、押えておきましょう。
参考:体力虚弱
なお、同じ「かぜ」の漢方で「体力虚弱」なのは、「香蘇散」です。
憶え方としては、「虚言で控訴された刑事」くらいに押えるとよいでしょう。
「虚言」は、「体力“虚”弱」です。
「控訴」は、「“香蘇”散」です。
「刑事」は、「“桂枝”湯」です。
「桂枝湯」ですが、これといった「ダメ」がありません。
楽できます。
「桂枝湯」のキーワードは、「かぜの初期」です。
先に見たように、「体力虚弱」な人が、かぜの始めの方に服用するとよい薬です。
「桂枝湯」の構成生薬は、「カンゾウ」です。
第1節の「精神神経に作用する薬」の漢方には、その大半にカンゾウが入っています。
よって、カンゾウ入りを個別で押えるのは、かなりの手間となります。
「逆」を言えば、「精神神経に作用する薬」の漢方で、カンゾウの入ってないものは、極めて少ないと言えます。
よって、「カンゾウの入ってない」ものを、語呂で押える方が効率的です。
んで、当該「カンゾウの入ってない」ですが、「構成生薬がない」ものと、「カンゾウがなく、ダイオウのみ入っている」ものの「2系統」があります。
まず、「構成生薬がない」の語呂ですが、呉茱萸湯と半夏厚朴湯には、構成生薬の「カンゾウ、マオウ、ダイオウ」が入っていません。
これを示す語呂は、「ご飯なし」です。
「ご」は、「“呉”茱萸湯」です。
「飯」は、「“半”夏厚朴湯」です。
「なし」は、「構成生薬がない」ことを意味します。
次に、「カンゾウがなく、ダイオウのみ入っている」ものですが、これは、「鎮静」と「疳の薬」の「柴胡加竜骨牡蛎湯」です。
語呂は、「大きなサイの骨」くらいに憶えましょう。
詳細ですが、「大きな」は「ダイオウ」の「大」で、「サイの骨」は、「“柴”胡加竜“骨”牡蛎湯」です。
このように、「精神神経に作用する薬」では、呉茱萸湯、半夏厚朴湯、柴胡加竜骨牡蛎湯は「カンゾウなし」で、これら3つ以外は、すべて「カンゾウ入り」と把握するってな塩梅です。
「桂枝湯」は、先の「カンゾウなし」の語呂に登場しないので、「カンゾウ入り」と、相なります。
「桂枝湯」ですが、「稀な重篤な副作用」の記載が手引きにありません。
よって、「なし」です。
本試験にて、「桂枝湯は、稀に肝機能障害が生じる」などとあれば、即断に「×」としましょう。
「桂枝湯」ですが、手引きには、これといった数字がありません。
「桂枝湯」の過去問演習用として、東京都等の問題をピックアップしました。
こういう出題があったので、チェックしておきましょう。
・近年なし
当該漢方の語呂をまとめておきます。チェック用に。
・虚言で控訴された刑事…体力虚弱。
・ご飯なし…カンゾウ・マオウ・ダイオウが入ってない。
・大きなサイの骨…ダイオウのみ。
なお、語呂合わせですが、「かぜ 語呂 まとめ・解説」「かぜ 語呂 逆引き」にまとめているので、こちらも活用してください。
『桂枝湯』
『桂枝湯は、体力虚弱で、汗が出るもののかぜの初期に適すとされる。』
『構成生薬として、カンゾウを含む。』
「桂枝湯」は、「香蘇散」との「入れ替え問題」が出る可能性があります。
比較のために、「香蘇散」の手引き抜粋を挙げておきます。
同じところの多い両者ですが、違うところを、シッカリ意識しましょう。
「香蘇散」は…、
『体力虚弱で、神経過敏で気分がすぐれず胃腸の弱いもののかぜの初期、血の道症に適すとされる。』
『構成生薬として、カンゾウを含む。』
…となっています。
血の道症にも効く方が「香蘇散」です。
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