19問‐平成30年10月 二ボ公式過去問解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 平成30年10月 二級ボイラー技士の公式過去問の、第19問目の解説。本問は、点火前点検の問題です。どの選択肢も正しそうなので、最終解答に苦労するかと思います。本問はできなくていいので、ギリギリまで考えたら、他の問題に活路を見出しましょう。軽いひっかけです。

19問‐点火前点検

 

 (クリックして拡大。)

 本問のレベルは「やや難」です。

 どの選択肢も、実に、“正しそう”に見えるので、最終解答に苦労するかもしれません。

 こういう問題は、『確定的に正しいもの』のみ判別して、後は、「運」で選ぶしかありません。

 こういう出題もあるんだなという感じで、傾向把握の一環として、解いておきましょう。

 本問の答えは、「こちら(番号のみ)」です。

選択肢1

 選択肢1の「液体燃料の場合は油タンク内の油量を、ガス燃料の場合にはガス圧力を調べ、適正であることを確認する。」ですが、正しい記述です。

 燃料のチェックは、点化前の点検項目の1つです。

 よって、当該選択肢は、「○」となります。

選択肢2

 選択肢2の「験水コックがある場合には、水部にあるコックを開けて、水が噴き出すことを確認する。」ですが、正しい記述です。

 験水コックとは、それ自体を開いて噴出する水により、水位を判断します。

 水が出れば、水位が高いことになります。

 よって、当該選択肢は、「○」となります。

選択肢3

 選択肢3の「圧力計の指針の位置を点検し、残針がある場合は予備の圧力計と取り替える。」ですが、正しい記述です。

 「残針」とは、「針が0に戻らなくなる」ことです。

 「針が0に戻らなくなっている」のですから、取り替えます。

 テキストに載ってないかもですが、こういうものとして、押えておきましょう。

 よって、当該選択肢は、「○」となります。

選択肢4

 選択肢4の「水位を上下して水位検出器の機能を試験し、設定された水位の上限において正確に給水ポンプの起動が行われることを確認する。」ですが、 誤った記述です。

 正しくは、「設定された水位の上限及び下限」です。

 問題文をよく読んでください。

 水が多ければ給水は止まらないといけません。

 反対に、水が少なければ、給水されなければなりません。

 選択肢では、「上限」だけとなっていて、不適切です。

 よって、当該選択肢は、「×」となります。

選択肢5

 選択肢5の「煙道の各ダンパを全開にしてファンを運転し、炉及び煙道内の換気を行う。」ですが、正しい記述です。

 炉内に可燃性ガスが残っていると、点火の際に、爆発しかねません。

 ボイラーの講習で学ぶはずですが、点火前には、十分に換気を行います。

 よって、当該選択肢は、「○」となります。

答え

 設問は、「誤っているものはどれか?」です。

 答え:4

 次の問題へ。

過去問その他の問題

 本問以外の問題は、以下のリンク先にあります。

 通勤・通学中にどうぞ。

構造10問

 1問:熱・・・「やや難」

 2問:ボイラー効率・容量・・・「ふつう」

 3問:鏡板・・・「ふつう」

 4問:空気予熱器・・・「ふつう」

 5問:計測器・・・「ふつう」

 6問:給水系統装置・・・「ふつう」

 7問:貫流ボイラー・・・「ふつう」

 8問:炉筒煙管ボイラー・・・「ふつう」

 9問:水位検出器・・・「難」

 10問:自動制御用機器・・・「ふつう」

取扱10問

 11問:ボイラー水の吹出・・・「ふつう」。

 12問:燃料油用遮断弁・・・「難」

 13問:ボイラー水位・・・「ふつう」

 14問:キャリオーバ・・・「ふつう」

 15問:スートブロー・・・「ふつう」。

 16問:ボイラー水管理・・・「ふつう」

 17問:酸洗浄・・・「ふつう」。

 18問:ボイラー清缶剤・・・「ふつう」

 19問:点火前点検・・・「やや難」

 20問:単純軟化法・・・「ふつう」

燃料・燃焼10問

 21問:引火点・・・「ふつう」

 22問:重油・・・「ふつう」。

 23問:重油加熱・・・「ふつう」

 24問:石炭・・・「ふつう」

 25問:気体燃料・・・「ふつう」

 26問:低温腐食抑制・・・「ふつう」

 27問:流動層燃焼方式・・・「ふつう」

 28問:ガンタイプオイルバーナ・・・「ふつう」

 29問:通風・・・「ふつう」

 30問:大気汚染物質・・・「ふつう」

法令10問

 31問:伝熱面積・・・「ふつう」

 32問:変更届・・・「ふつう」

 33問:使用再開検査・・・「ふつう」

 34問:鋳鉄製ボイラー規制・・・「ふつう」

 35問:鋼製ボイラーの安全弁・・・「やや難」

 36問:設置規制・・・「ふつう」

 37問:付属品管理・・・「ふつう」

 38問:定期自主検査・・・「ふつう」

 39問:水面測定装置・・・「ふつう」

 40問:掃除・修繕・・・「ふつう」

独学向け教材

 独学向けの教材については「教材レビュー」にその詳細を述べています。

 ま、読むのがメンドウな人は…、

 過去問は、「詳解2級ボイラー技士過去6回問題集」を使い、

 そして、テキストは、本格版の「一発合格! これならわかる2級ボイラー技士試験 テキスト&問題集」か、簡易版の「いちばんわかりやすい!2級ボイラー技士合格テキスト」を使用します。

 わたしが再度、試験を受けるとしたら、上記の教材で勉強します。攻守揃い踏みで、鉄板合格です。

PDF過去問の閲覧

 

 PDFの閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“過去問演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。

 手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。

 他のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDF過去問の閲覧も可能で、費用対効果が秀逸です。

 サブ機として、試験後も活躍するはずです。

 amazon参考‐Fire HD

ボイラの後は、乙4で

 乙4とは、「危険物取扱者 乙種4類」のことです。

 お馴染みの油炊きボイラーでは、「重油」を使います。

 「重油」の補充等の際、乙4があると“立ち合い”ができることから、「2ボ」と「乙4」とは、実に、相性のよい資格となっています。

 昨今では、油炊きボイラーが減っているとはいえ、まだまだ数があります。2ボと乙4があれば、とりあえず仕事があって、食いっぱぐれはないので、2ボ合格後は、「乙4」取得を目指してください。

 試験勉強等については、「乙種4類の独学」と、「乙4のテキスト・問題集を参考にしてください。

二級ボイラー技士のこまごましたもの

 二級ボイラー技士と相性のよい資格に、「危険物取扱者 乙種4類」があります。

 二ボ合格後の取得資格に、ピックアップしておくとよいでしょう。勉強方法等は、「乙4 独学前編:重要試験情報」や「乙4 独学後編:勉強方法」を一読ください。

 二級ボイラー技士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「二級ボイラー技士:ブログ記事」をばご参考ください。

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