登録販売者試験の「医薬品」は、年々難化しています。
「漢方処方製剤」では、手引きに記載のない漢方処方製剤が出題される可能性があります。
以下に、わたしが目にした範囲で、「手引きにない漢方処方製剤」を、リストアップしました。
対策も併記しているので、試験勉強の中盤あたりから、チェックしておいてください。
現在のところ、「福岡県試験」にて、「大建中湯」と「五苓散」を確認しています。
参考:福岡県 R2 第82問
参考:福岡県 R1 第84問
「大建中湯」は、おなじみ「疳の薬」の「小建中湯」がきつくなったもので、「医療用医薬品」とのことです。
「五苓散」は、「一般用医薬品」のものもあり、ドラッグストア等で目にしますが、「手引き」には、記載されていません。
amazon参考:五苓散
基本的に、「手引き」にない漢方処方製剤の対策は、「無視する」です。
「手引き」にない漢方処方製剤とは、つまり、出題範囲“外”であり、最終解答には、ほぼ影響しないためです。
たとえば、「○○で××な漢方処方製剤はどれか?」といった問題があったとしても、その答えに、未掲載の漢方処方製剤が該当することは、「まず、ない」といった次第です。
というのも、先に見たように、その薬が「医療用医薬品」に該当するものであれば、受験生は、登録販売者ではなく、薬剤師等の勉強をしなければ、解けなくなってしまいます。
登録販売者が薬剤師の勉強をするのは、試験制度の点から、資格の枠を超えた行為であり、いうなれば、越権行為的なものになってしまいます。(薬剤師の試験担当からすれば、自身の職域が犯される行為に見えるでしょう。)
出題者からすれば、手引きにない漢方処方製剤を出すには出しても、“縄張り争い”に繋がりかねないことは、避けるはずです。
また、一般用医薬品であっても、「手引き」の範囲外のものをガチで出題するのは、言い方はアレですが、中央の監督官庁からすれば、(なにしてんの?)的に、他県にしめしがつかないことになります。
これまた、出題者からすれば、避けたい事態のはずです。
まあ、ここまで、穿った見方をしなくても、いいでしょう。
出題者の意図は、受験生を混乱させたい、煙に撒きたい一心から、と推測されます。
いわば、未掲載の漢方処方製剤は、一種の「ブラフ(はったり)」であり、受験生が(アレレ?!)となってくれたら、それでお役目御免なわけです。
そういう役割のものが、最終解答になることは、“まず、ない”と踏んでいていいでしょう。
よって、本試験にて、テキストで見たことのない漢方処方製剤を目にした場合は、(ハイハイ、試験範囲外ねー)という感じで、即効で「消去」して、他の選択肢を吟味しましょう。
なお、最終解答に、未掲載の漢方処方製剤が当たることも、“可能性”としてはあります。
しかし、その場合は、他の選択肢がよほどにカンタンであり、ちゃんと勉強していたら、消去法で最終解答を導けるようなケースに留まると思われます。
こんな風に考えていれば、手引き未掲載の漢方処方製剤に遭遇しても、衝撃を受けることなく、落ち着いて解答できるはずです。
未掲載のものを、神経質に考える必要もないし、追う必要もありません。
目の前のテキストに載っている漢方処方製剤を、ビシバシ消化していってください。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 漢方処方製剤 新傾向, 登録販売者, 登録販売者 まとめ, 登録販売者 漢方処方製剤, 登録販売者-医薬品 | 2021年3月5日 12:34 PM |
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これまで、「漢方処方製剤」の出題は、おおむね、「名称」と「効能」、そして、「体力規定(虚実)」と「構成生薬」がメインに問われていました。
しかし、試験の難化を受けて、「まれに起きる重篤な副作用(まれ重篤副作用)」が出題されるようになっています。
たとえば、「東京都 R2 第95問」の問題なのですが、極めてハイレベルであり、(あー、ついに、漢方処方製剤もここまで来たか)という感を強めた次第です。
こうした新傾向の「まれ重篤副作用」対策として、以下の記事を活用して欲しく思います。
「まれ重篤副作用」として問われるのは、主として、「肝機能障害」と「偽アルドステロン症」と「間質性肺炎」の「3つ」の当否が問われます。
そして、いくつかの漢方処方製剤には、「まれ重篤副作用」として、「腸間膜静脈硬化症」が生じるものがあります。
加えて、数は少ないのですが、漢方処方製剤にも、通常ともいうべき「副作用」があります。
よって、試験勉強的には、メイン「3つ」と、サブ「1つ」と、通常の「1つ」の副作用群を、見ていくことになります。
「まれ重篤副作用」の対策ですが、そのすべてを押えることは、時間的に無理です。
よって、『試験勉強』に徹底することにして、押えられやすいものから、押えていくようにします。
