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登録販売者 漢方処方製剤 「まれ重篤副作用」が本格的に出題される

これまで、「漢方処方製剤」の出題は、おおむね、「名称」と「効能」、そして、「体力規定(虚実)」と「構成生薬」がメインに問われていました。

しかし、試験の難化を受けて、「まれに起きる重篤な副作用(まれ重篤副作用)」が出題されるようになっています。

たとえば、「東京都 R2 第95問」の問題なのですが、極めてハイレベルであり、(あー、ついに、漢方処方製剤もここまで来たか)という感を強めた次第です。

こうした新傾向の「まれ重篤副作用」対策として、以下の記事を活用して欲しく思います。

基本:まれ重篤副作用の種類

「まれ重篤副作用」として問われるのは、主として、「肝機能障害」と「偽アルドステロン症」と「間質性肺炎」の「3つ」の当否が問われます。

そして、いくつかの漢方処方製剤には、「まれ重篤副作用」として、「腸間膜静脈硬化症」が生じるものがあります。

加えて、数は少ないのですが、漢方処方製剤にも、通常ともいうべき「副作用」があります。

よって、試験勉強的には、メイン「3つ」と、サブ「1つ」と、通常の「1つ」の副作用群を、見ていくことになります。

対策1

「まれ重篤副作用」の対策ですが、そのすべてを押えることは、時間的に無理です。

よって、『試験勉強』に徹底することにして、押えられやすいものから、押えていくようにします。

まず、第1に押えるべきは、先の「3つ」がそろっている漢方処方製剤です。

理由は、「数が少ない」からで、「まれ重篤 肝機能障害・偽アルドステロン症・間質性肺炎」に、リストアップしています。

千里の道も一歩から。

まずは、この漢方処方製剤から、着手しましょう。

対策2

次も、同趣旨で、「数の少ないもの」から、押えて行きましょう。

勉強しやすいのは…、

まれ重篤 肝機能障害・偽アルドステロン症

まれ重篤 腸間膜静脈硬化症

個別的な副作用のある漢方処方製剤

…です。

これらも、それほどボリュームがないので、やりやすいはずです。

対策3

次は、「まれ重篤 肝機能障害」です。

「肝機能障害」だけの漢方処方製剤も、そんなに数がないので、他の論点に比べたら、ダンゼンに押えやすいです。

対策最後

さて、まだまだ論点はあるのですが、取り敢えずは、上記の対策ページを、やり切りましょう。

残る論点は、「まれ重篤 肝機能障害・間質性肺炎」などですが、これは、数が多いため、手間と時間を食います。

よって、よほどに余裕のある人以外は、やるべきではありません。

先述したように、漢方処方製剤の個々の「まれ重篤副作用」を、個別的に暗記するなんて、無理です。

上述した対策ページだけでも押えておれば、格段に選択肢の判別が可能となり、そこそこ点を確保できると思います。

まとめ

「まれ重篤副作用」ですが、初見では、(げえっ、こんなところまで?!)と、外で配偶者を目にしたときのようにウンザリしますが、それは誤った認識です。

意外に、「まれ重篤副作用」は、対策をしやすくて、体力規定等に比べたら、格段に「楽」なのです。

実際問題、「まれ重篤副作用」は、選択肢判別のキーになることが多く、かなりの「武器」となります。

一気に憶える必要は、ありません。

細切れ時間等で、「まれ重篤副作用」を押えていってください。

ところで、チェック用に、「まれ重篤副作用ガチリスト」を挙げておきます。

時間のあるときに、ツラツラと“眺めて”、知識の整理をしてください。

また、先の対策ページのインデックスは、「副作用対策インデックス」です。

