直近の令和3年度の下期筆記試験(午前筆記・午後筆記)をもとに、今後の傾向と対策を述べます。
なお、このページは、試験勉強の序盤では無用です。
「お気に入り」にでも入れておいて、ある程度、テキストと過去問とを消化した中盤以降に、参考にしてください。
技能試験的な問題の1つに、「リングスリーブ」の問題があります。
リングスリーブの種類と、その刻印とを当てる問題です。
技能試験で勉強することなので、これまでは、「捨て問」でもよいかと思っていました。
しかし、傾向からすると、ほぼ「定番化」しています。
憶えることは少しだし、技能で必須となる知識なので、筆記の段階で、リングスリーブの要領を、押さえてしまいましょう。
・R3下期午前筆記 31問…選択肢ニ
上の問題では、「アウトレットボックス」が、その別名である「ジョイントボックス」で、選択肢に登場しています。
工具器具などで、括弧書きの別称がある場合、当該別称にて出題される可能性が出てきました。
たとえば、「リモコントランス」や「ベル用トランス」の別名は「小形変圧器」です。
どっちの名称で出てもいいように、両方を憶えましょう。
「資料読み取り問題」が、出題されています。
「資料読み取り問題」とは、資料に記載されていることから、選択肢を判別する問題です。
以前の試験の「R3上期午後筆記 41問」でも、同様の出題がありました。
ほぼ「定番化」している出題形式です。
???となったときは、資料を目を皿にして、「ヒント・手がかり」の有無を、チェックしましょう。
・R3下期午前筆記 48問…選択肢ハ
熱線式自動スイッチの写真鑑別が出題されました。
「熱線式自動スイッチ」ですが、「RAS」が傍記されるスイッチです。
当該スイッチは、これまで、図記号でさえ問われることがなかったのに、今回は、ズバッと「写真」が問われました。
判別できた受験生は、ほとんどいなかっただろうと、推測されます。
このような、未知なる工具器具の出題は、前回の試験でも、出題されています。
たとえば、「R3上期午後筆記17問」です。わけわからないです。
今後も、傾向として、テキストに載ってない器具・工具が、真正面から問われる可能性が、実に“高い”です。
この種の問題は、対策が取り難いうえに、費用対効果も悪いです。
今後の試験でも、未知なる問題が出ると想定して、心構えを作っておきましょう。
本試験で遭遇した際は、選択肢を熟読して、何らかのヒントから、最終解答を導きましょう。
どうにもならないようなら、潔く「捨て問」として、他の問題で活路を開きましょう。
時間の無駄なので、深追いは厳禁です。
もしかしたらですが、こういう未知系の問題は、「受験生の足止め目的(時間浪費)」なのかもしれないです。
これまでの写真鑑別の問題は、実にシンプルで、言ってしまえば、知っているか否かを問うだけの「知識問題」でした。
しかし、R3年度の試験では、かなり“応用の効いた問題”が出題されています。それが、先の「第50問」です。
個々の器具や工具の役割を踏まえて、かつ、資料もきちんと読み取っていないと、到底、解答できない問題となっています。
今後も、こうした応用問題が問われると思われます。
第2種電気工事士においても、テキストを精読しておくべきです。
「難問」は、そのまんまで再出題されることがあります。
先のリンク先の問題は、文系や電気工事のド素人には厳しい問題です。
しかし、先のページでも述べていますが、直近の試験から、そのまんまが出題されているのです。
「難問」は、このように、繰り返し、出題されることが多々あります。
たとえ、その内容が全くわからなくても、問題文と選択肢の正誤は、押えておきましょう。
令和3年度の下期筆記試験ですが、なぜか、午前試験の方が難しかったです。
テキストには未掲載の器具が出たりで、苦戦したはずです。
対して、午後試験は、言うほど難しくなかったです。すらすらっと、解けたと思います。
このように、難易の差はありましたが、本質的には、「第2種電気工事士試験」です。
きちんとテキストを精読し、過去問を2~3回繰り返していれば、穏当に、合格点の6割(30点)は、確保できる内容です。
やることさえやれば受かる点には変わりがないので、シッカリ準備して臨んでください。