まず、第1に押えるべきは、先の「3つ」がそろっている漢方処方製剤です。
理由は、「数が少ない」からで、「まれ重篤 肝機能障害・偽アルドステロン症・間質性肺炎」に、リストアップしています。
千里の道も一歩から。
まずは、この漢方処方製剤から、着手しましょう。
次も、同趣旨で、「数の少ないもの」から、押えて行きましょう。
勉強しやすいのは…、
…です。
これらも、それほどボリュームがないので、やりやすいはずです。
次は、「まれ重篤 肝機能障害」です。
「肝機能障害」だけの漢方処方製剤も、そんなに数がないので、他の論点に比べたら、ダンゼンに押えやすいです。
さて、まだまだ論点はあるのですが、取り敢えずは、上記の対策ページを、やり切りましょう。
残る論点は、「まれ重篤 肝機能障害・間質性肺炎」などですが、これは、数が多いため、手間と時間を食います。
よって、よほどに余裕のある人以外は、やるべきではありません。
先述したように、漢方処方製剤の個々の「まれ重篤副作用」を、個別的に暗記するなんて、無理です。
上述した対策ページだけでも押えておれば、格段に選択肢の判別が可能となり、そこそこ点を確保できると思います。
「まれ重篤副作用」ですが、初見では、(げえっ、こんなところまで?!)と、外で配偶者を目にしたときのようにウンザリしますが、それは誤った認識です。
意外に、「まれ重篤副作用」は、対策をしやすくて、体力規定等に比べたら、格段に「楽」なのです。
実際問題、「まれ重篤副作用」は、選択肢判別のキーになることが多く、かなりの「武器」となります。
一気に憶える必要は、ありません。
細切れ時間等で、「まれ重篤副作用」を押えていってください。
ところで、チェック用に、「まれ重篤副作用ガチリスト」を挙げておきます。
時間のあるときに、ツラツラと“眺めて”、知識の整理をしてください。
また、先の対策ページのインデックスは、「副作用対策インデックス」です。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 漢方処方製剤 新傾向, 登録販売者, 登録販売者 漢方処方製剤, 登録販売者-医薬品 | 2021年3月5日 12:29 PM |
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今後の「生薬」では、「名称‐基原‐効能」以外の出題が予想されます。
たとえば、「ヨクイニン」の「ビタミンB2製剤・ビタミンB6製剤に配合」などです。
以下に、基原や効能以外の「その他の記載」のある「生薬」をまとめました。
該当する「生薬」は、アロエ,カンゾウ,ジリュウ,セキサン,センソ,チャボトケイソウ,ニンジン,ブシ,ヨクイニン,リュウノウです。
なお、注意事項ですが、序盤では、無理に押える必要はないです。
中盤・終盤あたりで、チェックを入れてください。
・アロエ・・・センノシドに類似の物質を含む。
・カンゾウ・・・小児の疳を適応症とする生薬製剤では主として健胃作用を期待して用いられる。
・ジリュウ・・・ジリュウのエキスを製剤化した製品は、「感冒時の解熱」が効能・効果となっている。
・セキサン・・・セキサンのエキスは、別名を白色濃厚セキサノールとも呼ばれる。
・センソ・・・有効域が比較的狭い成分であり、1日用量中センソ5mgを超えて含有する医薬品は劇薬に指定されている。一般用医薬品では、1日用量が5mg以下となるよう用法・用量が定められており、それに従って適正に使用される必要がある。
・チャボトケイソウ・・・別名「パッシフローラ」。
・ニンジン・・・高麗人参、朝鮮人参とも呼ばれる。(※注意 チクセツニンジンと区別すること!)
・ブシ・・・血液循環が高まることによる利尿作用を示すほか、鎮痛作用を示すが、アスピリン等と異なり、プロスタグランジンを抑えないことから、胃腸障害等の副作用は示さない。なお、ブシは生のままでは毒性が高いことから、その毒性を減らし有用な作用を保持する処理を施して使用される。
・ヨクイニン・・・ビタミンB2主薬製剤やビタミンB6主薬製剤、瀉下薬等の補助成分として配合されている場合もある。
・リュウノウ・・・リュウノウ中に存在する主要な物質として、ボルネオールが配合されている場合もある。
「その他の記載」のある生薬は、以上です。
先の記述が、そっくりそのまま出題されそうなので、チェックしておいてください。
なお、生薬は、他にも、新しい傾向が見出されます。
「生薬 新傾向」も、一読願います。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 生薬 新傾向, 登録販売者, 登録販売者 まとめ, 登録販売者 生薬, 登録販売者-医薬品 | 2021年2月27日 11:25 AM |
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