35問‐平成30年4月 二ボ公式過去問解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 平成30年4月 二級ボイラー技士の公式過去問の、第35問目の解説。本問は、鋼製ボイラーの諸規制を問うの問題です。本問は、正確な知識がないと、正解に辿り着けません。消去法で最終解答を選びます。選択肢は、基礎・基本のものが多いので、これらで判別することになります。難易度は「やや難」です。

35問‐鋼製ボイラー

 

 (クリックして拡大。)

 本問のレベルは「やや難」です。

 本問の答えは、「こちら(番号のみ)」です。

解説

 本問は、「鋼製ボイラー」の諸規制が問われています。

 基本は知識問題なのですが、ひっかけ的な選択肢もあり、解答がやや難です。

 「消去法」で答えられるようになっておきましょう。

 何回もテキストに目を通して、1つ1つ、押えていってください。

選択肢1

 選択肢1の「安全弁は、ボイラーの本体の容易に検査できる位置に直接取り付け、かつ、弁軸を鉛直にしなければならない」ですが、正しい記述です。

 そのとおりの記述です。テキストで確認しておきましょう。

 よって、当該選択肢は、「○」となります。

 なお、鉛直(えんちょく)とは、「重り(錘)を糸で吊り下げたときの糸が示す方向、すなわち、重力の方向。水平面に対して垂直の方向」を言います。

選択肢2

 選択肢2の「伝熱面積が50平方メートル以下の蒸気ボイラーにあっては、安全弁を1個とすることができる」ですが、正しい記述です。

 テキストで確認しておきましょう。

 選択肢2は「○」です。

 なお、伝熱面積が50平方メートル“超”の蒸気ボイラーにあっては、安全弁を2個以上、備え付けなければなりません。

 「以下」と「超」の使い分けについては、「以下・以上・未満・超える」を参考にしてください。

 ついでに言うと、当該「安全弁・・・1コ・・・50㎡以下」も、実によく出るので、ガチ暗記です・

選択肢3

 選択肢3の「水の温度が120度を超える温水ボイラーには、安全弁を備えなければならない。」ですが、正しい記述です。

 テキストの記載そのままです。

 選択肢3は「○」です。

 なお、数字の「120度」のところは、注意してください。

 過去に数字が変えられて、たとえば、「水の温度が“100度”を超える温水ボイラー」とか「水の温度が“1200”度を超える温水ボイラー」などと出題されているので、「120度」と正確に憶えましょう。

選択肢4

 選択肢4の「過熱器には、過熱器の出口付近に過熱器の圧力を設定圧力以下に保持することができる安全弁を備えなければならない。」ですが、誤った記述です。

 正しくは、「過熱器の圧力を設定温度以下」です。

 よって、選択肢4は「×」です。

 まあ、本問は、できなくて仕方がないと思います。

 他の選択肢を、正しく判別して、「消去法」で最終解答を導いてください。

 二級ボイラー技士では、こういう出題もあります。傾向把握の一環として、見ておきましょう。

選択肢5

 選択肢5の「過熱器用安全弁は、胴の安全弁より、先に作動するよう調整しなければならない。」ですが、正しい記述です。

 安全弁の作動順序は…、

 過熱器→ボイラー本体→エコノマイザ

 …となっています。

 要は、過熱器の安全弁は、本体より「先」に作動するようにします。

 んで、エコノマイザの安全弁は、本体より「後」に作動するようにします。

 よって、選択肢5は「○」です。

答え

 本問は、「誤っているものはどれ?」です。

 答え:4

 次の問題へ。

過去問その他の問題

 本問以外の問題は、以下のリンク先にあります。

 通勤・通学中にどうぞ。

構造10問

 1問:熱・蒸気・・・「ふつう」

 2問:ボイラー効率・・・「ふつう」

 3問:貫流ボイラー・・・「ふつう」

 4問:計測器・・・「ふつう」

 5問:空気予熱器・・・「ふつう」

 6問:給水系統装置・・・「ふつう」

 7問:炉筒煙管ボイラー・・・「ふつう」

 8問:鏡板・・・「ふつう」

 9問:水位検出器・・・「難」

 10問:自動制御用機器・・・「ふつう」

取扱10問

 11問:ボイラー水の吹出・・・「ふつう」。

 12問:燃料油用遮断弁・・・「難」

 13問:ボイラー水位・・・「ふつう」

 14問:キャリオーバ・・・「ふつう」

 15問:スートブロー・・・「ふつう」。

 16問:ボイラー清缶剤・・・「ふつう」

 17問:酸洗浄・・・「ふつう」。

 18問:水管理・・・「ふつう」

 19問:点火前点検・・・「やや難」

 20問:単純軟化法・・・「ふつう」

燃料・燃焼10問

 21問:引火点・・・「ふつう」

 22問:重油・・・「ふつう」。

 23問:石炭・・・「ふつう」

 24問:重油加熱・・・「ふつう」

 25問:気体燃料・・・「ふつう」

 26問:低温腐食抑制・・・「ふつう」

 27問:流動層燃焼方式・・・「ふつう」

 28問:大気汚染物質・・・「ふつう」

 29問:通風・・・「ふつう」

 30問:ガンタイプオイルバーナ・・・「ふつう」

法令10問

 31問:伝熱面積・・・「ふつう」

 32問:変更届・・・「ふつう」

 33問:使用再開検査・・・「ふつう」

 34問:鋳鉄製ボイラー規制・・・「ふつう」

 35問:鋼製ボイラー・・・「やや難」

 36問:設置規制・・・「ふつう」

 37問:付属品管理・・・「ふつう」

 38問:定期自主検査・・・「ふつう」

 39問:水面測定装置・・・「ふつう」

 40問:掃除・修繕・・・「ふつう」

独学向け教材

 独学向けの教材については「教材レビュー」にその詳細を述べています。

 ま、読むのがメンドウな人は…、

 過去問は、「詳解2級ボイラー技士過去6回問題集」を使い、

 そして、テキストは、本格版の「一発合格! これならわかる2級ボイラー技士試験 テキスト&問題集」か、簡易版の「いちばんわかりやすい!2級ボイラー技士合格テキスト」を使用します。

 わたしが再度、試験を受けるとしたら、上記の教材で勉強します。攻守揃い踏みで、鉄板合格です。

PDF過去問の閲覧

 

 PDFの閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“過去問演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。

 手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。

 他のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDF過去問の閲覧も可能で、費用対効果が秀逸です。

 サブ機として、試験後も活躍するはずです。

 amazon参考‐Fire HD

ボイラの後は、乙4で

 乙4とは、「危険物取扱者 乙種4類」のことです。

 お馴染みの油炊きボイラーでは、「重油」を使います。

 「重油」の補充等の際、乙4があると“立ち合い”ができることから、「2ボ」と「乙4」とは、実に、相性のよい資格となっています。

 昨今では、油炊きボイラーが減っているとはいえ、まだまだ数があります。2ボと乙4があれば、とりあえず仕事があって、食いっぱぐれはないので、2ボ合格後は、「乙4」取得を目指してください。

 試験勉強等については、「乙種4類の独学」と、「乙4のテキスト・問題集を参考にしてください。

二級ボイラー技士のこまごましたもの

 二級ボイラー技士と相性のよい資格に、「危険物取扱者 乙種4類」があります。

 二ボ合格後の取得資格に、ピックアップしておくとよいでしょう。勉強方法等は、「乙4 独学前編:重要試験情報」や「乙4 独学後編:勉強方法」を一読ください。

 二級ボイラー技士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「二級ボイラー技士:ブログ記事」をばご参考ください。

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