6問‐令和3年10月 二ボ公式過去問解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 第6問は、「鋳鉄製ボイラー」の問題です。少々、傾向の異なる問題です。テキストにあまり出てこないものが問われているので、落としても仕方がないです。

6問

 

 (クリックして拡大。)

 本問のレベルは「やや難」です。

 本問の答えは、「こちら(番号のみ)」です。

 問題一覧は、こちらです。

 全問の答えは、こちらです。

解説

 過去にあまり出題実績のない論点です。

 難しくはなく、常識的に判断できるものが多いです。

 今後の出題に備えて、選択肢と答えとを、憶えてしまいましょう。

選択肢1

 選択肢1の「蒸気ボイラーの場合、その使用圧力は0.1MPa以下に限られる。」ですが、正しい記述です。

 「鋳鉄製ボイラー」の蒸気ボイラーなので、「使用圧力は0.1MPa以下」となります。

 なお、温水ボイラーだと、「使用圧力は0.5MPa以下、温水温度120度以下」となります。

 「穴埋め問題」でも問われるので、数字は、ガチ暗記しましょう。

 よって、選択肢は、「正」となります。

選択肢2

 選択肢2の「暖房用蒸気ボイラーでは、重力循環式の場合、給水管はボイラー本体の安全低水面の位置に直接取り付ける」ですが、誤った記述です。

 いろいろ間違っている選択肢です。

 給水管ですが、ボイラー本体の安全低水面の位置に直接取り付けません。

 「ボイラー本体の安全低水面の位置」に取り付けるのは、「返り管」です。(なお、返り管は、ボイラー本体に直接取り付けません。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

選択肢3

 選択肢3の「ポンプ循環方式の蒸気ボイラーの場合、返り管は、安全低水面以下150mm以内の高さに取り付ける」ですが、正しい記述です。

 法によってこう定められているので、“このようなもの”として、押えておきましょう。

 数字の「ポンプ循環方式・・・安全低水面以下150mm以内の高さ」は、チェックしておきましょう。

 よって、選択肢は、「正」となります。

選択肢4

 選択肢4の「ウェットボトム式は、ボイラー底部にも水を循環させる構造となっている」ですが、正しい記述です。

 「ウェットボトム式」の正しい記述です。テキストで確認しておきましょう。基本問題です。

 よって、選択肢は、「正」となります。

選択肢5

 選択肢5の「鋼製ボイラーに比べ、熱による不同膨張によって割れが生じやすい」ですが、正しい記述です。

 鋳鉄はもろいので、熱による不同膨張によって、割れが生じやすいです。

 よって、鋳鉄製ボイラーは、鋼製ボイラーに比べると、強度が低いです。

 よく出るので押えておきましょう。

 よって、選択肢は、「正」となります。

答え

 設問は、「誤っているものはどれか?」です。

 「1」は「正」です。

 「2」は「誤」です。

 「3」は「正」です。

 「4」は「正」です。

 「5」は「正」です。

 正解:2

 次の問題へ。

過去問その他の問題

 本問以外の問題は、以下のリンク先にあります。

 通勤・通学中にどうぞ。

R3年10月過去問

 インデックス

 問題一覧

 答え一覧

構造10問

 1問:ボイラーの構造・・・「ふつう」

 2問:丸ボイラーの特徴・・・「ふつう」

 3問:計測器・・・「ふつう」

 4問:ステー・・・「ふつう」

 5問:ボイラー構造・・・「ふつう」

 6問:鋳鉄製ボイラー・・・「ふつう」

 7問:ボイラーの吹出し装置・・・「ふつう」

 8問:エコノマイザ・・・「ふつう」

 9問:ボイラーの自動制御・・・「ふつう」

 10問:ドラム水位制御・・・「ふつう」

取扱10問

 11問:点火前の点検・準備・・・「ふつう」。

 12問:ボイラーの水管理・・・「ふつう」

 13問:酸洗浄・・・「ふつう」

 14問:突然消火原因・・・「ふつう」

 15問:ディフューザポンプ・・・「ふつう」。

 16問:清缶剤・・・「ふつう」

 17問:蒸気圧力上昇時の取扱い・・・「ふつう」。

 18問:水面測定装置・・・「ふつう」

 19問:スケール及びスラッジの害・・・「ふつう」

 20問:キャリオーバ・・・「ふつう」

燃料・燃焼10問

 21問:液体燃料の供給装置・・・「ふつう」

 22問:重油に含まれる成分・・・「ふつう」。

 23問:石炭の工業分析・・・「ふつう」

 24問:気体燃料の燃焼方式・・・「ふつう」

 25問:圧力噴霧式バーナ・・・「やや難」

 26問:NOxの抑制方法・・・「ふつう」

 27問:ボイラー用気体燃料・・・「ふつう」

 28問:燃料の分析及び性質・・・「ふつう」

 29問:一次空気及び二次空気・・・「ふつう」

 30問:ボイラーの通風・・・「ふつう」

法令10問

 31問:法定検査・・・「ふつう」

 32問:鋼製ボイラー・・・「ふつう」

 33問:検査及び検査証・・・「ふつう」

 34問:鋳鉄製温水ボイラー・・・「ふつう」

 35問:附属品の管理・・・「ふつう」

 36問:鋼製ボイラーの水面測定装置・・・「ふつう」

 37問:ボイラー取扱作業主任者の職務・・・「ふつう」

 38問:ボイラー技士・・・「ふつう」

 39問:定期自主検査・・・「ふつう」

 40問:法定距離・・・「ふつう」

独学向け教材

 独学向けの教材については「教材レビュー」にその詳細を述べています。

 ま、読むのがメンドウな人は…、

 過去問は、「詳解2級ボイラー技士過去6回問題集」を使い、

 そして、テキストは、本格版の「一発合格! これならわかる2級ボイラー技士試験 テキスト&問題集」か、簡易版の「いちばんわかりやすい!2級ボイラー技士合格テキスト」を使用します。

 わたしが再度、試験を受けるとしたら、上記の教材で勉強します。攻守揃い踏みで、鉄板合格です。

PDF過去問の閲覧

 

 PDFの閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“過去問演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。

 手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。

 他のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDF過去問の閲覧も可能で、費用対効果が秀逸です。

 サブ機として、試験後も活躍するはずです。

 amazon参考‐Fire HD

ボイラの後は、乙4で

 乙4とは、「危険物取扱者 乙種4類」のことです。

 お馴染みの油炊きボイラーでは、「重油」を使います。

 「重油」の補充等の際、乙4があると“立ち合い”ができることから、「2ボ」と「乙4」とは、実に、相性のよい資格となっています。

 昨今では、油炊きボイラーが減っているとはいえ、まだまだ数があります。2ボと乙4があれば、とりあえず仕事があって、食いっぱぐれはないので、2ボ合格後は、「乙4」取得を目指してください。

 試験勉強等については、「乙種4類の独学」と、「乙4のテキスト・問題集を参考にしてください。

二級ボイラー技士のこまごましたもの

 二級ボイラー技士と相性のよい資格に、「危険物取扱者 乙種4類」があります。

 二ボ合格後の取得資格に、ピックアップしておくとよいでしょう。勉強方法等は、「乙4 独学前編:重要試験情報」や「乙4 独学後編:勉強方法」を一読ください。

 二級ボイラー技士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「二級ボイラー技士:ブログ記事」をばご参考ください。

みんなとシェアする