第2種電気工事士の学科試験で問われる複線図は、学科の試験科目の中でも異質の難しさです。このページでは、どうして学科にこんな異質の論点が出るのか、その背景を考えます。
第2種電気工事士の学科試験の論点「複線図」は、異質の論点です。
当該複線図ほど、マスターするのに時間を食う論点は、学科にありません。
んでは、なぜ複線図だけ、こんなに難しいのか、その理由を考えたいと思います。
公式の明言がないので、わたしの推測ですが、複線図問題は、たぶん、「技能不合格者の救済」です。
複線図問題が難儀なのは、テキストの紙の上の勉強では、いまいちわからない点です。
複線図の書き方がテキストには載ってますが、これだけの説明で、複線図を理解するのは、正直、厳しいと思います。
わたしが学科(往時は筆記)を受験した時は、本当にわからなかったので、捨ててました。
わたしが複線図を理解できたのは、技能試験の勉強で実際に候補問題を組んだ時で、実際に回路を組んでやっと(あーそういうことかいな)と、腑に落ちた次第です。
技能試験の勉強では、複線図を絶対に書くことになります。といいますか、複線図がマスターできてないと、候補問題を作れないです。
とことん書くので、技能の候補問題を1度でも通して作っていれば、100%マスターできた状態になります。
こうした次第で、技能の勉強経験があれば、学科の複線図問題をさくさく解ける、ってな塩梅です。
ご存じのように、第2種電気工事士には、学科試験と技能試験の2つの試験があります。
現在では、技能に落ちても、次と次の学科試験が免除されます。
要は、2回学科を受けなくても、技能を受けられるってな次第です。
さて、技能試験ですが、欠陥1つで落ちる試験のため、誰でも連続して落ちる可能性があります。ケアレスミスは、誰にだって起きますから、根絶は厳しいです。
んで、不幸にも技能に落ち続けて、学科免除がなくなると、再び、学科試験を受けなくてはならなくなります。
しかし、再度の学科試験の受験は、精神的に、かなりメンドクサイものがあります。
そこで、「複線図」という技能経験者が簡単に解ける問題を出すことで、学科に受かりやすくしているのではないか、学科の勉強の負担を減らしているのではないか、といった次第です。
一回学科に受かっているのだから、便宜を図っても構わんだろう、といった寸法です。
以上、なぜ、学科に複線図問題があるのかの一考察でした。
2025年2月28日 5:28 PM
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