登録販売者「その他の記載」のある生薬のまとめ‐アロエ,カンゾウ,ジリュウ,セキサン,センソ,チャボトケイソウ,ニンジン,ブシ,ヨクイニン,リュウノウ

今後の「生薬」では、「名称‐基原‐効能」以外の出題が予想されます。

たとえば、「ヨクイニン」の「ビタミンB2製剤・ビタミンB6製剤に配合」などです。

以下に、基原や効能以外の「その他の記載」のある「生薬」をまとめました。

該当する「生薬」は、アロエ,カンゾウ,ジリュウ,セキサン,センソ,チャボトケイソウ,ニンジン,ブシ,ヨクイニン,リュウノウです。

なお、注意事項ですが、序盤では、無理に押える必要はないです。

中盤・終盤あたりで、チェックを入れてください。

その他の記載のリスト

アロエ・・・センノシドに類似の物質を含む。

カンゾウ・・・小児の疳を適応症とする生薬製剤では主として健胃作用を期待して用いられる。

ジリュウ・・・ジリュウのエキスを製剤化した製品は、「感冒時の解熱」が効能・効果となっている。

セキサン・・・セキサンのエキスは、別名を白色濃厚セキサノールとも呼ばれる。

センソ・・・有効域が比較的狭い成分であり、1日用量中センソ5mgを超えて含有する医薬品は劇薬に指定されている。一般用医薬品では、1日用量が5mg以下となるよう用法・用量が定められており、それに従って適正に使用される必要がある。

チャボトケイソウ・・・別名「パッシフローラ」。

ニンジン・・・高麗人参、朝鮮人参とも呼ばれる。(※注意 チクセツニンジンと区別すること!)

ブシ・・・血液循環が高まることによる利尿作用を示すほか、鎮痛作用を示すが、アスピリン等と異なり、プロスタグランジンを抑えないことから、胃腸障害等の副作用は示さない。なお、ブシは生のままでは毒性が高いことから、その毒性を減らし有用な作用を保持する処理を施して使用される。

ヨクイニン・・・ビタミンB2主薬製剤やビタミンB6主薬製剤、瀉下薬等の補助成分として配合されている場合もある。

リュウノウ・・・リュウノウ中に存在する主要な物質として、ボルネオールが配合されている場合もある。

終わりに

「その他の記載」のある生薬は、以上です。

先の記述が、そっくりそのまま出題されそうなので、チェックしておいてください。

なお、生薬は、他にも、新しい傾向が見出されます。

生薬 新傾向」も、一読願います。

登録販売者「注意事項」のある生薬のまとめ‐セネガ,オンジ,サイシン,センソ,ブシ,モクツウ,ボウイ,モッコウ

「医薬品」の「生薬」にて、「注意事項」と言える内容が出題されるようになっています。

たとえば、「サイシン」の「地上部のアリストロキア酸」などです。

参考:東京都 R2 第96問

よって、以下に、「注意事項」的な記載のある「生薬」をまとめました。

このページでは、セネガ,オンジ,サイシン,センソ,ブシ,モクツウ,ボウイ,モッコウを挙げています。

なお、注意事項ですが、序盤では、無理に憶える必要はありません。

中盤以降に、チェックを入れてください。

セネガ、オンジ

まずもって、去痰作用のある「セネガ」と「オンジ」です。

手引きを抜粋すると…、

『セネガはヒメハギ科のセネガ又はヒロハセネガの根を基原とする生薬、オンジはヒメハギ科のイトヒメハギの根を基原とする生薬で、いずれも去痰作用を期待して用いられる。』

『これらの生薬成分の摂取により糖尿病の検査値に影響を生じることがあり、糖尿病が改善したと誤認されるおそれがある。』

『よって、1日最大配合量がセネガ原生薬として1.2g以上、又はオンジとして1g以上を含有する製品では、使用上の注意において成分及び分量に関する注意として記載されている。』

