1問‐平成30年10月 二ボ公式過去問解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 第1問目の解説。第1問は、「熱・蒸気」の論点です。例年とは異なる出題で、アレレとなる受験生も多いはずです。基本的な用語と数字は押えておきましょう。問いはシンプルなので、確実に取れるように語句・用語を押えておきます。暗記や憶え方、まとめページへのリンクも。

1問

 

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 本問のレベルは「やや難」です。

 基本的な数字と用語を問うていますが、過去に“あまり出題実績がない”ために、解けない受験生もいるはずです。

 二級ボイラー技士も、少しずつ傾向が変わっているので、テキストを精読しておく必要があります。

 本問の答えは、「こちら(番号のみ)」です。

解説

 正直、憶えていないとどうしようもない問題です。

 こういう数字・用語も出るということで、傾向把握の一環としてみておきましょう。

A

 Aの「質量1㎏の水の温度を1K(1℃)だけ高めるために必要な熱量は約[A]kJ である」ところですが、水の比熱は、4.187kJです。

 んなもんで、選択肢を吟味すると、「4.2」が最も近い数字となります。

B

 問題文の「水の[B]は約[A]kJ /(㎏・K)である。」ですが、質量1㎏の水の温度を1K(1℃)だけ高めるために必要な熱量のことを、「比熱」といいます。

 んなもんで、選択肢[B]には、「比熱」が入ります。

 よって、答えは、選択肢の「4」となります。

 しかし、重要な選択肢があるので、そこまで見ておいてください。

要注意な選択肢

 押さえておくべきは、選択肢1のAの「2,300」です。

 これは、水の蒸発熱(潜熱)の「2,257kJ」に当たります。

 んで、試験で実によく出る「飽和蒸気の比エンタルピ」は、「2,676kJ/kg」となっています。

 …ピンと来た人もいるかと思います。

 「飽和水の比エンタルピ」は、先に見た水の比熱4.187kJに100をかけた「418.7kJ」です。

 んで、これに、先の水の蒸発熱(潜熱)の「2,257kJ」を足したものが、「飽和蒸気の比エンタルピ」となっています。

 つまり、「418.7+2257=2675.7=2,676」ってな次第です。

 これらの数字も狙われるので、押えておきましょう。

答え

 設問は、「正しいものの組み合わせはどれか?」です。

 よって、選択肢4となります。

 正解:4

 次の問題へ。

過去問その他の問題

 本問以外の問題は、以下のリンク先にあります。

 通勤・通学中にどうぞ。

構造10問

 1問:熱・・・「やや難」

 2問:ボイラー効率・容量・・・「ふつう」

 3問:鏡板・・・「ふつう」

 4問:空気予熱器・・・「ふつう」

 5問:計測器・・・「ふつう」

 6問:給水系統装置・・・「ふつう」

 7問:貫流ボイラー・・・「ふつう」

 8問:炉筒煙管ボイラー・・・「ふつう」

 9問:水位検出器・・・「難」

 10問:自動制御用機器・・・「ふつう」

取扱10問

 11問:ボイラー水の吹出・・・「ふつう」。

 12問:燃料油用遮断弁・・・「難」

 13問:ボイラー水位・・・「ふつう」

 14問:キャリオーバ・・・「ふつう」

 15問:スートブロー・・・「ふつう」。

 16問:ボイラー水管理・・・「ふつう」

 17問:酸洗浄・・・「ふつう」。

 18問:ボイラー清缶剤・・・「ふつう」

 19問:点火前点検・・・「やや難」

 20問:単純軟化法・・・「ふつう」

燃料・燃焼10問

 21問:引火点・・・「ふつう」

 22問:重油・・・「ふつう」。

 23問:重油加熱・・・「ふつう」

 24問:石炭・・・「ふつう」

 25問:気体燃料・・・「ふつう」

 26問:低温腐食抑制・・・「ふつう」

 27問:流動層燃焼方式・・・「ふつう」

 28問:ガンタイプオイルバーナ・・・「ふつう」

 29問:通風・・・「ふつう」

 30問:大気汚染物質・・・「ふつう」

法令10問

 31問:伝熱面積・・・「ふつう」

 32問:変更届・・・「ふつう」

 33問:使用再開検査・・・「ふつう」

 34問:鋳鉄製ボイラー規制・・・「ふつう」

 35問:鋼製ボイラーの安全弁・・・「やや難」

 36問:設置規制・・・「ふつう」

 37問:付属品管理・・・「ふつう」

 38問:定期自主検査・・・「ふつう」

 39問:水面測定装置・・・「ふつう」

 40問:掃除・修繕・・・「ふつう」

独学向け教材

 独学向けの教材については「教材レビュー」にその詳細を述べています。

 ま、読むのがメンドウな人は…、

 過去問は、「詳解2級ボイラー技士過去6回問題集」を使い、

 そして、テキストは、本格版の「一発合格! これならわかる2級ボイラー技士試験 テキスト&問題集」か、簡易版の「いちばんわかりやすい!2級ボイラー技士合格テキスト」を使用します。

 わたしが再度、試験を受けるとしたら、上記の教材で勉強します。攻守揃い踏みで、鉄板合格です。

PDF過去問の閲覧

 

 PDFの閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“過去問演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。

 手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。

 他のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDF過去問の閲覧も可能で、費用対効果が秀逸です。

 サブ機として、試験後も活躍するはずです。

 amazon参考‐Fire HD

ボイラの後は、乙4で

 乙4とは、「危険物取扱者 乙種4類」のことです。

 お馴染みの油炊きボイラーでは、「重油」を使います。

 「重油」の補充等の際、乙4があると“立ち合い”ができることから、「2ボ」と「乙4」とは、実に、相性のよい資格となっています。

 昨今では、油炊きボイラーが減っているとはいえ、まだまだ数があります。2ボと乙4があれば、とりあえず仕事があって、食いっぱぐれはないので、2ボ合格後は、「乙4」取得を目指してください。

 試験勉強等については、「乙種4類の独学」と、「乙4のテキスト・問題集を参考にしてください。

二級ボイラー技士のこまごましたもの

 二級ボイラー技士と相性のよい資格に、「危険物取扱者 乙種4類」があります。

 二ボ合格後の取得資格に、ピックアップしておくとよいでしょう。勉強方法等は、「乙4 独学前編:重要試験情報」や「乙4 独学後編:勉強方法」を一読ください。

 二級ボイラー技士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「二級ボイラー技士:ブログ記事」をばご参考ください。

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