逆を言うと、「てきとー」では、もう受からないので、ちゃんと勉強してください。
以下、過去問関連のリンクの紹介です。活用してください。
・難問・奇問・珍問・ひっかけ問題リスト…要注意の問題。「使い回し」の可能性が高く、必ずチェックレベル。
・難問・やや難問リスト…「難」と「やや難」の問題をまとめて、リスト化。これらが解けるようなら、合格レベル。
・「複線図」の過去問リスト…筆記の複線図問題だけを演習したい人向け。
| カテゴリー: 第2種電気工事士 | Tags: 第2種電気工事士 | 2021年11月6日 9:47 AM |
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文系・ド素人を対象に、第2種電気工事士の学科試験の「難」と「やや難」の問題を、複線図の問題を除いて、リストアップしています。
「使い回される問題」もあるので、過去問演習の仕上げや、傾向把握の一環として、活用ください。
なお、過去問対策のリンクは、一番下の「過去問関連リンク」にあります。
・4問:インピーダンス・電圧計算・・・「やや難」。
・15問:蛍光灯と白熱電灯・・・「やや難」。
・20問:簡易接触防護措置の最小高さ・・・「難」。
・46問:配線当て・・・「難」。
・4問:交流電圧・・・「難」。
・19問:絶縁処理・・・「やや難」。
・47問:配線・・・「難」。
・50問:未使用のもの・・・「やや難」。
・4問:交流回路のインピーダンス・・・「やや難」
・5問:三相3線式回路・・・「やや難」。
・6問:電圧降下・・・「難」。
・15問:高周波点灯専用形の蛍光灯・・・「やや難」。
・27問:クランプ形漏れ電流計・・・「難」。
・28問:各種法令・・・「難」。
・31問:図記号当て・・・「やや難」。
・44問:接続写真鑑別・・・「難」。
・4問:交流回路の力率・・・「難」。
・17問:器具写真鑑別・・・「やや難」。
・21問:異時点滅・・・「難」。
・45問:接続写真鑑別・・・「難」。
R2(2020)の上期試験は、疫病ため中止されました。
筆記試験に出た難問等のうち、「繰り返し」出題されたものを、「2電工筆記の要チェックの難問・奇問・珍問・ひっかけ問題リスト」にまとめています。
運がよければ、このページで1点取れます。チェックしておきましょう。
んで、難問・やや難問の全リストは、「2電工筆記の難問・やや難問リスト」です。
これらが解ければ合格レベルです。実力試しに活用ください。
複線図の問題は、「2電工筆記「複線図」の過去問リスト」に、まとめています。
筆記の複線図だけ問題演習したい人は、利用してください。
| カテゴリー: 第2種電気工事士 | Tags: 第2種電気工事士, 2電工筆記 | 2021年6月23日 11:33 AM |
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以下に、総評を述べていきますが、過去問は、「R3上期 午前筆記」と、「R3上期 午後筆記」です。
昨年度(令和2年度)の下期試験でも、午前と午後に分かれて、筆記試験が行われました。
んで、令和3年度の上期試験でも、午前と午後とで、試験が実施されました。
昨年度は、午前・午後の問題内容に、大きな「違い」がありませんでした。
しかし、当該令和3年度の上期筆記では、午前と午後とで、かなりの「違い」があります。午後の方が、明らかに手強いです。
下期試験がどうなるかまだわかりませんが、難しい午後の筆記に当たってもいいように、基礎・基本的なものを、確実に押えておきましょう。
文系の人は、電気理論を捨てる人も多いでしょうが、前記の理由から、過去問を何回も解いて、電気理論で出ている問題のすべては、解き方を暗記しておきましょう。
参考:筆記試験の教材
最初に結論から言うと、午前・午後とも、やはり、「第2種電気工事士」の試験です。
小難しい問題が増えてはいますが、キッチリと過去問演習をして、テキストを精読していれば、合格点の6割を確保できるようになっています。
ただ、以前は、生半可な勉強でも、受かる可能性がありましたが、今では、落ちる可能性が実に高いです。