…となります。

キーワードの「糖尿病」は、押えておきましょう。

憶え方としては、「ネガティブおじが糖尿病」です。

「ネガ」は、「セ“ネガ”」です。

「おじ」は、「オンジ」の“最初と最後の文字”です。

くだらないですが、頭に残るように思います。

また、数字は、常に狙われています。

セネガ・・・1.2g以上」と、「オンジ・・・1g以上」ですが、憶え難いです。

よって、試験会場の道すがらや、本試験直前の休憩時間で、憶えてしまいましょう。

サイシン

先に挙げた「東京都 R2 第96問」で、出題されました。

サイシン」ですが、手引きを抜粋すると…、

『サイシンは、ウマノスズクサ科のウスバサイシン又はケイリンサイシンの根及び根茎を基原とする生薬である。』

地上部には腎障害を引き起こすことが知られているアリストロキア酸が含まれている。』

…となります。

先の東京都試験では、腎障害の起きる地上部が問われています。

キーワードの「地上部・・・腎障害」と「アリストロキア酸」は、今後の定番となりそうなので、チェックしておきましょう。

くだらないですが、「最新(サイシン)の“アリスト”テレス研究」くらいに、こじつけて憶えるとよいでしょう。

センソ

センソ」ですが、頻出論点の「強心薬」の生薬です。

手引きを抜粋すると…、

有効域が比較的狭い成分であり、1日用量中センソ5mgを超えて含有する医薬品は劇薬に指定されている。』

『一般用医薬品では、1日用量が5mg以下となるよう用法・用量が定められており、それに従って適正に使用される必要がある。』

『なお、通常用量においても、悪心(吐きけ)、嘔吐の副作用が現れることがある。』

…となっています。

数字や注意事項を、押えておくべきです。

劇薬になるのは「“5mg超”」です。

対して、一般用医薬品となるのは、「“5mg以下”」ですので、整理して押えましょう。

「ひっかけ」で、劇薬指定の数字が、「1日用量中センソ“5mg以上”含有する医薬品は劇薬に指定」などと、問われたことがあります。

劇薬は、「超」ですね。数字部分は、常にチェックしておきましょう。

なお、「5」という数字の憶え方は、生薬ページにあります。

参考:センソ

ブシ

ブシ」ですが、手引きを抜粋すると…、

『血液循環が高まることによる利尿作用を示すほか、鎮痛作用を示すが、アスピリン等と異なり、プロスタグランジンを抑えないことから、胃腸障害等の副作用は示さない。』

『なお、ブシは生のままでは毒性が高いことから、その毒性を減らし有用な作用を保持する処理を施して使用される。』

…となっています。

先の太文字部分「アスピリン等と異なり、プロスタグランジンを抑えないことから、胃腸障害等の副作用は示さない」のところが、変えられる可能性が大です。

たとえば、「アスピリン等と“同じで”」とか…、

「“ヒスタミン遊離”を抑えない」とか…、

「プロスタグランジンを“抑える”」とか…、

「胃腸障害等の副作用を“示す”」といった塩梅です。

「ブシ」は、高い出題率を誇る生薬なので、どのようにように出題されても、大丈夫なようになっておきましょう。

個人的には、絶対に出る予感があります。

モクツウ

モクツウ」ですが、「基原」に関する注意喚起が為されています。

手引きには…、

『モクツウは、アケビ科のアケビ又はミツバアケビの蔓性の茎を、通例、横切りしたものを基原とする生薬である。』

中国等では、アリストロキア酸を含有するキダチウマノスズクサを用いたものがモクツウとして流通していることがある。」

…とあります。

「逆」的な出題が予想されます。

たとえば、「中国等では、アリストロキア酸を含有する“ミツバアケビ”を用いたものがモクツウとして流通」とかです。

「×」ですね。

アリストロキア酸を含むのは、「キダチウマノスズクサ」です。

ミツバアケビ」には、アリストロキア酸がありません。

試験直前のチェック事項としておきましょう。

ボウイ、モッコウ

ボウイ」と「モッコウ」ですが、「類似生薬」の注意喚起が為されています。

手引きには…、

『このほか、ボウイ、モッコウに関しても、医薬品・医療機器等安全性情報(平成12年7月)において、注意を要する類似生薬につき情報提供がなされている。』

…とあります。

手引きには、上記記述しかないので、詳細は不明ですが、ボウイとモッコウには、こういう注意喚起が為されている、くらいに押さえておくとよいでしょう。

当該論点も、試験直前のチェック事項としておきましょう。

なお、「モッコウ」ですが、手引きでは、当該類似生薬の論点に、ちらっと出る生薬です。

んなもんで、当該「モッコウ」を、追求する必要はありません。名称だけ、軽く押えておけばいいでしょう。

アリストロキア酸

今後の試験では、「アリストロキア酸」がキーとなりそうなので、まとめておきます。

サイシン・・・地上部

モクツウ・・・中国産のキダチウマノスズクサ

まあ、数は少ないので、本ページを「お気に入り」にでも入れておいて、試験直前に、ざっとチェックしてください。

終わりに

「注意事項」的なもののある生薬は、以上です。

追加され次第、追記していきます。

なお、生薬は、他にも、新しい傾向が見出されます。

生薬 新傾向」も、一読願います。