登録販売者の「医薬品」に登場する「生薬」のうち、「注意事項」的な記述のある生薬をまとめています。セネガ,オンジ,サイシン,センソ,ブシ,モクツウ,ボウイ,モッコウを掲載しています。
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「医薬品」の「生薬」にて、「注意事項」が出題されるようになっています。
特に、出題実績があるのが「サイシン」です。
「東京都 R2 第96問」や「R6 広島県 午後36問」で、「地上部」と「アリストロキア酸」が問われています。
こうした「注意事項」的な記述のある生薬は、「セネガ,オンジ,サイシン,センソ,ブシ,モクツウ,ボウイ,モッコウ」です。
生薬の「注意事項」は、今後も、出題可能性がありそうです。中盤から試験終盤にかけて、チェックしてください。
先に過去問で見たように、「サイシン」がそこそこ問われています。
出題実績のあるものは、問題の「使い回し」の可能性が高いので、当該サイシンを優先して押えておきましょう。
「サイシン」ですが、手引きを抜粋すると…、
『サイシンは、ウマノスズクサ科のウスバサイシン又はケイリンサイシンの根及び根茎を基原とする生薬である。』
『地上部には腎障害を引き起こすことが知られているアリストロキア酸が含まれている。』
…となります。
先に挙げた過去問でも、腎障害の起きる地上部が問われています。
キーワードの「地上部・・・腎障害・・・アリストロキア酸」は、憶えておきましょう。
くだらないですが、「最新(サイシン)の“アリスト”テレス研究。腎障害の腎は、サイシンのシン」くらいに、こじつけて憶えるとよいでしょう。
手引きを抜粋すると…、
『セネガはヒメハギ科のセネガ又はヒロハセネガの根を基原とする生薬、オンジはヒメハギ科のイトヒメハギの根を基原とする生薬で、いずれも去痰作用を期待して用いられる。』
『これらの生薬成分の摂取により糖尿病の検査値に影響を生じることがあり、糖尿病が改善したと誤認されるおそれがある。』
『よって、1日最大配合量がセネガ原生薬として1.2g以上、又はオンジとして1g以上を含有する製品では、使用上の注意において成分及び分量に関する注意として記載されている。』
…となります。
出題実績は「ない」のですが、実に問題を作りやすいです。
「糖尿病」は、押えておきましょう。
くだらない憶え方は、「ネガティブおじが糖尿病」です。
「ネガ」は、「セ“ネガ”」です。
「おじ」は、「オンジ」の“最初と最後の文字”です。
また、数字は、ちょっとだけ注意です。
「セネガ・・・1.2g以上」と、「オンジ・・・1g以上」ですが、正直、ここまでやっとれんです。
よって、試験会場に行くときや、本試験直前に、ブツブツ唱えて頭に放り込みましょう。
「センソ」ですが、頻出論点の「強心薬」の生薬です。
手引きを抜粋すると…、
『有効域が比較的狭い成分であり、1日用量中センソ5mgを超えて含有する医薬品は劇薬に指定されている。』
『一般用医薬品では、1日用量が5mg以下となるよう用法・用量が定められており、それに従って適正に使用される必要がある。』
『なお、通常用量においても、悪心(吐きけ)、嘔吐の副作用が現れることがある。』
…となっています。
副作用の「悪心、嘔吐」は、出題実績あります。副作用はすべて出るので、ガチで押えておきましょう。
そして、劇薬と一般用医薬品の数字規制も、出題実績あります。「穴埋め」問題でも出ました。
劇薬になるのは「“5mg超”」です。
対して、一般用医薬品となるのは、「“5mg以下”」です。
整理してガチ暗記してください。
なお、「5」という数字の憶え方は、生薬ページにあります。「センソ」を一読願います。
「ブシ」ですが、手引きを抜粋すると…、
『血液循環が高まることによる利尿作用を示すほか、鎮痛作用を示すが、アスピリン等と異なり、プロスタグランジンを抑えないことから、胃腸障害等の副作用は示さない。』
『なお、ブシは生のままでは毒性が高いことから、その毒性を減らし有用な作用を保持する処理を施して使用される。』
…となっています。
先の太文字部分「アスピリン等と異なり、プロスタグランジンを抑えないことから、胃腸障害等の副作用は示さない」のところが、変えられる可能性が大です。
たとえば、「アスピリン等と“同じで”」とか…、
「“ヒスタミン遊離”を抑えない」とか…、
「プロスタグランジンを“抑えることから”」とか…、
「胃腸障害等の副作用を“示す”」といった塩梅です。
また、なお書きの「ブシは生のままでは毒性が高い」のところも、よく問われています。
「ブシ」は、高い出題率を誇る生薬なので、どのようにように出題されても、大丈夫なようになっておきましょう。
個人的には、絶対に出る予感があります。
「モクツウ」ですが、「アリストロキア酸」が登場します。
手引きには…、
『モクツウは、アケビ科のアケビ又はミツバアケビの蔓性の茎を、通例、横切りしたものを基原とする生薬である。』
『中国等では、アリストロキア酸を含有するキダチウマノスズクサを用いたものがモクツウとして流通していることがある。」
…とあります。
「アリストロキア酸」ですが、先に見たサイシンで出題されているので、当該モクツウでも出題される可能性があります。
試験直前のチェック事項としておきましょう。
「ボウイ」と「モッコウ」ですが、「類似生薬」の注意喚起があります。
手引きの「注記」には…、
『このほか、ボウイ、モッコウに関しても、医薬品・医療機器等安全性情報(平成12年7月)において、注意を要する類似生薬につき情報提供がなされている。』
…とあります。
手引きでは、上記記述しかなく、一読してもナンノコッチャですが、ボウイとモッコウには、こういう注意喚起が為されている、くらいに押さえておくとよいでしょう。
当該論点も、試験直前のチェック事項としておきましょう。
ちなみに、「モッコウ」ですが、なにそれ?となった人もおられるでしょう。
当該生薬は、類似生薬のところに出てくるだけです。本文中には、これといった記述がないです。名称の「モッコウ」だけ、軽く押えておけばいいでしょう。
以上、「注意事項」のある生薬でした。
ド定番論点ではないので、無理して追及しなくていいです。付け足し程度に活用願います。
2021年2月27日 11:08 AM
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