油断せず、やるべきことをやって、試験に臨んでください。
なお、時間的に厳しい人は、4~5ヶ月前から、“早めに”テキストや過去問に当たってください。
んでは、直近試験での傾向やポイント、注意事項を述べていきます。
技能試験で勉強する論点が、越境して、筆記に出題されています。
午前試験では、「午前:第21問」に…、
午後試験では、「2問」も出題され、「午後:第11問」と「午後:第21問」に、登場しています。
筆記の勉強しかしていない人は、まずもって、解けないはずです。
とりわけ、午後試験の21問のように、ガチの複線図が問われたら、お手上げです。
しかし、4月初旬から筆記の勉強を始めるとすると、筆記に並行して技能を勉強をするのは、かなり、時間的に厳しいです。
よって、「とりあえず捨て問」とします。
「技能的な問題」を「捨て問」にしても、失点は、他の問題でカバーはできるからです。
んで、全論点が済んで、時間に余裕があるなら、着手するようにしましょう。
勉強したい人は勉強すればいいですが、無理そうな人は、「捨て問」にして、電気理論など、他の問題で失点を取り返してください。
言い換えれば、「技能的な問題」を「捨て問」にするなら、電気理論や配線理論などを、ミッチリと勉強して、フルマークするくらいにならないといけない、といった寸法です。
令和3年度(2021年度)の上期筆記の最たる特徴に、“奇問”があります。
“奇問”ですが、これは、テキストにて見たことのない事物が出題された問題で、(なんだこりゃ?)と、キツネにつままれるような感じを受ける問題です。
午前試験では、「午前:第41問…ニ」に…、
午後試験では、「午後:第17問」と「午後:第41問」に、登場しています。
しかし、それほど、神経質になる必要はありません。
リンク先の解説で述べられているように、なんらかの『突破口・ヒント』があるからです。
消去法で解けたり、資料や問題文・選択肢を、落ち着いてジックリと目を通せば、解答の糸口があります。
今後も、こうした、テキストに載ってない“奇問”が登場すると思います。
しかし、即、諦めるのではなく、(あ、来たな)という感じで、問題を解くテンポを変えて、落ち着いて対処してください。
従来の試験問題は、「1問に付き1つの論点」が問われるのが、ほとんどでした。
しかし、当該筆記試験では、「1問で、2つの論点が問われる」問題が散見されます。
午前試験では、「午前:第9問」に…、
午後試験では、「午後:第9問」と「午後:第26問」に、登場しています。
難しくはないですが、以前と比べると、格段に解答に手間取ります。
頻出論点は、シッカリ正確に暗記して、解答に時間を取られないようにしましょう。
ついに、第2種電気工事士でも出たかと思ったのが、「組み合わせ問題」です。
正誤をストレートに問うのではなく、「正しいもの(誤っているもの)の組み合わせはどれか」といった、もう1作業させる問題です。
午後試験では、「午後:第19問」に、登場しています。
大事なことは、「落ち着いて解答する」です。
焦って解答すると、選択肢の判別は合っているのにも関わらず、最終解答の選択を間違ってしまいます。
2電工では、あまり出ない出題形式なので、何回か解いて、解答の要領を掴んでおきましょう。
今後も出そうなので、チェックすべき論点の問題を、挙げておきます。
まず、「ケーブル・電線の耐熱性」です。
この数年で、毎回出るようになった論点です。
当該年度でも、出題されており、午前試験では、「午前:第12問」に…、
午後試験では、「午後:第12問」に、登場しています。
憶えてないと絶対に解けないので、チェックしておきましょう。再度、出題される可能性が大です。
次に、「弱電流電線」です。
午前試験にて、「2問」に渡って登場しています。
こういう細かいものも、問われるようになっています。
過去問を解くだけでなく、テキストの精読も行ってください。
総評は、以上です。
| カテゴリー: 第2種電気工事士 | Tags: 第2種電気工事士, 2電工筆記 | 2021年6月19日 10:53 AM |
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